スマホが落ち込み次世代事業は不透明…サムスン電子イ・ジェヨン体制に試練
2016.01.29 17:29
hankyoreh
管理型リーダーシップは通じるか
サムスン電子の販管費と研究開発費の変化。(単位:ウォン)資料:金融監督院電子公示//ハンギョレ新聞社
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28日の金融監督院電子公示によれば、
昨年から始まった構造調整でサムスン電子の社員数は昨年第3四半期(7^9月)基準で、
9万8557人から前年より1000人ほど減り、
今後はさらに減る見込みだ。
サムスン幹部は「会社の業績がよくないから仕方ない」と話す。
費用も減らしている。
2014年の販売費および一般管理費(販管費)は52兆9000億ウォンだったが、
昨年は50兆7600億ウォン(約5兆円)になり2兆ウォン以上減った。
ここに含まれる研究開発費も14兆3900億ウォンから13兆7100億ウォン(約1兆3千億円)に減少した。
社員を減らし費用削減に重点
2年連続売り上げ減少に打開策見えず
特許紛争でバイオエピスの上場延期
すぐ役立つ企業の買収にだけ関心
「集中と選択」に憂慮の声も
サムスン電子の社員数と平均給与の変化//ハンギョレ新聞社
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売り上げは2013年の228兆6900億ウォンで頂点に達した後、
2年連続で下落傾向を見せているが、これを打開する明確な展望を出せずにいる。
2010年に発表された太陽電池、自動車用電池、発光ダイオード(LED)、バイオ製薬、医療機器の五つの次世代事業の成長も遅れている。
昨年12月、サムスン電子は新たに「電裝事業チーム」を設置したが、
競争業者に遅れてしまったし、サムスン物産と第一毛織が合併する当時、今後の成長を前面に打ち出したバイオ産業もぐらついている。
バイオ新薬を開発するバイオエピスは、今年第2四半期に米ナスダックに上場する予定だったが延期され、米アムジェン社と特許紛争まで発展した。
サムスン幹部は「危機状況では生存が優先されることもある。
先導者(first mover)でなく速い追撃者(fast follower)として市場状況を綿密に注目しており、機会がある時に投資をしていく計画」と説明した。
サムスン電子の実績の推移//ハンギョレ新聞社
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だがイ副会長の管理型リーダーシップに対する批判も出始めている。
匿名を希望するソウル大教授は「イ・ジェヨン体制に入り、
すぐ役立つ企業を買収することにだけ関心がもたれるようになり、
失敗の過程の中で経験を積みながら根本的な競争力を育てることを疎かにした」と指摘した。
匿名を希望する証券会社アナリストは「イ・ゴンヒ会長の時とは違い、
これから進む道を探ったり教えてくれる人が見つからず管理者だけが残った」と皮肉った。
サムスンが非主力系列社を売却する、いわゆる「選択と集中」に対する憂慮の声もある。
ソウル大のキム・ヒョンチョル国際大学院教授は
「1990年代にソニーが累積赤字により家電部門で構造調整をし、金融、映画・音楽事業に集中した結果、
総売り上げの70%を占める家電事業の構造調整で基礎固有技術と主要な人材を失った。
サムスンも費用削減はすべきだが、新たに成長する市場を探す努力をしなければならない」と話した。
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