韓国企業、格付けで「紙クズ」寸前 米S&Pが警告 中国経済依存のリスク露呈
2015.09.15
ZAKZAK夕刊フジ
韓国企業の格付けは「紙クズ寸前」と米格付け大手のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が警告した。
韓国が依存する中国経済のリスクもあって製品の魅力が低く成長も停滞、日本企業と比べて見劣りする-とメッタ斬りしている。
聯合ニュースなど韓国メディアによると、ソウルで開かれたセミナーで、
S&Pアジア太平洋地域の幹部が「韓国企業の信用格付けは2段階下落した」と明かした。
「中国リスクが現実化するなかで、韓国企業は四面楚歌(そか)に陥っている」と分析したという。
S&Pによると、韓国主要企業38社の格付けの平均値は2009年時点で最上位から8番目の「トリプルBプラス」だったが、
今年6月には最上位から10番目で、投資適格級として最も低い「トリプルBマイナス」まで下落。
あと1段階下がれば、「ジャンク(紙クズ)」と呼ばれる投資不適格級入りするが、
S&Pは「今後の改善の見通しも不透明」と先行きについても厳しい見方をしたと報じられた。
また、S&Pは、日本企業が円安に支えられて収益を回復させ、中国企業も継続的に成長する一方、
韓国企業の売上高と利益、投資額は減少しているとした。
韓国企業の不振は、貿易の不振にも表れている。
8月の輸出は前年同月比14・7%減と09年以来最大の落ち込みで、前年割れは8カ月連続だ。
韓国の輸出の約4分の1が中国向けのため、中国経済失速の直撃を受けた形だ。
為替はこのところ、ウォン高から一転してウォン安が進んでいる。
輸出産業にとっては追い風となるはずだが、韓国銀行(中央銀行)は逆にウォン安を阻止しようとウォン買いドル売り介入を行ったとみられる。
外貨準備高が7月、8月と2カ月連続で減少していることがその傍証だ。
韓国当局がウォン安への危機感が強いのは、
1997年のアジア通貨危機やリーマン・ショックのあった2008年、
韓国はウォン安で困難な状況に陥った苦い記憶があるからだ。
すでに韓国株は外国人投資家を中心に売られているが、ウォン安が進めば資金の国外流出が一段と加速しかねない。
このためか、景気低迷が深刻ななかでも、韓銀はウォン安につながる追加利下げを見送っている。
週刊東洋経済元編集長の勝又壽良氏は、
「今後、米国が利上げすると韓国からの資金流出はさらに増える。
これを阻止するには韓国は追随して利上げするしかないが、
低迷する景気にさらに打撃となる。
身動きが取れない韓国経済は苦境に直面している」と指摘する。
政策のバックアップも受けられないまま、韓国企業は沈んでゆくのか。
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