上関原発工事 妨害行為1日500万円 最高裁で間接強制確定/中国新聞 ほか

2010-11-24 00:11:20 | 社会
 山口県上関町への原発建設計画に伴う海面埋め立て工事をめぐり、中国電力
が、反対派住民たち36人と住民団体の妨害行為に制裁金を科すよう求め た裁
判で、最高裁は22日までに、妨害を受けた場合の中電の制裁金請求を認め、住
民側の特別抗告を棄却した。妨害行為1日につき制裁金500万円 を科す山口
地裁岩国支部の決定が確定した。
 中電は2月、工事妨害を禁じた同支部の仮処分決定が守られないとして、妨害
行為1日につき制裁金約940万円の支払いを求める間接強制を同支部 に申し
立てた。制裁金を500万円に減額して認めた同支部の3月の決定を受け、祝島
の住民側は広島高裁に抗告した。しかし、6月に棄却されたた め、さらに最高
裁に特別抗告していた。
 中電は昨年10月、作業区域にブイを設置して埋め立て工事に着手した。しか
し、祝島の漁船が中電の作業台船を囲むなどの抗議行動を継続。中電の 作業は
昨年11月から進んでいない。
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次のようなコメントも。
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(前略)
 中電は「司法判断を受け、一切の妨害行為はやめていただけると考えている」
とするが、工事を再開できるかどうかは不透明だ。
 間接強制は仮処分決定に当事者が従わない場合、金銭によるペナルティーで決
定を守らせるための法的手段。今回は、山口地裁岩国支部による埋め立 て作業
区域内での工事妨害禁止の仮処分を前提としている。このため、間接強制の効力
も作業区域外には及ばない。
 妨害禁止の仮処分決定をめぐっては、広島高裁に抗告を棄却された祝島の住民
側が、最高裁に特別抗告して争っている。
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この最高裁の決定は、次のような点をまったく考慮に入れていない、不当きわま
りないものだと考えます。

●中国電力が行おうとしている埋め立て工事が、公共の利益を損なう、反社会的
な行為であること。

●有識者を含む多くの人の中止要求(中止を求める署名は85万筆)にもかかわ
らず、中国電力は、今まさに、実力で、失ってしまえば二度と取り返し のつか
ない生態系・漁場の破壊を行おうとしていること。

●中国電力の制裁金請求そのものが、「SLAPP訴訟」(=公の場で発言した
り、訴訟を起こしたり、あるいは政府・自治体の対応を求めて行 動を起こした
権力を持たない比較弱者に対して、企業や政府など、比較優者が恫喝、発言封
じ、場合によってはいじめることだけを目的に起こす、加罰的あるい は報復的
な訴訟。)という反社会的行為であること。

中国電力の「いやがらせ訴訟」には、次のようなものがあります。

■海域での『妨害行為』禁止の仮処分  山口地裁岩国支部・広島高裁を経て、
現在、最高裁に特別抗告中。(→記事)
■陸域での『妨害行為』禁止の仮処分  山口地裁で係争中。
■準備工事妨害行為者に対する損害賠償訴訟  4800万円の損害賠償請求で
す。山口地裁岩国支部で係争中。

これらの訴訟に対する最高裁・山口地裁・山口地裁岩国支部の対応に、ひきつづ
き注目していただけるとありがたいです。

西塔文子
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島民の会の山戸さんは「ブイの設置の外での抗議を続けるとコメントしています

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現地の最新情報
☆ RadioActive
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http://iwaijima.jugem.jp/
☆ カヤック隊のブログ   
http://ameblo.jp/nijinokayaker/
☆ 祝島島民の会blog  
http://blog.shimabito.net/
上関原発建設にかかる埋立て工事海域内での妨害行為に対して中国電力が祝島の漁業者や島民の会などに一日940万円の制裁金を求めた間接強制ですが、今年3月に山口地裁岩国支部の決定(500万に減額)に対する最高裁への抗告が棄却されました。
ただこの間接強制はあくまで、山口県が出した埋め立て許可免許に基づく埋め立て工事海域の内についてのものです。
今年の9月から10月の抗議行動、また現在もおこなっている海上や陸上での抗議行動も、埋立て工事海域の外ですので、今回の決定に関係はありません。
またこの間接強制の前提となる埋め立て工事海域内における妨害行為を禁じる仮処分については、ようやく最高裁への抗告が認められたところです。
中国電力は「住民の理解を得る努力をする」などと口では言いますが、実際にしているのはこうした間接強制や、個人を相手に損害賠償の裁判を起こすなど、お金による圧力で祝島島民の意思を押しつぶそうとする行為ばかりです。
こうした中国電力による行為は「SLAPP」=「(権力や大企業による)口封じ訴訟」だと指摘するジャーナリストもいます。


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★11月20日、21日、23日監視に行きました。/溝田一成
このような状態で、海上は砂利運搬船は海上に停泊し続け、8日になります。朝3,4隻の中電の船がやってきて警告をし続けています。昼は祝島の漁船数隻が台船を取り囲み、抗議をしています。中電は午後4時ごろ帰っていきます。この繰り返しです。それに混じって経済産業省の船もやって来ているのです。夜は2隻の祝島の船が徹夜で監視をし続けています。緊張や疲労がたまって大変です。海の様子は田ノ浦の浜では見れません。時折、浜の方へ、中電の船が近づいて来たり、経済産業省の船が沖合を通過します。

陸上の敷地の工事は、敷地周辺のヘンスを強化する作業が行われ、山側に道路を付ける作業が続いています。これは、将来の開閉所の場所になるのかもしれません。浜に出て行く通路を土砂を運ぶダンプが町道を横切ろうとする作業を行おうとしましたが、座り込んで止めています。浜や海岸につながる作業は座り込みをしてストップさせている状態です。



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1 コメント

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環境を破壊しているのは誰? (ごんべ)
2010-12-28 00:48:45
環境破壊とよく言いますが、環境を破壊しているのは果たして電力会社か反対住民か。建設を遅らせれば、一日に何万トンという温室効果ガスが放出され、地球環境を破壊します。結局、反対派の考えは、身の回りが守られればそれでいいという独りよがりの考え方に過ぎないのでは?
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