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2008-08-19 20:31:07 | 社会
 
 戦争に苦しむイラクの子供たちや市民に心を寄せ、日本国憲法に違反する自衛隊のイラク派兵の差し止めを求めた裁判の軌跡


 2003年3月にアメリカ・ブッシュ政権が引き起こしたイラク戦争は,2008年の今もなお続いています。民間人の犠牲者は65万人を超えるとも言われています。
 多くの国がイラク戦争に反対する中で,日本は積極的にアメリカを支持し,2003年7月にイラク特措法を制定し,同年12月26日には自衛隊の先遣隊をイラクに派遣しました。その後,陸上自衛隊がサマワに駐留し,航空自衛隊もイラクでの活動を行ってきました。
 陸上自衛隊は2006年7月にサマワから撤退しました。しかし,アメリカからの強い要望によって,陸上自衛隊の撤退と引き替えに,航空自衛隊がクウェートからイラクの首都バグダッドまでの輸送活動を担うこととなりました。日本政府は,陸上自衛隊活動については「人道支援だ」と大々的にアピールしてきましたが,航空自衛隊の活動については国民に一切の情報を隠してきました。そして今なお,派兵は続いています。

 自衛隊がイラクに派兵された2004年2月,名古屋の市民を中心に,「イラクへの自衛隊派兵は違憲だ,差し止めて欲しい」という裁判を名古屋の裁判所に起こしました。
 このことはネットや口コミで広がり,原告は全都道府県から3200名を超え,弁護団も100名を超えました。裁判所などに行ったこともない,デモなどにも行ったこともないという大勢の市民が「イラクの子どもたちの命を奪う立場に立ちたくない」などという思いをもって原告となりました。
 その後,裁判は大阪,東京など全国でも広がり,全国11地裁で併せて5600名以上の方が原告となりました。
 裁判所の内外でのねばり強い取り組みの結果,2008年4月17日,名古屋高等裁判所において,ついに「自衛隊のイラク派兵は憲法9条1項に違反する」との歴史的な違憲判決が下されました。そして,判決は5月2日に確定しました。
 これまで,憲法9条違反の判決が出されたのは2回だけで,しかもいずれも地方裁判所レベルです。いずれも上野裁判所でひっくり返されていますので,これまで判決として確定したことがありません。
 ですから,この判決は日本国憲法史上初の憲法9条違反の確定判決となります。
 なぜ,このような判決が出たのか,その背景は何か,この判決をどうやって私たちのものとして使っていけばいいのかなど,みなさんと一緒に考えていければと思います。

イラク自衛隊派兵差止訴訟弁護団
http://ikeben.jp/

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