警視庁神田警察署が編集者を逮捕 警察「暴走」の背景に新自由主義の破綻
http://www.kokusyo.jp/?p=5241
編集者の三角忠さんが、20日に逮捕された。三角さんは、三一書房を退職したあと、編集工房・朔を経営し、精力的に社会問題を世に問う本を出版してきた。
また、救援連絡センター運営委員やユニオン東京合同副委員長などを務め、 秘密保護法に反対する運動にも熱心に取り組んできた。
27日の午前中、わたしは出版関係の友人たちと、三角さんが拘留されている警視庁神田警察署を訪れた。三角さんへの面談を申し入れると、面談者を3人に、面談時間を20分に限定した上で許可が下りた。面談には、このような条件が付けられる。しかも、1日に1回の面談に限られている。
神田署の接見室は6畳ほどの無機質な空間だ。透明なガラス壁で中央部が仕切られ、ガラス隔の両サイドに、それぞれ椅子が3脚設置されている。接見室に窓はなく、冷たいLDEの光が壁に反射している。
三角さんは、中央の椅子に腰を下ろし、われわれを待っていた。後ろには、警官が椅子に腰掛け、長い脚をだらしなく前方に伸ばして「監視」している。
三角さんの顔には疲れが現れていたが、話してみると、言葉はごく普通だった。
刑事事件の取材は、かならず「被害者」と「被疑者」の双方から、事情を聞き取らなければならない。逮捕の経緯を知るために、わたしは三角さんが所属する救援連絡センターから資料をもらい、関係者から話を聞いた。
一方、「被害者」の取材については、「被害者」の勤務先であるJR東日本に取材を申し入れた。しかし、同社は、電話をたらいまわしにしたあげく、取材を断ってきた。唯一、社員が口にした主張は、「暴力に対しては毅然として対処します」というものだった。
(中略)
◇教育・メディア・警察の3点セット
メディア支配の実態については、安倍首相がNHKの会長にネオコンまがいの人物を抜擢した事実をあげれば十分だ。また、渡邉恒雄氏など、新聞人と安倍首相の会食も、内閣の「メディア対策」を露呈している。
さらに出版物に対する軽減税率の適用をちらつかせることで、新聞だけではなくて、雑誌や書籍の出版関係者にも、圧力をかけることが可能な状況が生まれている。
教育の支配につていは、たとえば道徳を教科として組み込む動きが現れている。その内容は、心がけを重視する「観念論」教育である。安倍首相は、第1次内閣の時代にも、「美しい国プロジェクト」と呼ばれる観念論教育の推進を狙った。
もともと新自由主義の教育政策は、石原都政が実施した校区の廃止による、学校の格差化に特徴的に現れている。エリートは、エリート校へ集めて、レベルの高い教育を受けさせ、将来の企業ブレーンを育成する。それが国際競争に勝ち残る道筋という考えである。
その一方、エリート以外は、「ゆとりの教育」により、知識の詰め込みよりも、心がけがよく、従順な人間に育てる。それにより「社会秩序」を維持する。こうした脈絡から、道徳教育が浮上しているのだ。
警察権力の強化については、秘密保護法の中心に座を占めるのが公安警察である事実を見れば一目瞭然だ。
ちなみに住民が住民を監視する体制は、すでに構築されている。たとえば読売防犯協力会という読売系の組織は、警察と覚書をかわして、新聞配達員に次のような行動を奨励している。
(1)配達・集金時に街の様子に目を配り、不審人物などを積極的に通報する
(2)警察署・交番と連携し、折り込みチラシやミニコミ紙などで防犯情報を発信する
(3)「こども110番の家」に登録、独居高齢者を見守るなど弱者の安全確保に努める
(4)警察、行政、自治会などとのつながりを深め、地域に防犯活動の輪を広げる
◇覚書を交わした警察
覚書を交わした警察と締結日は次の通りである。
高知県警 2005年11月2日
福井県警 2005年11月9日
香川県警 2005年12月9日
岡山県警 2005年12月14日
警視庁 2005年12月26日
鳥取県警 2005年12月28日
愛媛県警 2006年1月16日
徳島県警 2006年1月31日
群馬県警 2006年2月14日
島根県警 2006年2月21日
宮城県警 2006年2月27日
静岡県警 2006年3月3日
広島県警 2006年3月13日
兵庫県警 2006年3月15日
栃木県警 2006年3月23日
和歌山県警 2006年5月1日
滋賀県警 2006年6月7日
福岡県警 2006年6月7日
山口県警 2006年6月12日
長崎県警 2006年6月13日
茨城県警 2006年6月14日
宮崎県警 2006年6月19日
熊本県警 2006年6月29日
京都府警 2006年6月30日
鹿児島県警 2006年7月6日
千葉県警 2006年7月12日
山梨県警 2006年7月12日
大分県警 2006年7月18日
長野県警 2006年7月31日
福島県警 2006年8月1日
佐賀県警 2006年8月1日
大阪府警 2006年8月4日
青森県警 2006年8月11日
秋田県警 2006年8月31日
神奈川県警 2006年9月1日
埼玉県警 2006年9月14日
山形県警 2006年9月27日
富山県警 2006年9月29日
岩手県警 2006年10月2日
石川県警 2006年10月10日
三重県警 2006年10月10日
愛知県警 2006年10月16日
岐阜県警 2006年10月17日
奈良県警 2006年10月17日
北海道警 2006年10月19日
新潟県警2003年3月26日
沖縄県警 2008年6月12
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警視庁・神田警察署が、救援連絡センター運営委員・三角忠さん令状逮捕しました。抗議声明
http://blog.goo.ne.jp/harumi-s_2005/e/01acfdc4b9b6fc299aa61e9db0cf9bf9
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●勾留理由開示公判
3月3日(月)15時~
東京地裁430号法廷 14時20分地裁正門前に集合
また、救援活動には弁護士費用など多大なお金が必要となります。
カンパや激励メッセージでのご支援、ご協力、よろしくお願いします。
●カンパのお願い
口座番号:00100-3ー105440
加入者名:救援連絡センター
通信欄に「三角さん救援会」向けと記入
●激励メッセージ
救援連絡センター
FAX:03-3262-4440
よろしければ、下のマークをクリックして!
よろしければ、もう一回!
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編集者の三角忠さんが、20日に逮捕された。三角さんは、三一書房を退職したあと、編集工房・朔を経営し、精力的に社会問題を世に問う本を出版してきた。
また、救援連絡センター運営委員やユニオン東京合同副委員長などを務め、 秘密保護法に反対する運動にも熱心に取り組んできた。
27日の午前中、わたしは出版関係の友人たちと、三角さんが拘留されている警視庁神田警察署を訪れた。三角さんへの面談を申し入れると、面談者を3人に、面談時間を20分に限定した上で許可が下りた。面談には、このような条件が付けられる。しかも、1日に1回の面談に限られている。
神田署の接見室は6畳ほどの無機質な空間だ。透明なガラス壁で中央部が仕切られ、ガラス隔の両サイドに、それぞれ椅子が3脚設置されている。接見室に窓はなく、冷たいLDEの光が壁に反射している。
三角さんは、中央の椅子に腰を下ろし、われわれを待っていた。後ろには、警官が椅子に腰掛け、長い脚をだらしなく前方に伸ばして「監視」している。
三角さんの顔には疲れが現れていたが、話してみると、言葉はごく普通だった。
刑事事件の取材は、かならず「被害者」と「被疑者」の双方から、事情を聞き取らなければならない。逮捕の経緯を知るために、わたしは三角さんが所属する救援連絡センターから資料をもらい、関係者から話を聞いた。
一方、「被害者」の取材については、「被害者」の勤務先であるJR東日本に取材を申し入れた。しかし、同社は、電話をたらいまわしにしたあげく、取材を断ってきた。唯一、社員が口にした主張は、「暴力に対しては毅然として対処します」というものだった。
(中略)
◇教育・メディア・警察の3点セット
メディア支配の実態については、安倍首相がNHKの会長にネオコンまがいの人物を抜擢した事実をあげれば十分だ。また、渡邉恒雄氏など、新聞人と安倍首相の会食も、内閣の「メディア対策」を露呈している。
さらに出版物に対する軽減税率の適用をちらつかせることで、新聞だけではなくて、雑誌や書籍の出版関係者にも、圧力をかけることが可能な状況が生まれている。
教育の支配につていは、たとえば道徳を教科として組み込む動きが現れている。その内容は、心がけを重視する「観念論」教育である。安倍首相は、第1次内閣の時代にも、「美しい国プロジェクト」と呼ばれる観念論教育の推進を狙った。
もともと新自由主義の教育政策は、石原都政が実施した校区の廃止による、学校の格差化に特徴的に現れている。エリートは、エリート校へ集めて、レベルの高い教育を受けさせ、将来の企業ブレーンを育成する。それが国際競争に勝ち残る道筋という考えである。
その一方、エリート以外は、「ゆとりの教育」により、知識の詰め込みよりも、心がけがよく、従順な人間に育てる。それにより「社会秩序」を維持する。こうした脈絡から、道徳教育が浮上しているのだ。
警察権力の強化については、秘密保護法の中心に座を占めるのが公安警察である事実を見れば一目瞭然だ。
ちなみに住民が住民を監視する体制は、すでに構築されている。たとえば読売防犯協力会という読売系の組織は、警察と覚書をかわして、新聞配達員に次のような行動を奨励している。
(1)配達・集金時に街の様子に目を配り、不審人物などを積極的に通報する
(2)警察署・交番と連携し、折り込みチラシやミニコミ紙などで防犯情報を発信する
(3)「こども110番の家」に登録、独居高齢者を見守るなど弱者の安全確保に努める
(4)警察、行政、自治会などとのつながりを深め、地域に防犯活動の輪を広げる
◇覚書を交わした警察
覚書を交わした警察と締結日は次の通りである。
高知県警 2005年11月2日
福井県警 2005年11月9日
香川県警 2005年12月9日
岡山県警 2005年12月14日
警視庁 2005年12月26日
鳥取県警 2005年12月28日
愛媛県警 2006年1月16日
徳島県警 2006年1月31日
群馬県警 2006年2月14日
島根県警 2006年2月21日
宮城県警 2006年2月27日
静岡県警 2006年3月3日
広島県警 2006年3月13日
兵庫県警 2006年3月15日
栃木県警 2006年3月23日
和歌山県警 2006年5月1日
滋賀県警 2006年6月7日
福岡県警 2006年6月7日
山口県警 2006年6月12日
長崎県警 2006年6月13日
茨城県警 2006年6月14日
宮崎県警 2006年6月19日
熊本県警 2006年6月29日
京都府警 2006年6月30日
鹿児島県警 2006年7月6日
千葉県警 2006年7月12日
山梨県警 2006年7月12日
大分県警 2006年7月18日
長野県警 2006年7月31日
福島県警 2006年8月1日
佐賀県警 2006年8月1日
大阪府警 2006年8月4日
青森県警 2006年8月11日
秋田県警 2006年8月31日
神奈川県警 2006年9月1日
埼玉県警 2006年9月14日
山形県警 2006年9月27日
富山県警 2006年9月29日
岩手県警 2006年10月2日
石川県警 2006年10月10日
三重県警 2006年10月10日
愛知県警 2006年10月16日
岐阜県警 2006年10月17日
奈良県警 2006年10月17日
北海道警 2006年10月19日
新潟県警2003年3月26日
沖縄県警 2008年6月12
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警視庁・神田警察署が、救援連絡センター運営委員・三角忠さん令状逮捕しました。抗議声明
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●勾留理由開示公判
3月3日(月)15時~
東京地裁430号法廷 14時20分地裁正門前に集合
また、救援活動には弁護士費用など多大なお金が必要となります。
カンパや激励メッセージでのご支援、ご協力、よろしくお願いします。
●カンパのお願い
口座番号:00100-3ー105440
加入者名:救援連絡センター
通信欄に「三角さん救援会」向けと記入
●激励メッセージ
救援連絡センター
FAX:03-3262-4440
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