靖国東アジア市民声明、6カ国、89団体、212個人

2005-10-21 19:55:27 | 社会
10月18日の小泉首相の靖国神社参拝に抗議して、日本、韓国、中国の平和NGO・市民団体が中心となって「東アジア市民共同声明」を即日発表し、10月21日昼12時までに6カ国、89団体、212個人が連名した。

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小泉首相の靖国参拝に対し、東アジア市民が共同で抗議声明
6カ国、89団体、212個人が連名
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 10月18日の小泉首相の靖国神社参拝に抗議して、日本、韓国、中国の平和
NGO・市民団体が中心となって「東アジア市民共同声明」を即日発表し、10
月21日昼12時までに6カ国、89団体、212個人が連名した。


 声明は、小泉首相の靖国参拝を、「信頼と協力関係の上に築かれるアジア諸国
との安定した外交関係を妨げる行為」として批判している。そして、小泉政権の
進める改憲の動きやイラク派兵を「アジアの人々の信頼を失墜させる政策」と批
判。その上で、「信頼関係を回復し、この地域の相互理解、平和と安定のために
協力して築く関係こそ、将来の東アジアに紛争、緊張のない平和な地域を作り上
げることにつながる」と、市民レベルの連帯の重要性を訴えている。


 声明には、3日間で日本からピースボート、日本カトリック正義と平和協議会、
アジア女性資料センター、在日コリアン青年連合など74団体、翻訳家の池田香
代子さん、「世界」編集長の岡本厚さん、元レバノン大使の天木直人さんなど2
08個人、韓国から「アジアの平和と歴史教育連帯」、「平和を創る女性の会」、
「ナヌムの家」など10団体、中国から復旦大学国際問題研究所、香港教職員組
合など3団体・2個人、極東ロシアから海洋大学国際研究センター(ウラジオス
トック)の1団体の賛同が寄せられた。米国、イギリスの平和団体からも連帯の
意味を込めて賛同が寄せられた。


 この共同声明は、国際交流NGO「ピースボート」(事務局・東京)が中心と
なり、国内外のNGOネットワークを活用して、参拝報道の直後に作成されたも
のである。ピースボートは今年7月、国連本部で行われた紛争予防NGO国際会
議に参加したが、その過程で紛争予防のための東北アジアNGOのネットワーク
が形成された。こうしたネットワークが、今回の共同声明の即時作成につながっ
た。


 ピースボートの川崎哲・共同代表(36)は、「これだけ短期間で多くの国か
ら一つの声が集まった意義は大きい。今回のような重大な外交問題に対して、東
アジア市民が共通の認識をもち、共通の平和を構築する道筋を作っていく必要で
ある」と話している。


添付資料(1) 声明全文
    (2) 賛同団体・個人一覧


問い合わせ: TEL 03-3363-7561
           ピースボート(担当:川崎哲、渡辺里香)
           090-8310-5370 (川崎)
           gppac@peaceboat.gr.jp


■■■声明全文■■■

東アジア市民共同声明
小泉純一郎・日本国首相の靖国神社参拝に抗議します


 今回の小泉純一郎・日本国首相の靖国神社への参拝は、東アジア地域の平和と
安全保障を脅かす暴挙であり、過去の歴史を乗り越え東アジアの歴史共同像を建
設し、信頼と協力関係の上に築かれるアジア諸国との安定した外交関係を妨げる
行為です。私たちは、今回の小泉純一郎・日本国首相の靖国参拝に抗議すると共
に、このような政策の一日も早い中止を要求いたします。


 そもそも、日本はアジアに対する植民地支配と侵略戦争を通じ、アジアの人々
に多大なる被害をもたらしました。その後、経済復興を成し遂げ世界第二の大国
となりました。しかし日本は、未だにアジア諸国に対して、植民地支配と侵略戦
争に対する責任を果たしたているとは言えません。


 それどころか小泉政権は、戦後60年という節目に、衆議院憲法調査会「最終
報告書」の発表を契機とし、改憲のための準備をはじめると共に、侵略の歴史を
美化し、歴史を歪曲しようとする歴史教科書の採択、イラク自衛隊駐留の延期な
ど、アジアの人々の信頼を失墜させる政策ばかりを押し進めています。


 私たちは、東アジアの市民が、「政府レベル」そして「市民レベル」で本当の
意味で信頼関係を回復し、この地域の相互理解、平和と安定のために協力して築
く関係こそ、将来の東アジアに紛争、緊張のない平和な地域を作り上げることに
つながると考えます。


 今回の小泉首相による靖国神社参拝は、これとは反対に、東アジアの平和構築
を大きく妨げるものだと考えます。一刻も早く、日本の首相および政治家が度重
なる靖国神社参拝を取りやめ、アジア各国に対して責任ある態度を示すことを望
みます。

2005年10月18日



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小泉首相の靖国神社参拝に抗議する東アジア市民共同声明
賛同団体・個人(2005年10月21日現在 計89団体、212個人)
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■韓国■
アジアの平和と歴史教育連帯
興士團
全国教職員労働組合
全国民主労働組合総連盟
正しい過去清算を求める凡国民委員会
地球村同胞青年連帯
ナヌムの家
平和を創る女性の会
平和ネットワーク
歴史問題研究所
以上10団体

■中国■
中日韓三国歴史副教材中国編纂委員会
復旦大学国際問題研究所
香港教職員組合
(個人)
チェン・ホアイファン(中国人民平和軍縮協会)
ジェン・フェイ(復旦大学大学院生)
以上3団体、2個人

■極東ロシア■
海洋大学国際研究センター(ウラジオストック)
以上1団体

■イギリス■
DROP BEATS NOT BOMBS
(個人)
イアン・ノートン(平和活動家)
以上1団体、1個人

■米国■
キャスリーン・サリバン(社会的責任のための教育者の会)
以上1個人

■日本■
アジア女性資料センター/アジア平和連合(APA)ジャパン/
茨城キリスト者ヤスクニ問題協議会/海老名解放教育研究協議会/
女のサポートライン/かながわ平和憲法を守る会/樹花舎/キリスト者政治連盟/
憲法9条を広める女たちの会/憲法を生かす会/かながわ平和憲法を守る会/
在韓軍人軍属(GUNGUN)裁判を支援する会/在日コリアン青年連合/
在日大韓キリスト教会・社会委員会および同関東地方会・社会部/
GPPAC JAPAN/市議調査研究費の情報公開を求める名古屋市民の会/
静岡県労働組合共闘会議/市民自治を創る会/
市民ピースネット.山梨/斜里九条の会/住民アクション新宿/
セルフ・エスティーム・リンケージ/全大阪労働組合総連合/
全大阪労働組合総連合女性部/全国労働組合連絡協議会/
戦争体験を語る会「戦争と女性への暴力」日本ネットワーク/
戦争なんて認めない!市民運動大集会/戦争反対・平和の白いリボン神奈川/
戦争への道を許さない女たちの会/ソウル・フラワー・ユニオン/
第9条の会・オーバー東京/第9条の会なごや/第9条の会・日本ネット/
対話で平和を!日朝関係を考える神戸ネットワーク/高橋聖書集会広報係一同/
たまにはTSUKIでも眺めましょ/チェルノブイリ子ども基金/
地球平和公共ネットワーク/中国人強制連行を考える新潟市民の会/
「とめよう戦争への道」百万人署名運動静岡県連絡会/
日本カトリック正義と平和協議会/日本ジャーナリスト会議東海/
ピースサイクル千葉ネットワーク(常磐線ルート)/
ピース・チェーン・リアクション日本‐インドネシアを考える会/
ピースボート/PeaceMedia/ピープルズ・プラン研究所/
ピースリレーみなと代表/
「日の丸・君が代の法制化」と強制に反対する神奈川の会/
広島県労働者学習協議会/ふぇみん婦人民主クラブ/
ふぇみん婦人民主クラブ川崎支部/撫順の奇蹟を受け継ぐ会/
普通の人のための平和グループ/プライバシーアクションさっぽろ/
平和憲法を生かす新宿の会/平和憲法を広める狛江連絡会/
平和憲法を守り、日米安保と軍事基地をなくす会・東京/平和資料館・草の家/
平和都市をつくる会・ふじさわ/
平和に生きる権利の確立をめざす懇談会(平権懇)/
平和の白いリボン行動・藤沢/平和を実現するキリスト者ネット/
ほっかいどうピースネット/「孫の世代の戦争責任って…?」実行委員会/
松戸市日中友好協会/松戸市民ネットワーク「松戸で生きたい私たち」/
明治大学駿台文学会/命どう宝ネットワーク/靖国解体企画/
山梨.平和を語る会/許すな!!憲法改悪・市民連絡会/
吉野信次と市政に参加する1000人の会/和族
(個人)
天木直人(元レバノン大使)/池田香代子(翻訳家)/
岡本厚(「世界」編集長)/きくちゆみ(平和運動家)/土井香苗(弁護士)/
星川淳(作家・翻訳家) 他
以上74団体、208個人

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