これまた古い話になりますが、夢工場の「君をとばした午後」(1989年)という歌に、
あまりに近過ぎて 大切なもの 若さに負け見落としてたね
というのがありました。負けるほど若くもないのですが、36年前の創業当時、中学3年の頃からお世話になっている地元の焼肉屋さんにもかかわらず、これまでブログでご紹介したことがありませんでした。個人的にはもちろん、弊社の忘年会などの行事で大抵お世話になっています。
吉野町界隈のお店で、関内や伊勢佐木町のような繁華街から外れているのですが、知る人ぞ知る美味しいお店(しかも、リーズナブル)で、いつもたくさんのお客さんで賑わっています。
さて、「肉の日」を前倒しした8月28日、純粋に肉を食べることを目的に集まった仲間たちと大苑さんの代表的赤身肉を食べ尽くしてきました。
以前もブログに書いたかもしれませんが、焼肉の命は焼き方だと思っています。たとえどんなに良い肉でも焼き方がまずければ台無し。ということで、素人は食べることに特化し、今回も焼き上手の仲間に焼いてもらいました(いつもありがとうございます!)。
スタートは、厚切りの「大人のタン塩」から。中のふっくら感を損なうことなく、表面をパリッと仕上げます。触感のコントラストとジューシーさ、噛むほどに染み出す旨味。好みでわさび醤油がついていますが、下味の塩コショウで十分です。
「上ロース」。カルビも良いですが、ロース派の僕はロースを主張。片面だけさっと炙って食べます。消化のことを考えればよく嚙んだ方が良いのでしょうが、柔らかさと飲み込んだ時の喉を通る感触が好き。
サシが美しい、「特選ロース」。脂身の多いお肉は、サンチュ巻きで。良い脂からは独特の甘さ、独特の香ばしさが生まれます。
「厚切りハラミ」。今や焼肉ではカルビと人気を二分する部位と言っていいのではないでしょうか?僕が若い頃(1990年代初頭)、関東でハラミはあまり普及していなかったと記憶しています。社会人になって福岡に赴任した際、初めてハラミ(福岡では「さがり」と呼んでいました)を食べて驚きました。50歳を過ぎた今より、若い頃の方がなお一層美味しく感じたと思います。
「大苑カルビ」。この柔らかさ、この甘味。最早、一口サイズのミニサーロインステーキを食べているに等しいです。
「特選カルビ」。これも片面焼きで、裏は本当にサッと火を通すだけで食べます。
最後は、柔らかく、口の中でほろほろと崩れるツラミ。
今回はご紹介しませんでしたが、この他にも網の上で沸騰させたニンニクバターに豚肉をつけて食べる「イベリコ豚のガーリックバターフォンデュ」など、魅力的なメニューはまだあります。個人的には冷麺とカルビうどんの麺を冷麺の麺に代えてもらったものが好きで、よく食べます。
お母さんはお見掛けしなくなりましたが、最近は店長の息子さんと娘さんもお店を手伝っていらっしゃって、36年という時の流れを感じます。これからもよろしくお願いします。
焼肉レストラン大苑
神奈川県横浜市南区日枝町3-93
繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした