BUZ LIFE

毎度ご乗車ありがとうございます。

バス乗降客調査スタッフアルバイト~大都市交通センサス(3)

2005年11月13日 | Weblog
朝と同じく出庫路線で駅まで向かう。相変わらず誰も乗らない。今回もダイヤ上の時刻とは無関係に発車。頻発している路線なので、時刻表もほとんど機能しないであろう。定刻より少し早く駅に着き、すこし待機。

朝とは異なり今度は住宅地方面行きの路線となる。発車時刻数分前に乗り場に入線するが、乗客としてはもっと早くバスをつけてほしいところだろう。自分が乗客だったら、もっと早くバスを入れろと苦情をいれたくなるところだ。それでも座席がさらっと埋まる程度の客が乗り込み発車する。

引き続き入口を担当し、乗客に調査カードを配る。と、ここで問題が発生。「朝一度やりましたが・・・」と調査カード受け取りを拒む客が出てきたのだ。今日はこの辺一帯一斉に調査を実施しているので、朝バスで駅に出るときも調査カードを受け取ったのであろう。しかし、調査カードを配らない事には実際の乗降客の正確な人数を把握することはでいない。一応、拒否されたときのために「拒否票袋」なるものが用意され、受け取ってくれなかった乗客の調査カードをその袋の中に入れ、カウントはするのだが、やはりなるべく拒否票をなくしたほうが美しく調査できるはずである。「1回乗車されるごとにお願いしております。恐れ入ります」とご説明申し上げ、なんとか受け取ってもらう。

昼時とあって、買い物客などが目立つ。中高年の男女が多く、サラリーマンや、学生の姿はほとんど見当たらない。駅発住宅地方面の路線なので途中からの乗車はほとんどなく、乗客0の時に記す「×」を紙に連発する。実はこの路線、高校の時の友達の家の近くを通る。しっかりとそのバス停を確認したが、もちろん当人やその家をみることはできず、ふーん程度で通り過ぎていく。ほどなくして終点に到着。この路線も折り返しの時間の余裕はあまりなく、すぐに出発となる。

駅行きは途中からの乗車が多く仕事が多い。各停留所数名ずつの乗客を拾いながら駅へと向かっていく。この路線ではじめての拒否票。あろうことに友人の家の近くのバス停からの乗客であった。「なんですかこれ?」「本日乗降調査を実施しております」「んーと、またにしてくれます?」こんな客に取り合っている時間も体力も無駄だと即座に判断し、客を通す。また今度って、今日しかやってないんだ、バカ野郎、この調査に参加しなかった事を後で悔いても知らないからな!と大きな声で叫びはしなかったが心の中でこの言葉は発せられた。

駅の一つ手前の停留所を過ぎたところで朝と同じく回収をはじめる。やはり駅についたときにスムーズ。バスが駅に着くと、回収用の係員が箱を持って駆けつけてくるが、ときすでに遅し、回収がすでに済んでいて、仕事がない係員はぼけっと突っ立っているのみになる。

駅から次は病院行きとなる。途中まで先ほどと同じ道をとおりながら、病院へと向かう。大きな病院で通院客が多いかな、と思ったら乗客の大半は途中の住宅地のバス停で降りていってしまった。それでも病院発はそれなりの客を乗せ出発。駅までも客が少しずつ乗ってくるが、落ち着いてカードを配る。ミスなどあまり気にしなくてもいい仕事だが、一応丁寧に任務をこなすために、カードの番号の確認は怠らない。

駅について、営業所にもどる。入庫路線であるが、数名の客が乗ってくる。客がいるときは座ってはいけないことになっているので、うっとしい。営業所に戻り、休憩となる(中休)。また一応調査会社の人にチェックを受けてもらうが、(当然のことながら)ミスはなかった。

またまた2時間弱の休憩となり、夕食もまだ支給されない。非常に手持ち無沙汰なので、相方と駅へ外出する事にした。本当は禁止されているのだが、お忙しい調査会社の人たちの目にとまることはなかった。朝タクシーに乗った距離を6分ほど歩き駅に到着。喫茶店を探したが、どこにも見当たらず、結局マクドナルドに入ることにした。お会計は、同じ大学の後輩ということで向こうがもってくれた。40分ほど、言葉についてお話、例えば貴様やお前(御前)は昔尊敬語だったとか、をし、また営業所へ戻る。

ちょうど夕食が支給されているところであった。まだ夕刻16:30と早いが、この休憩を逃すと、ずっと食べられない事になるので、ここで夕食を取る事にした。17時になり、先ほどと同じ運転士とともにバスへ向かう。またまた出庫路線で乗客0。そういえばこの営業所、ほとんど「回送」がないのではないだろうか。営業所に発着するほとんどのバスを一応営業路線として一般客に開放している。

先ほどの駅とは異なり、急行も準急も止まらない小さな駅と病院を結ぶ路線となる。向かう病院は同じである。駅からは帰宅客が多く乗り込んでくる。ネックなのがやはり「朝もやりましたけど・・・」な客。面倒だがいちいち説明する。途中の住宅地でほとんどの乗客が下車、折り返し病院発は通院客や病院職員が多く乗り込み、効率のよい路線だ。

ラストまでこの路線を永遠に繰り返す。片道約20分の路線を5往復くらいしただろうか。駅での待機時間はおよそ2分。駅前が狭いためにわざと待機時間を作らないダイヤ設定なのかもしれない。病院では毎回10ふんほど余裕がある。そのたびに、運転士も交えて雑談をする。給与面は厳しいそうだ。残業しないと、手取り20万行くかどうか。でも休みはまとまって取れる。昔はもっと勤務時間が短かった、などなど・・・。なかなか厳しい職業である事がわかった。

20時を過ぎると病院発の乗客はほとんどいなくらる。駅発は相変わらずの帰宅客。さすがにつかれてきた。同じ路線を何度も往復というのもまたおもしろくない。しかし、ついに病院から営業所へ行く入庫路線となる。これも以前は回送としていたものを乗客に開放したのだそうだ。しかし、乗り込む客はいなく、営業所まですんなりと帰ってくることができた。