まだ、大学生1年の頃、短期のアルバイトでバス会社に通っていた。
長時間勤務となることもあり、特別にその期間だけ、運転手と同じ社員食堂を利用させてもらっていた。
気さくに話しかけてくれる運転手も多かったからか、不思議と疎外感はなく、与えられた休憩時間を使っての食事を私は楽しんだ。
ふと、窓の外を見れば、バスがずらっと並んでいる。そこで、運転手と一体となって食事をとる。
なんか、この上なく充実していて、とても満たされた気持ちになったことを今でも鮮明に覚えている。
彼らの仕事は早朝から夜遅くまでの不規則な勤務で、楽なものではないことは、素人目でも分かった(つもりだ)。
だが、そんな中でも、暗い雰囲気はなく、多少の不平不満は聞かれたものの、バスの運行について特段の大きな問題があるようには到底感じられなかった。
大手である、運行管理に粗漏はないだろう。
今般、家の近所で発生したバスの事故については、本当に痛ましいものだ。
恐らくは、不慮の事故であり、本来起こるはずのものではなく、何か突発の事象により避けられがたいものであったものだろう。
とはいえ、一日も早く、事故の原因が究明され、再発防止策がとられることを願ってやまない。