”カラヤンと共に生きた日々” エリエッテ・フォン・カラヤン著
この本は カラヤン生誕100年(1908生)を 記念して出版されました。
”カラヤン” の名前は 余りに有名。
でも 私生活については ”気難しい” とだけしか 知らなかった私。
読後 それは音楽の世界だけであって 実際は 細やかな心配りと、
家庭を 大事にする 紳士である事が 分かりました。
著者は フランス・プロヴァンスに生まれ、ディオールのトップモデルであった
18歳の時 カラヤンに出会いました。
当時カラヤンには、先夫人がおりましたが、上手くいっていなかったようでした。
エリエッテは 二人の娘に恵まれ、長女は 演劇の役者に、
次女は 音楽の世界に夫々 進んでいるようです。
カラヤンの仕事に対する態度・交友関係・作品 等 妻ならではの目で
語っています。又共演した 音楽家達の 興味深い エピソードも 多くありました。
彼の死後 今 彼女は「エリエッテ・フォン・カラヤン文化基金」 を立ち上げ
若い地方の芸術家に力を貸しています。
又「ザルツブルク復活祭音楽祭」の名誉総裁として活躍しています。
本文 良い所ばかりの 内容でしたが、愛情の深さが為せるものとし、
諒としました。
カラヤンの倒れたその場には ソニーの 大賀典雄氏が、たまたま居合わせた時で、
彼も 心臓発作が 起きてしまったくらいのショックを受けています。
それにしても 超一流のセレブの世界の人たちの お話でした。
次にカラヤンの音楽に触れた時には 少し違った感じ方が 出来るかな?
私は棟方志功とその伴侶を描いたドラマを、TV で見ました。彼の版画には、倉敷大原美術館別館で初めて出会いました。その1作品ずつが持つエネルギーに圧倒されたことを、思い出しました。
素敵な容貌で、人気が高かったカラヤン。貧しさの中で、激しく彫り続けた志功。どちらにもその人を支えた身近な人々がいますね。
今度 吉永小百合・竹中直人主演の「まぼろしの邪馬台国」の 映画を見たいと思っています。
此方も宮崎康平夫妻の愛の物語ですね。
夫と同じ夢を持てる妻は幸せです。