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大仏破壊 高木徹

2021年08月08日 | 
 大仏破壊 バーミアン遺跡はなぜ破壊されたのか 高木徹
「戦争広告代理店」は名著だと思う。その著者が、バーミアンの大仏をタリバンが破壊した経緯を追ったドキュメンタリー。
 この作品ははっきり言ってつまらなかった。経緯は時間を追ってていねいに取材し、ていねいに書いてあるのだと思う。だが、つまらない。なぜだかわからないが、まあ、今に至るまでイスラム世界のことはあまり伝えられていなくて、なじみがないからかもしれないなあ。
 自分の信仰が絶対で、大仏は偶像で、だからぶち壊すというのは許せない。いっぽう、大仏破壊はこんなに騒いで、たくさんの餓死者が出ても騒ぎもしないというイスラム教徒の言うことにも胸が打たれる。

まんが・昔の子供 大吉千明

2021年08月05日 | 
 まんが・昔の子供 物のない時代に生きて図書 大吉 千明/絵と文 南方新社200009
 まんが、じゃなくて「下手くそイラスト・昔の子供」かな、つまり昔の感覚での「まんが」で、とてもへたくそでとてもいい感じ。本文も、絵も、とてもユーモアがある。著者は昭和10年生まれとのことだから、僕の親の世代だし、九州。僕のこどもの時とだいぶ違うし、いやだいぶ同じ。そうそう!とか、いやこれは知らないとか、うちの方ではなかったとか。ともかく楽しめた。関連して僕のブログにいくつも書きたい気がする。
 僕の子供の頃だって、肥だめがあったし、川というか用水だが、蛍が乱舞していた。僕はカエルとザリガニくらいだったけれど、命をもてあそんだ。(あまり好きではなかったが、それは僕が心優しいのではなく、気が弱かったのだと思う。)

 結局ワクチン1回目の副反応は、ちょっと痛いくらいで、発熱なし。ありがたい。2回目が怖い。

地球家族 世界30か国のふつうの暮らしマテリアル・ワールド・プロジェクト

2021年07月26日 | 
 地球家族 世界30か国のふつうの暮らし マテリアル・ワールド・プロジェクト
 たしか話題になった本だと思うのだが、1994年の、世界の普通?の家庭の家財道具を全部庭に出して写真を撮るという、写真集。日本のだってとてもおもしろくて、つまり今だったら普通の家の家財道具はどうなんだろう?他国は?
 普通というがこの日本人はごく普通に見える一戸建て、普通の会社員、会社帰りにカラオケ、テレビ見ながら家族で夕食、家にコンピュータ1台。電話も一台、なのだが、なんと別荘を持っているのだ、普通じゃない。

強襲 フェリックス・フランシス

2021年07月22日 | 
 フェリックス・フランシスの新作「強襲」を読んだ。新・競馬シリーズの名に恥じない、すばらしい作品だと思う。また競馬シリーズの新作が読めてうれしい。これも元騎手が主人公だが、競馬はあまり関係がない。最後まで犯人はわからない冒険小説だ。

水の森の秘密 岡田淳

2021年07月18日 | 
 こそあどシリーズ いつもすばらしい岡田淳だ。これもとても楽しめたが、若干、教訓臭いかなあ、最初からネタバレ過ぎるし。


 腰痛はだいぶよくなり、ずっと続く痛みではなくなった。ありがたい。ちょっと立っていると痛くなる。頭にくる。くせにならないように、痛まないように怠けるつもりだ。20分くらい漕いだろうか、自転車に乗った。少しずつ体を動かさないと。草ぼうぼうで、草を抜かないといけないと思うのだけれど、それは腰にとっても悪そうだ。あまりやる気がしない。 まあいいか。

ドイツ人はなぜ、年290万円でも生活が「豊か」なのか 熊谷徹

2021年07月13日 | 
 おもしろかった。
 冒頭、夕飯は忙しいんだからパンとチーズとコーヒー、みたいなことが書いてあり、どこが「豊か」なのかと思う。
 たしかに時間の余裕は大切だよ。それから、契約のこと。例えば転職なんて時に、転職を考えている先が、給与や労働条件を明らかにしなかったら、それだけでブラックなのだ。みんな意識しなければいけないと思う。


 昨日は運転自体はそれほどつらくなかったが、職場で立ち仕事がとてもつらかった。帰ってきたらだいぶ楽になった。横になるのは良くない。

百姓の江戸時代 田中圭一

2021年07月06日 | 
 この本も読みようによってはあやしい本だと思うのだけれど、いや、とてもおもしろかった。なにしろ文献というかあちこちに残っている資料を調べて書いているからだ。
 江戸時代の百姓は武士に管理され虐げられているのではない、割と武士と渡り合っている、武士の方は事なかれ主義で、その場その場がもめ事なく過ぎればいいと調整だけしていて、一貫した政策などない、ということを資料にあたって主張している。おもしろい。
 学校で習った程度の知識と、この本を読んだだけでは、本当のところはよくわからない。今後他の専門家もきちんと調べ、まとめて欲しいものだ。

日本人だけが知らない日本人のうわさ 石井光太

2021年06月28日 | 
 なんだかうさんくさい本だ。ほんとうにこんなうわさがあるのかわからない。いや、たぶんあるのだろうが、どこにどの程度広まっている(いた)のか、あるいは著者の創作か。その取り上げ方、コメントに知性と品性が感じられない。なるほどと思うようなところがほとんどなかった。

異常気象で読み解く現代史 田家康

2021年06月27日 | 
「20世紀初頭から現代にかけて起きた気候変動・異常気象と、その背景に隠された人為の影響を、豊富な文献資料とデータに基づき明らかにする。」というのが図書館の紹介で、
第Ⅰ章 大平原を襲ったダストボウル――アメリカの環境破壊
第Ⅱ章 毛沢東が起こした大飢饉――大躍進政策の「三割天災、七割人災」
第Ⅲ章 「核の冬」という破局的な異常気象――米ソの軍拡競争
第Ⅳ章 平成のコメ騒動――1993年冷夏
第Ⅴ章 地球温暖化論の登場――IPCCへの長い道程
 と言う章立てでⅠ章のダストボウルのこともⅡ章の中国の大飢饉こともほとんど知らなかった。Ⅳ章の平成のコメ騒動のことはよくおぼえている。そしてⅤ章の地球温暖化のこともこういう政治的な歴史は知らなかったと言うべきだろう。そして今、このコロナ禍のことを、後になって愚かな人間の政治的問題としてとらえられるのだろうなあと、そう思いながら、読んだ。もうすこし政治がまともにならないものだろうか?まともな政府は作りようがないのだろうか。頭にくる。

川越の建物 近代建築編

2021年06月13日 | 
 川越は古い建物がたくさん残っているようで、こうして写真(じゃなくてイラストでした!いつもいいかげんですみませんm(_ _)m )で見せられると美しくて感心する。
 うちは川越の郊外で、戦後合併された旧8ヶ村だか9ヶ村のうちの一つで、旧市街に行くときは「川越に行ってくる」と言っていた。
 この本に載っているのはほぼすべて旧市街のもので、まったくうちは田舎だなあ。
 割と有名なこの本でも最初の方に載っている歯医者なんかも、子どもの頃から「川越に出かけた」時の自転車で通る裏道にあり、知らなければずっと知らないままだろう。知っている建物が紹介されていて、あるいは、これはあれかあ!と感心し、なんだかいろいろ昔のことを思い出したりした。暇ひまに巡ってみたい気がする。

コロナ黙示録 海堂尊

2021年06月12日 | 
 いやあ、すごい。すばらしい。今のコロナウイルス騒ぎ(と政治)をカリカチュアライズしたものだが、いや、ほとんど誇張も単純化もしていない、事実そのものじゃないか。それがすごいことだと思う。
 安保宰三(あぼさいぞう)が首相でアホと言うなとか、アホノマスクとか、そんな風に、ほんとうに事実が書いてある。陸山会事件のことから、公文書ねつ造事件の赤木さんファイルのことから、すべてほぼ事実だよ。
 よくここまで書いて問題にならないものだ。最近でも、感染症対策分科会の尾身茂会長が「パンデミックの所で(オリンピックを)やるのは普通ではない」と言うのを自民党幹部が「言葉過ぎる」と言ったと伝えられている。こんな状態でまだオリンピックなどと言っている政治家は政治家の名に値しない。もともとそうだっけ。
 この本が問題にならないのはバカ自民党の議員は活字なんか読まないんだと思うよ。麻生が漫画しか読まないのは有名だが、でんでん安倍も読書なんかしたことないね。断言する。
 あまりに事実に即しているので、よくある、この手の話のように勧善懲悪にはなっていない。おもしろかったけど、淡い希望が語られただけだ。それでもみんな読むべきだと思うよ。

現代思想の遭難者たち (講談社学術文庫)

2021年06月01日 | 
 現代思想の遭難者たち (講談社学術文庫) いしいひさいち
 これが講談社学術文庫から出ているってのが笑ってしまう。「34人の現代の思想家を笑い飛ばす!」というが、いやたしかにそうかもしれないが、ぼくは本質を突いていると思う。もっとも僕が思想、哲学のなんたるかをわかっているかというともちろんなんにもわかっていない。
 なにしろいしいひさいちのとんでもなく汚い字で、それが文庫になっているもんで、読むのがたいへんだ。老眼にはつらい。だれだかが「文庫本になって更に字が小さくなって、素晴らしく難解になっています。」ってのが笑える、すばらしい。
 増補版も出ているらしい。

自転車三昧  高千穂遙

2021年05月31日 | 
 著者の自転車愛がすごい。すごすぎる。僕にはそれほどの自転車愛も、音楽愛もない。すみません。
 でも自転車に乗っていればそれだけで良いのだ、と言うのもわからないでもない。それほどでもない。それほどでもないが、もうすこし、楽器触っていれば良いのだ、別にうまくならなくても良いじゃないか、と思ったことだ。

水の精と不思議なカヌー 岡田淳

2021年05月29日 | 
 こそあどの森のシリーズで、いつ出たのだろう?知らないものを見かけたのでさっそく借りてきた。
 どこが良いのだろう?説明的なところがないわけではない。それでも書いてないところというか、謎のまま放置されているところが良いのかと思う。それでいてけっして破綻していないし、ワケがわからないわけでもない。ありきたりだが「想像力を刺激される」というのかなあ。