本質を見抜く力―環境・食料・エネルギー (PHP新書 546) | |
養老孟司 竹村公太郎 | |
PHP研究所 |
タイトルに呼ばれて手にしました。対談集です。
表紙に書かれていないけれども、途中から鼎談になり、神戸善久さんが加わります。
対談集(鼎談集)の良いところは、著書よりも会話された言葉が中心なので、平易でわかりやすいところです。編集も入り、書き言葉になっているわけで、どこまで会話が再現されているのかはわからないけれども、より著者の直截で単刀直入な思想が伝わってくる感じが大好きです。
全体の内容紹介に直接関係ないのですが、私がひっかかったところを、備忘録がわりに記しておきます。養老さんの会話の中で、ブログ炎上という現象について、言われた言葉です。
言葉には「根っこ」があるということ、つまり表に現れている部分だけではなく、裏に隠れているものがあるということをみんなが忘れているからです。
ここに私が引っかかったのは、最近した友人との会話で、気になったことがあったからでした。なんて説明したらいいのだろうと、そのときは言葉にならなかったその部分がまさに説明されていたからでした。
私は読んだ本紹介が中心のこのブログでも、実は何回も何回も推敲します。自分の意図を、まさに自分の意図通りに伝えたいからで、大きな意味は変わんないよというようなほんの少しの言い回しでも変えたりしています。それはまさに隠れているものが、ニュアンスを変えてしまうことがあるからです。本の主題ではないけれども、共感した部分です。