種から芽が出て花が咲き

はまっているあれこれ
(今はFTISLAND、いろいろ)

梅仕事

2012年06月19日 | 
5月下旬からこの時期は初夏の漬け物づくりで日常が忙しくなります。らっきょうの塩漬けに梅シロップ漬けが私の定番ですが、今年はさらに、小梅の梅干し、南高梅の梅干しにチャレンジしています。よく行くデパ地下で、小梅と南高梅がそれぞれ半額引きだったときに、ついふらふらと買ってしまったのがきっかけです。

小梅は買い慣れていないのでよくわかりませんが、南高梅は粒の大きいこと。半額引きでもよいお値段でしたが、掘り出し物です。

私のは、重石を使わない瓶漬けですが、南高梅は梅酢がかなり上がってきて驚きました。頑張って2キログラム漬けるべきだったとしばし後悔。1キログラムだと幾粒もないから、すぐ食べ終わってしまうなと、嬉しい想像をしています。

小梅は、カリカリ漬けに試したかったのですが、卵の殻を使う漬け方のようで、ただふつうの梅干しにすることにしました。小梅の醤油漬けは何年か前に試したことがありましたが、食べ慣れている味ではなかったので、我が家では好評ではありませんでした。漬け物は慣れている味がよいのですね。

市販の漬け物が多く出回り、各家庭の数ほどあった漬け物の味がだんだん廃れてきています。いつか、家庭の味の保存に貢献するような聞き取り調査など、伝承を残すようなことをやれたら、と思います。

●杵島さんちの梅しごとと保存食―梅干し、梅酒、梅ジャムなどと初夏の保存食 杵島 直美 著 泉書房

杵島さんちの梅しごとと保存食―梅干し、梅酒、梅ジャムなどと初夏の保存食
杵島 直美
泉書房


この本を読んだら、卵の殻を使わない小梅のカリカリ漬けが紹介されていました。杵島さんは、前の著書では、卵の殻を使うカリカリ漬けのレシピを紹介していたのです。今は、卵の殻を使う根拠がよくわからないということで、紹介していないとありました。でも、加減が難しいみたいで、うまくカリカリにならないこともあるようです。

重石を使わない瓶漬けの梅は、母がずっと作っていました。重石で水が抜けない分、水分量の多いふっくらしっとりした梅漬けになるはずです。土用干しはやってみようと思います。小梅は小さいので、1日ぐらい干せばいいそうです。


もうひとつ参考にしている梅仕事の本があります。

●梅暦、梅料理 乗松 祥子 著 文化出版局

梅暦、梅料理
乗松 祥子
文化出版局


初版が1992年の本ですから、もう20年前の本です。この本は、梅仕事が得意だった母から譲られました。母が参考にしていた梅作りの名人の著書です。この著者の本を読んでいると、日本の豊かさに驚かされます。杵島さんも屋上のような、陽がよくあたる広い場所で、たくさんの梅干しをほしている写真があり、それはそれで豊かな感じではあるけれど、乗松さんの豊かさは半端ではありません。自宅の梅の木によじ登って、ご自身で梅を採取するのです。梅を傷つけないように、ビニール傘に集める写真や、春に、咲いている梅の花を梅酒に入れて、花の香りを移す写真とか、家の階段に並ぶ梅漬けの多数の瓶の写真など、ただただ素敵で、まるで梅のターシャ・デューダーさんみたいです。昭和15年生まれということですが、今もお元気なのでしょうか。

この本によると、1992年当時すでに、水では梅のあくが取れなくなっていて、ホワイトリカーで洗うことにしたと書かれています。梅を洗ったホワイトリカーが真っ黒になるそうです。空気が汚れているということなのでしょうか。今年は試しに、ホワイトリカーでさっと洗ってみましたが、よくわかりませんでした。杵島さんも消毒のためにホワイトリカーの使用を薦めています。

そんなこんなで、この時期はなんとなく忙しくなります。でも毎年の楽しみな忙しさです。

好きな作家に好きなこと

2012年06月18日 | 
たまたま手にした本に名前を知らなかった好きな作家をみつけました。

好きな作家は、ハタタケルさんといいます。

明日はきっと、大丈夫。
ハタタケル
スターツ出版


シンプルな絵とメッセージのカードが大好きで、カード売り場で見かけるとついつい買ってしまう絵葉書の作家です。男性だと思っていましたが、予想通りでした。

●明日はきっと、大丈夫。 ハタタケル スターツ出版

写真とその写真にいたずら書きのように付け足したシンプルなイラストと、詩だけれども、ささやいてもらっているような優しいメッセージの本です。写真・絵・文とも著者の作品ということだけれども、この本の写真に、著者本人がいくつか写っています。それは、誰かスタッフに撮ってもらったということなのでしょうね。奥付の下のほうに、いくつかの写は梅沢勉さんとちゃんと書かれていました。慌て者です。

あなたがここにいてくれて本当に、よかった。
ハタタケル
一迅社


この間、思いついて六本木の新国立美術館で開催中のエルミタージュ美術館展に行ってきました。4月下旬から7月中旬まで開催中のこの展覧会は、6月は中だるみなのでしょうか。思いのほか空いていて、ゆったりと観ることができました。ゴールデンウィークに別の展覧会を観に来たときは、混雑にうんざり。開催直後であることや、連休であること、それとテレビの美術番組でこぞって取り上げられていたせいだったのか。6月のこの空きようは美術鑑賞には穴場です。

私は絵画を見るのが大好き。とりわけ西洋画は大好きで、エルミタージュ美術館は現地へ訪れてみたい美術館のひとつです。でも日本は居ながらにして、展覧会を開催してもらえる美術鑑賞大国なので、日本開催時はやはり見にいかなくちゃ。質の高い展覧会で、どの絵も素敵です。
展覧会に行くたびに買い求めていた絵葉書が、大量のコレクションになり、断捨離や片付けの本を読んで、きりがないのでやめようと思いました。でも、またこらえきれずに何枚か絵葉書を買い求めてしまいました。

JRのつり革広告などにも使われている色っぽいヴィーナスとキューピッドの絵とやはり大きな広告になっている赤いマティスの絵。それからルブラン夫人の自画像と。

おまけですが、以前大好きだった韓流俳優のイ・ドンゴンさんに似た美術館の監視員がいました。8頭身のようにすらりとした細さと背の高さに釘付けになりました。新国立美術館の監視員だから日本人ですよね。あれ、何を観にいったんだか。

いちばん自分を愛して

2012年06月13日 | 
世界でいちばん自分を愛して
中野裕弓
日本文芸社


●世界でいちばん自分を愛して 中野裕弓 著 日本文芸社

中野裕弓さんの著書も多数、愛読しています。ようやく入手しましたが、最新刊かもしれません。愛のコーヒーカップ理論、他の本でも書かれていて、私はすでに実践しています。

愛のコーヒーカップ理論は、相手のコーヒーカップを満たす前に、まず自分のコーヒーカップを満たそう。そうすると、あら不思議、自分のコーヒーカップと相手のコーヒーカップがつながって、自分が満たされれば満たされるほど、相手や周りも満たされてくるというもの。この本でも、具体的に詳しく書かれてありました。

この本の一番のお得なところは、後書きのほうに、ワンワードメディテーションのやり方が詳しく書かれていることです。私も友人に薦められ、というか、やってよかったというその明るい幸せそうな友人の言葉を信じて、その友人が習ったところに習いに行ったのですが、なんと中野裕弓さんと同じ瞑想の研究所でした。今でもときどきやります。

一番最初に睡眠障害を発症したときには、この瞑想のおかげで、心が休むことができて眠れるようになりました。ストレス解消法として習いましたが、瞑想は続けていくといろいろ効果があります。アンチエイジング効果もあります。30代ぐらいにしか見えない50代超の女性とか、その講座ではいろいろな人を見ましたっけ。

ともかくとして、本は読んだら実践しないと損です。私は瞑想は習わないとできるようにはならなかったかもしれないけれども、本代だけで、これらの知識を実践することのできる人は何と簡単でリーズナブルなことだと思います。

中野裕弓さんは、瞑想を自分と向き合う貴重な時間と言っていますが、瞑想とかして心を静めないと、忙しくたくさんのことを考えている心は、自分自身がどうしたいのかわからないときがあるのです。

誰かとおしゃべりするペース、紙に書くペース、あるいはキーボードに打つペースでもかまわないけれど、ものすごく速い速度で忙しく想いを流している自分自身の心と向き合うためには、速度を落すこと。それが大切だなあとよく思います。

運がよくなるには

2012年06月04日 | 
運が良くなるには、方法があります―自分もみんなも元気になる「宇宙の力」の使い方
内野 久美子
大和出版


いま、とてもはまっている著者の本のひとつです。

私は読んだ本のよいと思ったところには、付箋を貼り、あとでノートにその箇所を書き写すということをしています。この著者の本は、ほぼすべてのページに付箋を貼ってしまうぐらい、どのページも私とフィーリングが合います。なんだかこの著者のお弟子になりたいぐらいです。

本に書かれていることは、ざっくりまとめると、私たちはオープンシステムですべてとつながっている。だから、自分の幸せは、この世の調和であり、宇宙の法則である。宇宙とつながっているという感覚で、感謝の気持ちを持てば、果てしないエネルギーが私たちに入ってくる。

大事なのは、私たちが宇宙とつながっていられること。そのためには、心底楽しいという自分の心が満たされる時間を持つこと。自分のやりたいことを実現していけばよい。

トラブルの原因は、ほとんどがバランスの欠如。事故、病気、怪我はバランスを回復しようという調整のサイン。心、体、魂の三つの間のバランスが取れていると、自分の中心を見つけることができる。


自分探しのために、私はいろいろなことをしてきました。本もたくさん読んだし、山も登ったし、自己啓発セミナーというのにも参加してみたし、転職してみたり、いろいろ取り組んできました。でも、答えは自分の中にあるということだけが、与えられました。というか導きだされたというか。

この本も同じなのですが、私には内容がとてもすんなり入ってきて、当面手放せない本になっています。

風と共に去りぬ

2012年06月01日 | 世界
●日本のナショナリズム 松本健一 著 ちくま文庫

この本の中に、映画「風と共に去りぬ」の表現に対して言及がありました。

唐突ですが、私はマーガレット・ミッチェルの「風と共に去りぬ」の大ファンなのです。

リバイバル上映のときに3回ぐらい映画館へ足を運びましたし、テレビ放映の日本語吹替え版も楽しく観ました。吹替え版のほうが、字幕を追いかけない分、俳優の熱演ぶりがよくわかって、新たな感動さえありました。

原作の日本語訳の本も何度となく読み返しました。今では、映画よりも原作そのものが素晴らしいと思っています。実力ある俳優による素晴らしい演技が魅力的ですが、映画は登場人物が少ないですし、原作の持つ深さまでは表現できていないと思うようになりました。

「風と共に去りぬ」では、南北戦争後に、スカーレットはタラの土地にかけられた税金を工面するため、母の形見のカーテンを引きずりおろしてドレスを仕立て上げ、レッド・バトラーに援助を頼みに行く場面があります。レットは、北軍兵士に半ば軟禁されています。自分の財産が北軍に没収される懸念があるため、お金を工面できません。それどころか、仕立てたドレスに不似合いなスカーレットの荒れた手を見て、困窮状態を隠していたスカーレットの性根を罵倒します。

スカーレットの父はアイルランド系移民で、その父が開いた農園は、タラと呼ばれていました。このタラというのは、アイルランドの聖地のことだそうです。この本を読んで、初めてそれを知りました。スカーレットは、映画登場時の白地に緑の花柄のドレスを着ています。記憶では、スカーレットは緑色の瞳という設定なのです。ヴィヴィアン・リーは青い瞳だったので、映画では瞳が緑に見えるように光線を当てて撮影したと、撮影秘話の本で読んだことがあります。この瞳の色に合わせて、緑のドレスを着ているのだと思っていました。緑というか、アイリッシュ・グリーンは、アイルランドのシンボルカラーだそうで、母の形見のカーテンもこの色でした。

映画「風と共に去りぬ」は、第2次世界大戦中に製作されました。日本ではまだなかった総カラーで。戦後この映画を観た日本では、戦争中にこんな映画を作れるような豊かな国なら、戦争に負けるのもやむなしみたいにいわれていたとか。

この映画は、戦争という非常時にアメリカ国内をまとめるために創られたという見解が、この本にありました。びっくり。そんな考え方があるんだ。ナショナリズムとは深い。まだまだ新たに知ることがたくさんあって、ずっと本を読み続けています。涙・涙・涙・・・。

うそ。楽しいです。