種から芽が出て花が咲き

はまっているあれこれ
(今はFTISLAND、いろいろ)

本は買う

2011年06月29日 | フォトリーディング(未整理)
●「1日30分を続けなさい!」 古市幸雄 著 マガジンハウス

●無理なく勉強を続けられる人の時間術 古市幸雄 著 大和書房

この本を読んで全然勉強時間が足りてないと身につまされました。

勉強や時間管理や仕組み化などがテーマのビジネス書では著者がだいたい本の購入を薦めています。とは言っても、本は図書館で借りる派ですませています。でも、それだとやはり、「読んでよかった~」で終わってしまい、実践できていないことに気がつきました。

それでも、すんごくすんごく気に入った本は厳選して購入しています。読んでよかった上に購入して手元に置き、繰り返し繰り返し読むので、印象も強くなり、かなり頭に入っているなあといまさらながらに気がつきました。お財布と相談してですが、なるべく本は買ったほうがよいですね。

「暗記できていないことは自分のものになっていない」

これって真理だと思います。このブログを書き続けての発見ですが、自分のものになっていることは、いくらでも書ける気がします。自分のものになっていない内容だと不確かで書けないです。

だいぶ前の話です。

●「若さの泉(完全版)」 ハーバー・プレス編 河出書房新社

「若さの泉」というベストセラー本があります。私がもっているのは「若さの泉(完全版)」という版です。チベット体操の本で、体操のやり方やその効能について書かれています。買った当初は、健康のためにたびたび実践していました。

ところで図書館で借りた本はさらに古くて、版の名前もサブタイトルもない薄めの本でした。同じ本が欲しくて取り寄せたのに、「完全版」という厚めの本が届いたのでびっくりしたんです。内容も詳しいですし。

図書館で借りた本と違う~と思いましたが、そのまま購入して今に至ります。読みふるして黄ばんでさえいます。

「若さの泉」はさらに改定されて次の版になっています。つまり、この完全版は廃刊なのです。愛好者の間では、完全版の内容がよいということで欲しがっている人がいるんだとか。マニアックな市場がありますね。もちろん、手放さないです。

肯定

2011年06月27日 | フォトリーディング(未整理)
このブログでは本のエッセンスの紹介をしていますが、著者の背景も重要だと考え始めました。

マイブームの台湾では、植民地時代の韓国まで詳しく記述されている黄文雄さんの著書をよく読んでいますが、この方は、台湾出身の方です。

以前、韓国に限定されていたと思いましたが、黄文雄さんのようなテーマで、日本統治時代の朝鮮半島の実態について言及した本を読んだことがあります。私の浅薄な頭脳では、難解で歯が立たなかったのですが、一言で言うと、日本統治時代はよかったと懐かしむ世代がいるという内容でした。(タイトルも著者名も今はわからない。後で調べます。)

その著者は韓国人で、韓国語で出版したのですが、出版した書籍の内容について、裁判沙汰になっています。家族は安全の為、海外にいるそうです。黄文雄さんは安全なのかしらと心配になりましたが、台湾出身なのでいらぬ気苦労でした。

韓国は矛盾を抱えた国です。日本もそうでしょうけど。

ほんとうはどうだったのか、もっとよく知りたい。知ってどうなるというのではないけれども、日本への理解が深まっています。いろいろなことがあってなお、日本を肯定してきています。それは、自分自身への肯定につながっています。

番外 梅ジュース

2011年06月26日 | フォトリーディング(未整理)
この時期はらっきょうをつけたり、梅をつけたりしてけっこう忙しいです。

我が家のらっきょう漬けは、らっきょうの産地では珍しくないと思いますが、下漬けの塩らっきょうを鰹節とおしょうゆであえて頂きます。塩漬けのらっきょうが手に入りにくいので、この味を食べる為に、必ず毎年、家で漬けます。今年は塩加減がうまくいって、自分で食べても美味しく出来上がりました。

梅は梅シロップを作って、薄めて梅ジュースにします。私の漬け方は、氷砂糖のほか、ホワイトリカーを200ccくらい入れます。ちょっと梅酒に近い漬け方です。

らっきょうはもう時期的には終わりのほうです。梅もそろそろでしょうか。

毎年同じようにつくっているのですが、らっきょうの質や気候やいろいろな加減がちがうみたいで、そこそこ美味しいけれども、毎年違う出来になります。梅シロップもそうです。同じレシピのはずなのに、毎年違います。

今年は、透明感のある梅シロップになりました。甘くて美味しいのでつい飲みすぎてしまい、毎年夏は太ってしまいます。材料が梅と氷砂糖なので、太ること請け合い。それを避けるために、少し前から、小さな細身のビールグラスでおしゃれなのを探していますが、まだお気に入りに出会っていません。

そんなわけで、梅雨でうっとうしい時期でもあるけれど、忙しく充実した日々となります。ただ、気候が安定しないので、体調をくずしがちです。実は、出来立ての梅ジュースを飲んだら、ホワイトリカー入りのせいで、酔っ払ってしまいました。

これは不測の不調で、今日はもう何もできない、寝るしかないとこのごろは早く寝ています。

メディテーション

2011年06月21日 | フォトリーディング(未整理)
最近は、落ち着いて瞑想ができるようになってきました。健康に近づいてきた感じがします。

私は瞑想研究所に習いに行ったので、そのやり方でやっています。
いわゆるワンワードメディテーションというやり方で、ひとつの言葉を思い浮かべます。
いろいろな思いや考えがよぎっても、再び、そのひとつの言葉に戻っていくということを座って眼をつぶり、ひたすら20分やります。
20分は慣れないと長い気もしますが、慣れるとあっという間です。

効果はあまりわからないのですが、大きなところでは、よく眠れるようになりました。それから動揺しなくなりました。
その他、瞑想は、アンチエイジングにも効果があるとか。その効果は、今からすごく楽しみにしています。

朝晩2回やるとよいそうですが、心が忙しいとすぐ3日坊主になってしまいます。
こういう良いものを習ってもやらなければ意味がないです。私はそういうことが多いので振り返りをしています。

瞑想のやり方はいくつもあるようで、ワンワードメディテーションほか、虹の光をくぐるイメージをつかうものなど、多様です。
別の瞑想の誘導CDも市販されています。試したらそれもよかったです。


●1日10分で脳が生まれ変わる なりたい自分になるいちばん簡単な方法 苫米地英人 イースト・プレス

先日、はしょって紹介した本ですが、もう一度。瞑想の効果として、動揺しなくなったと書きました。それにつながりますが、意識を他へ向けることが、いつもいつもではないけれども、できるようになりました。

この本で紹介されているテクニックで、お気に入りのものをそれを思い出すよすがにして、いつもいつも目に入るところにおいておくという方法があります。成功した体験などを思い出すトリガーとして、成功体験を引き寄せるというのです。意識をプラスに向ける方法だけど、できるかなと思ったときに、瞑想ですでにやっていることに気がついたのでした。

人間の力は無限です。できると思ったらできることがあるのですね。



自分を大事にする

2011年06月20日 | フォトリーディング(未整理)
●自分の心を満たす31の方法 中野裕弓著 大和出版

この本の中のいくつかのエピソードはどれも大好きなのですが、特にコーヒーカップのエピソードがわかりやすくて大好きです。
自分のコーヒーカップを満たし続けていると、あら不思議、身近な大切な人のコーヒーカップにもつながって、大切な人のコーヒーカップも満たされる。まずは自分を大事にしましょう、というものです。

いつも自分をおろそかにしがちなので、まず自分を大切にしていいのだと教えられました。自分をおろそかにしているときは、相手のコーヒーカップでさえ、満たそうとしても満たせないのですね。

最近は体調が悪いのを悪いと感じるようになりました。梅雨時期は季候が安定しないので、不調になりやすいようです。それでなくても、気づかないでがんばってしまうことがよくありました。体調が悪いと気づくことができれば、無理しないなどの対応ができます。

まずは、自分を癒してハッピーに感じることからはじめましょうと思ったのでした。


●1日10分で脳が生まれ変わる なりたい自分になるいちばん簡単な方法 苫米地英人 イースト・プレス

この著者は頭がよいイメージで、私には少し難解な印象がありましたが、この本はそんなことがなく面白く読めました。

脳は重要なことしか認識できないので、自分にとって重要なものを変えれば脳は生まれ変わるというのです。

私が理解したポイントは以下の3つです。
1、ゴールの設定。
 ゴールを決めてから、そこから今何をしなければならないかを考えて動くということをします。
2、コンフォート・ゾーンを変える。
 どういうことかいうと、その場所を、自分が心地よいと思う場所にかえる。スポーツで言うならばホームにしてしまおうということ。そうすることによって、リラックスして持てる力を発揮しやすい場所にするということだそうです。リラックスしてゆるめるというのが面白いです。
3、脳の記憶をリアルに感じるトレーニング。自分で設定したゴールをリアルに感じるようになればそれが達成されるといいます。
脳科学者ならではの斬新なイメージトレーニングの仕方を詳しく説明しています。

このイメージトレーニングだけでなく、私は本で読んだはいいけど、3日坊主で続けていないことばかり。

自分の中にすでにあるリソース(資源)発見が次のテーマのような気がしてきました。




声のトーン

2011年06月17日 | フォトリーディング(未整理)
私はプレゼンテーションに興味があって、ヴォイストレーニングを始めました。堂々とした大きな良い声になりたいと思ったのです。らくに声をだしたいとも。以前の私は、話し続けていると息苦しくなるという癖がありました。息が詰まってくるのですね。

それ以外にも自分で気づいていませんでしたが、怯えているような震えた弱い声だったそうです。その指摘はヴォイストレーニングの師から受けました。呼吸が浅かったとも指摘されました。

腹式呼吸で、息を吐きながら声を出すということを、意識してやっていると、楽に声を出している自分に気がつきました。楽な声は聞きやすく安定しており、醸し出す雰囲気がおおらかでくつろいだものになります。有名なメラビアンの法則ではコミュニケーションの要素は、ボディランゲージ55%、声のトーン38%、言語7%だそうです。声のトーンはボディランゲージに続く重要な伝達要素で、私はだいぶ損をしていたように思います。

会社でプレゼンをする機会がありました。ノイズが出てしまったものの、安定した声質で話し続けることができるようになりました。ノイズというのは、「えー」とか「あのー」「そのー」などの意味のない、癖で出てしまう言葉のことです。無意識に「えー」などと言ってしまうのですが、たびたびでると聞き苦しいので、ノイズと言います。精神的に安定しているときに、ノイズを話している自分に気づきました。気づくというのは改善のチャンスです。ノイズを減らしていく可能が見えてきました。

ヴォイストレーニングは続けてきてもう少しすると1年になります。私はどうやら遅いほうで、ようやく声が安定してきました。あらたなステージに立てた気がします。

人間は金太郎飴のごとく、どこを切っても同じ面が出てくると思っています。そうしたら、声を安定させることは、全体を安定させることにつながっていきます。健康面やコミュニケーション面でも安定してきたように思います。


●「ゆるめる」身体学 高岡英夫著 静山社

私が興味深いと思ったのは、お産の箇所でした。体をゆるめるとお産が安産になるそうです。お産とは、ゆるゆるの身体の赤ちゃんが、お母さんのゆるゆるになった身体の産道をお母さんと協力しあって出てくることのようです。お母さんの身体がゆるゆるにゆるまっていないのが、お産を苦しいものにしているとか。ゆる体操もだいぶ前ですが、運動化学総合研究所に習いにいきました。今も自己流で続けています。

私の習っているヴォイストレーニングは、独特でスピリチュアルなレッスンです。ゆる体操とぜんぜんまったく別のことなのに、身体をゆるめることに通じてくるので、不思議です。身体によいものは、つながっているのでしょうね。

再び台湾(続き)

2011年06月16日 | フォトリーディング(未整理)
●日本の植民地の真実 黄文雄著 扶桑者(その3)

6.道路整備。それまでは、近いところでも海路を使うことが多かった。
7.港湾の大規模建設。港を整備。大型船舶も利用できるように。
8.貨幣の統一。多数の貨幣が混在していた。金本位体制への転換。台湾銀行の設立。
9.農業振興。コメ生産量は日本領台時代にそれ以前の4倍へ急増。品種改良によるジャポニカ米「蓬莱米」の誕生。食料不足の国から輸出国へ転換。
10.製糖業振興。品種改良により生産高6倍に。台湾最大の輸出品になる。
11.1943年に義務教育制度を敷く。
12.警察による治安確立。

鉄道だけでなく道路整備も行っています。
ダムはいくつも建設されました。台湾は夏は雨季、冬は乾季の気候で、夏の豪雨時に起こる氾濫を防止しました。八田ダムは、当時世界一のダムとして、大規模灌がいによる雨量が安定しない地域での穀物栽培を可能にしました。コメ生産量の増大に貢献したのでした。この本では、テーマがたくさんあるので、そのなかではあっさりめに書かれていますが、ダム建設に貢献した八田ダムの建設者は銅像が立てられ、奉られています。

台湾でも創始改名や皇民化による日本語の強制がありました。日本語教育は広く行われ、多民族多言語の島だった台湾の共通言語となり、交流がしやすくなった面もあったようです。戦後は、国民党が大陸からやってきて、北京語、台湾語の使用を強制し、祖父母、子、孫の3世代がばらばらの言語を操り、コミュニケーションがとれないという極端なことも起こっているとか。戦後、台湾がたどった道のりは苦難が続いたので、日本領台時代の治安の良さなどを懐かしむ風潮があったようです。

創始改名は台湾では、許可制だったので容易くはできなかったようです。なぜか。朝鮮は民族的に近いが、台湾は遠いとされ、兵役もなかなか許可されなかったそうです。本土の若者はどんどん召集されても、台湾、朝鮮で徴兵が行われなかったのは、そういった民族差別があったからなのでした。

こうやって本を読んでいくと、台湾は中国とは別の歴史を持つ国という気がします。ひとつの国というのは、歴史や民族性があり、まるで、ひとりの人間みたいに個性があります。台湾は台湾として、ひとつの個性を育んできたので、今からひとつの中国にならなくてもいいと私などは思います。それは一方の立場からの書籍ばかり読んできたせいかもしれません。別の立場からの本も読むと違う視点があるのでしょうか。それはゆっくりおいおいと。


再び台湾

2011年06月15日 | フォトリーディング(未整理)
●日本の植民地の真実 黄文雄著 扶桑者(その2)

この本では、日本の植民地だった台湾と朝鮮半島をさまざまな視点から検証しています。台湾、朝鮮半島を日本が統治にいたる背景も書かれています。それによると、第二次世界大戦終了まで、日本は、清国やロシア、アメリカとおよそ大国とばかり、戦争をしたのでした。考えたら、不思議ですよね。なぜ大国とばかり戦争していたのか。

引用してみます。


アジアの植民地化を進める西洋列強が極東の日本に進出する兆しを見た日本が、明治維新という国家改造を行い、開国近代化を進め、富国強兵、殖産興産を図った。そして、自ら西洋列強並みになり、植民地化を防ごうとした。アジア保全すなわち列強からの防衛こそ、日本の安全確保の大前提ということで、清国やロシアという大国との戦争に至った。つまり、日本にとっての戦争は、侵略戦争ではなく、自衛戦争だった。


もしかしたら、高校の授業でも扱っていたかもしれませんが、そのときの私はあまり理解していなかったようです。

日本にとっての戦争は、侵略戦争ではなく、自衛の戦争だった。アジアの保全のため、日本の自衛のために戦争をしていた日本による植民地経営がどんなふうだったかをまとめたのが本書です。台湾について書かれていることをまとめてみました。

1.病院設置。衛生環境改善。風土病退治。以前は、マラリアなどの風土病が蔓延していた。
2.近代的土地所有権の確立と保護。地主から土地を買い取って小作人に所有権の譲渡。測量・土地調査。
3.電力開発。急峻な地理条件を利用した水力発電・ダム建設。近代的産業と市民生活の基盤となった。
4.林業調査・林業の発展。戦後、来た国民党政権により、乱伐・盗伐され、はげ山となり、洪水や土石流の原因に。
5.台湾縦貫鉄道の完成。南北が行き来できるようになった。

まだまだ、まとめた半分ぐらいですが、夜遅いので明日以降に更新します。
本土の税金を使っていろいろなことに投資しています。台湾はもちろん朝鮮半島にも日本統治時代の遺産がたくさんあるということです。

日本語と読解力

2011年06月12日 | フォトリーディング(未整理)
●日本語と漢字文明 黄文雄著 WAC

副題に「漢字を受け入れ、仮名をつくった独創性」と書かれています。読んで面白かった著者の他の本を読む習慣があるので、黄文雄さんの別の本を読んでみました。

日本語で当たり前だと思っている特徴は、実は稀有なことなのだとよくわかりました。

日本語は1億人以上が使用する大言語のひとつだとか。大言語という認識はありませんでした。使用している人口が多そうなのは、英語、スペイン語、ロシア語など。中国語は複数にわかれているから、もちろん日本語よりは大言語なのかもしれないけれども、一概にはっきりできないらしい。

語と語の間に切れ目なく、ただ句読点を入れるだけで充分な日本語。それは当たり前すぎて特徴とすら思っていませんでした。英語や韓国語などは、語と語の間に空白がないと言葉として成り立たない言語です。韓国語は日本語と同じ膠着語といって、助詞が重要な役割をする言語で文法も似ていますが、表音文字のハングルは、空白がないと言葉の意味やつながりが不明になります。

また、漢語と和語による二重性や、漢字、ひらがな、カタカナの3種の文字を使用する特殊であると同時に、日本の寛容性のシンボルだと著者は書かれています。そのおかげだと思いますが、その人の語学力や文字力、および好き嫌いで自在に表現できます。漢字で書こうがひらがなやカタカナで書こうが、漢字で書くのを求める国語のテスト以外では誤った表現とならない、表現の寛容性があるというのです。また、それは多様性につながります。そういえば、日本では識字障害というのは、私が知らないだけかもしれないがあまり聞かない気がします。

その他、外国語習得が熱心なわりに役に立つように習得しづらいとか、日本にとって漢字が渡来してきたのはよいことだったのかどうかとか、著者の指摘は多岐にわたっています。

テーマというか内容がたくさんあります。これは、以前ブログで紹介した本もそうでした。1冊の本のひとつのテーマに対して、掘り下げていく視点が多くて、私などが短い文章に要約するのが難しい。私の本の読解力が試されていますね。




生き方

2011年06月07日 | フォトリーディング(未整理)
●一度も植民地になったことがない日本 デュラン・れい子著 講談社+α新書

以前にデュランれい子さんの「意外に日本人だけ知らない日本史」という本を紹介したと思います。私は面白いと思った作家の他の著作もあさって読むくせがあります。この二つの本もそうして出会った本です。

私は初めて知りましたが、織田信長の、バテレンから献上された黒人奴隷をみたときのエピソードが紹介されていました。タライに水をはり、ゴシゴシ洗わせたとか。そうしても肌の色が落ちないのをみて、世の中にはこういう人がいると納得し、森蘭丸らとともに小姓として召しかかえたとか。織田信長には、あるいはこの時代の日本の人々には、白人崇拝も黒人蔑視もなかったと伺えるそうです。すごいなあと思いました。

ただこの本を読んでいて、国際結婚されたご主人と仲がよさそうなのですが、変だなあと思うことがありました。そうしたら、最新作では、次のタイトルです。

●還暦、プロヴァンス、一人ぼっちで生きる デュランれい子 講談社

ご主人は何らかの事情で亡くなっていたのでした。最新作を読んでいくと、本を書くことになったのは、ご主人が亡くなってからだという著者のいきさつが明らかになっていきます。なんて強い女性なのでしょう。

と同時に私の中では、著者が、編集者に「読者が著者についていきたくなる、何かが足りません」とアドバイスを受けたというエピソードがクローズアップされてきました。

私があれっと何か感じたのは、ある自宅でのパーティで、ここにいるべきご主人がいないことがあったのです。著者は、日本酒の代わりに白ワインを使ったしゃぶしゃぶや、赤ワインで煮たふろふき大根とか、自宅パーティで振舞う料理がステキなのです。現地の友人たちも大喜び。このパーティにご主人が参加していないのはなぜかしら?と疑問にならないクエスチョンマークが私にひらめいていたのでした。

「未亡人のご主人がくれた優雅な時間」

この言葉は、この本から見つけたはずなのに、何度、本を振り返ってもその箇所がみつからない。そして、この著者は、わたしにとって、注目の作家の一人になりました。生き方がステキです。