ミャンマー

いままで訪れたことのある国について思ったことを少しずつ書いてみたいと思っていましたが、まずはミャンマーから。1999年の旧正月に訪れました。軍が政権をにぎっていて貧しい国ですが、Terrible Government,Wonderful People（ひどい政府、すばらしい国民）という言葉通り、貧しいけれど、人々の優美な品格はほかのアジアの国々とはまったく違う趣を感じました。私は少々アジアに辟易する部分があった頃で、日本を恋しく思い始めていたんですが、すごく懐かしいやさしさを感じました。夕方食事に出かけるんですが、電気事情が悪く『お勧め』といわれたレストランでも暗い、コーラもぬるい。メニューもお粗末ではあったんですが、蚊がいるというと一生懸命蚊よけの煙をいぶしてくれたりその誠意は十分伝わりとても怒る気にはなれない。ほかのアジアの国では感じなかったプライドを感じました。聞けば、昔はタイの人が敬うほどの立派な国であったとか。品位はその頃から培われたもののようです。どんなに貧しくひもじくてもミャンマーの人は決して盗みをしない。恥ずかしいという意識があるわけです。これはすばらしいことです。