Heart and heart

ありきたりになりがちな毎日をオンリーワンな一日に

小さいおうち

2014-02-07 14:02:32 | 映画

       山田洋次監督の「小さいおうち」
       第143回 直木賞を受賞した 同名小説の
       原作を読んだ監督が惚れ込んで 
         是非映画化したいと自ら望んだもの。。。。
       ベルリン国際映画祭にも出品され
       公開前から 話題になっています。

       原作は読んでいたのですが、
        正直 映画はあまり期待していませんでした。
        しかし これが、見事に裏切られました。。。


       原作とはまた違った味わいがあるのです
       昭和の中流家庭に起きた 小さな出来事を当時の戦争を背景
       にノスタルジックに描いているのですが---
        昭和という時代の日本人のこころの『奥ゆかしさ』のようなもの
         が見え隠れしています

       思っていても口に出さない事であったり
       ずっと変わらない気持ちで思い続ける事であったり、
       他人のために尽くす事が喜びであったり・・・・


       言ってしまえば 小さなおうちの奥様、時子と
       板倉の関係は不倫なのですが、
       現代のそれとは、何かが違うのです。


       それは、時子を見守りこころを痛める 
       使用人のタキの純粋さや
       戦地への召集によって引き裂かれる
        大切な関係によるものなのかもしれません。




       「長く生き過ぎてしまったの。。。。」
         若かりし頃を振り返り、
        泣きながら語る 老婆タキのその言葉に
        悔恨の念に捉えられた心情が分かります。。。

       人と人の関係が濃密であった時代
        ゆえに、少しのこころの揺れや迷いすらも
       許されなかった、厳しい時代でもあったのです


        自分の思う通りに生きられない人生のなかに
         見つける僅かの幸福感はそれはそれは
         清らかなものです
         

       だからこそ、「心の美しさ」も際だってくるのかもしれません

        この映画を見て、奥ゆかしい
        日本人の『心の機微』を感じてみてはいかがでしょうか?


       
       

       
   
      

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