観客動員数が70万人を突破したという
「蜩の記」
小説としても非常に読み応えのある物語のようです
ストーリーの軸となるものが
「縁 えにし」「契 ちぎり」といったものです
映画の冒頭で 岡田准一演じる庄三郎が
「逃れたくても 逃れられないものがある。。。」
というような 台詞をいう場面があります
この時代 この映画に出てくる人物はみな
逆らえない運命の様なものを抱えているのです
藩のために命を落とす
お上に逆らえば、切腹を命じられる・・・
自分の思う様に生きられない時代の人々が
どのように理不尽な自分の運命を受け入れたのか?
役所広司演じる 主人公 戸田秋谷が 訳あって
命じられた10年後の切腹-----その日まで
自分の決められた命の期限を どう生きていくのか・・・
それを考えたとき
毎日をひたすら精一杯生きることで
命の終わりをうけいれられるのではという思いに辿り着きます
家族の愛、友との約束、人の人生には 必ず全うしなければいけない
何かがあります。それを 見失わなければ
どんな 非人道的罰や理不尽な運命も受け入れる事が出来るというのです
しかし、時代が変わり 自由に生きられる自分たちが
逆に 見失ってしまった大切なものに 気づかされるようです
こころの指針がなければ生きる事さえ厳しかった時代
主人公 戸田秋谷の日記 「蜩の記」
蜩・ひぐらしは《その日暮らし》からきているといいます
明日があるか分からない人生のなかで
ぶれない軸をもって生きる事は容易い事ではありません
自分のことだけにとらわれていないか?そんな事を考えるきっかけを
つくってくれる映画です
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