Heart and heart

ありきたりになりがちな毎日をオンリーワンな一日に

黄金伝説展

2016-01-29 19:47:17 | アート
 
宮城県美術館で開催中の「黄金伝説展」

黒海沿岸のヴァルナ遺跡から発見された
6000年前の世界最古の金
ブルガリアが世界に誇る秘宝の数々が見られます


集団墓地から発見された世界最古の金

金は遠くはるか昔、神話の時代から
人々を魅了し続けるもの

金にはそれにまつわる興味深い物語が存在します


金の羊毛を手に入れたコルキス王 
それを探す英雄イアソンの冒険

人間を魅了し
翻弄させる金。。。


金のリンゴをめぐる3人の女神たちの物語






細やかな細工は必見です


時代を象徴するモチーフ
目を奪われ見入ってしまいます



グスタフ クリムトの「人生は戦いなり《黄金の騎士》」
金箔で描かれた騎士
黒い馬にまたがったそれは美しく浮かび上がってきます

最近見た映画「黄金のアデーレ」
これにもクリムトの作品は登場しますが
こんなタイミングで本物が見られるなんて!

父親が彫金師という事もあってか
彼の作品には金が非常に効果的に使われています

馬の輪郭がぼやけているにも関わらずその存在ははっきりとし
背に乗る騎士と何ら違和感を感じません

引き込まれます



現代では再現する事ができないであろうと
言われる古代ローマの職人の技巧


人々が金に魅了されてきた理由を知ろうと
作品を食い入るように見ているうちに
次第にその輝きに自分も魅せられていました----

道理でたくさんの神話や物語が生まれるはずです







黄金のファラオと大ピラミッド展

2015-12-04 20:27:15 | アート

森アーツセンターギャラリーで開催されている
「黄金のファラオと大ピラミッド展」

世界一のエジプトコレクション
「国立カイロ博物館」の収蔵品から100点が公開されています


ピラミッドの建設に使われた道具は
意外にもシンプル

時代が時代とはいえ----
現代でも感嘆に値する程の巨大なピラミッドが
こんな原始的な道具でつくられていたなんて!

あらためて驚きです


死者の臓器を入れる壺


木棺

そこに描かれた細やかな絵が

永遠の命を意味します


ピラミッドを建造したファラオ

言語を守り、国を治めるためにつくられたピラミッド
その大きさがファラオの権力の強さをあらわしているのです

ここで意外だったのが
ピラミッドの建設に携わった人々は決して奴隷のような
扱いを受けてはいなかったという事


住まいと食事
労働にはきちんと報酬があったそうです

もう一つ
ファラオの権力が揺らぎ始めた時代
生産性を高める労働を・・・という目的で
ピラミッド建設から、農耕へと庶民のそれを移行した途端
争いごとが起きたそうです
それからは
再び人々の目的を一つに統一させる事が
ピラミッド建設の継続、統治
となっていったようです。。。

おもしろいです!



今でも美しさの輝きを放つ
当時の女性の装飾品



そして三大黄金マスクの一つ
「アメンエムオペト王の黄金のマスク」

魂は永遠に生き続けるとされた古代エジプトの死生観
死後の世界の幸福を願った人々の暮らしを
少し垣間見たようですが

同時に現代を生きる私たちには
到底 理解できないもの、であるような気もしてくるのです

当時、ピラミッドの建設に携わる事が
人々の一生をかけた生きる目的だとしたら、

私たちのそれに値するものは何か?と考えさせられます

すぐに何かが浮かぶ場合はいいですが、
もしかしたら
そこを見つけられないまま彷徨う事が

今起きている社会の歪みに繋がっている事も
あるかもしれません















ビューティグラフィックス展 2015”バトル”

2015-09-27 19:35:24 | アート

去年も行われて好評だった
ビューティグラフィックス展

資生堂のトップクリエイターが自由な発想の表現を競います
普段は資生堂の宣伝デザインで活躍する
3名のクリエイターの作品

それはステキでないはずがありません


会場は資生堂ビル
ショーウインドウではこの作品がお出迎え


二人の女性が美を競う??
まさに「バトル」です。。。!

まるでツインの二人
メイクのポイントカラーが印象的です

日本女性はファッションや美に関しては
関心が高いと言われています

毎朝、着替えたら
メイクをしてヘアを整える
戦闘準備ができて一歩部屋を出たらそこからは毎日がバトル!!!

とはいえ、とてもキュートな作品です


エスカレーターを上ってすぐは
佐藤氏の作品

振付師のジョンテ・モーニングとモデルの松岡モナを
使った動画とグラフィック写真




これは直接見て頂きたい
髪の動きとパフォーマンスが計算された美しさ

真っ赤な衣裳で踊る松岡モナが
何とも、力強くミステリアス  

舞台にしたら面白いとおもいます







丸橋氏の作品

目指すイメージがモデルの顔の上で
パレットになって表現されています

一見ナチュラルでありつつ
内には、自信や迷い、チカラ強さや弱さ
相反する複雑な思いが渦をまいているようにも見えます

女性はいつの日も
こうなりたい。。。という思いを秘めて
メイクをするのです





そして非常に惹かれた作品がこれ

近未来の輝く女性像とメイクの可能性が現されています



釘づけです
部屋に飾って置きたいほど・・・

目や耳、唇から発せられるあやしいほどのヒカリ
それはこれから、より進化する女性の象徴

今回のテーマは「バトル」
どうやら女性は自分が成長するために
日々、自分と闘っているようです

リサとガスパール

2015-09-24 13:16:24 | アート

先月開催されていた「リサとガスパール展」
フランスで生まれたこの物語は
日本でもお馴染みの人気絵本

しかし意外にも日本語訳されてからまだ15年ほどなんですね


読んだ事は無くてもこのキャラクターはだれでも
一度は目にしたことがあるはず


犬とも猫ともつかない
なんとも不思議で愛らしいリサとボーイフレンドのガスパール
は、架空の動物


それは、ゲオルグのイラストとアン夫人のストーリー
からできています

この物語が始まるきっかけはゲオルグがアンに
贈ったクリスマスプレゼントの
赤い手帳

今回もこの手帳は展示されています

ゲオルグはアンが欲しがっていた
手帳にオリジナルの絵を描いて贈るのです

それは犬の様なカンガルーのような
二本立ちのかわいらしい動物


それがリサとガスパールの原型です


  
沢山の原画は見ているだけで癒されます


いたずらでやんちゃなリサとガスパール
喧嘩したり周りに迷惑をかけたり


何をするか分からない彼らたちは
きっとゲオルグとアンの子供達の普段の行動から
きているのかも


もちろんグッズだってカワイイ



なんとなく心当たりのある彼らの日常
大人だって自分の子どもの頃を思い出したり
自分の子どもに照らし合わせたり


大切な絵本との出会いはいつまでも
思い出となって心の中に残っています

英国の夢ラファエル前派展

2015-09-04 19:05:11 | アート
新潟市美術館で開催中の「ラファエル前派展」

開館30周年の記念の企画展もあるのですが
なんと東京開催に先駆けての新潟開催なのです
東京より早く新潟で見られるなんて贅沢です
 

新潟市美術館は今回リニューアルオープン

この日も夜のロビーコンサートなど
興味深いイベントが目白押しです


ラファエル前派とはロセッティやミレイ、ハントなどによって結成された美術集団
それまでのイギリスの絵画はアカデミックなものが主流でしたが
聖書や神話を基に細部を忠実に描写した新しい絵画作品を生み出したのです



私が大好きなのはロセッティのこの作品
今にも動き出しそうな女性は
非常にリアルに描かれています

色使いも大好きな理由の一つ
朱赤のドレスにグリーンのストールの対比が物凄く美しいのです

髪は一本一本が触れたくなるほど
繊細に描かれさらに、凛とした女性の表情にも目を奪われます


とても油彩とは思えないほど
どれも繊細な筆のタッチ

これらは19世紀後半のイギリスの美術史をつくっていくのです

東京でも依然ラファエル前派展は見ましたが
初めての作品がほとんどでしたので
非常に楽しめました

何よりも
空いているのがいい(笑)
東京ならこうはいかないでしょう

人の少ない会場でじっくりとリバプール国立美術館所蔵の作品を
見られる贅沢!!


想像の世界
まるで物語の一ページを覗くような
わくわく感があります

描く事を楽しんでいるような作品の数々

物言わぬ作品の主人公の心の声が聞こえてくるようです


もう一つ

作品を鑑賞したらここで一休みして頂きたい!!

広くはないのですがとてもすてきな館内のカフェ。。。


小麦にこだわったベーグルも絶品
種類もたくさん!!


ラスクも美味しかったですよ・・・

美術館のもう一つの楽しみです