Heart and heart

ありきたりになりがちな毎日をオンリーワンな一日に

日日是好日  にちにちこれこうじつ

2012-09-19 15:05:41 | 

    お気に入りのお店でお食事を頂いているとき
    たまたま親方の趣味が読書という話になり
    すすめていただいたのが この本です

    「日日是好日~お茶がおしえてくれた15のしあわせ」

    この本のおもしろさはまず作者(エッセイスト)の
    森下さんが茶道をはじめるときの気持ち
    はじめてからの
    気づき 迷い そして、これからがすべて 茶道をやって
    いない読者の目線と同じであること。。。です

    はじめに 彼女は 世の中には
    「すぐにわかるもの」と「すぐにはわからないもの」があるといいます
    たとえば映画を見ても 若かったころには感じなかったものが
    年齢を重ねて もう一度見ると こんな場面があったのかという
    くらい・・・同じものを見ているのにまったく感じ方が違うというのです

    そういえば その時がおわってから 「ああ、あの時あのひとは実はこんな
    ことが言いたかったんだ」と自分が成長することによってあとから
    気づくことがある
    もちろん その時もわかってはいるつもりなのですが
    やはり自分の成長が追いついていないと こころで理解できていない

    それを 森下さんは「自分では見えない自分の成長」を実感させてくれる
    のが お茶だと言っています
    
    そして お茶を習う事によって 「自分は何も知らない。。。」ということを知る
    のが大事だといっています
    確かに いまはたくさんの情報が手にはいり    
    経験していない事でも それによって
    さも経験したことがあるかのように
    勘違いしてしまうことがあります
    簡単 出来ると慢心しない事。。。こころを真っ新にすることが
    お茶と向き合ううえでの初めの一歩 基本なのです

    はたして 日常生活でヒトに何かを教えてもらうとき
    物事に集中するとき どれだけヒトは真っ新な気持ちになれているでしょうか?
    戦国時代 織田信長や豊臣秀吉が 毎日生きるか死ぬかの生活のなかで
    利休という「茶頭」のもと お茶を楽しんでいたのも
    これに通じるからだと思います
    苦しい戦いのなかで 刀を置いて 自分のこころを無にして
    一人の人間として真っ新なそれ でお茶と向き合うことはさぞかし
    貴重な時間だったのでしょう。。。

    そして お茶を習い始めてから
    季節には四季のあいだにもさらに季節があって
    そのなかで庭に咲く花が変わり
    雨の音が変わる事に 自分から気づいていく。。。

    そうすると 茶室に生けられた花 掛け軸 使われる茶器・・・・
    すべてに意味があり 五感がとぎすまされていく
    のがわかるそうです
    
    就職活動で躓いたとき、父親が急に亡くなった時・・・
    人生の迷いの時期に そばには必ずお茶があり
    それに 向き合うことで
    誰かが教えてくれるでなく
    自ら内なる成長と共に 答えを見つけていく。。。
     
    そんな森下さんのエッセイは たくさんの気づきのきっかけ
    をあたえてくれます
    それはけっして難しいことではなく
    常に自分のこころのあり処によって
    点と点がつながれ すべてが意味あることに気づくのです

    茶道はそれぞれの 人の内なる成長を待っていてくれるもの
    さらに、それは 自分で気づかないと意味のないものなのだそうです

    日常で自分が見ているもの 感じているもの
    なんて 全体のほんの一部であることが分かります  
    












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1 コメント

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日日是好日 (チロ)
2012-10-30 22:24:24
丁寧な感想うれしかったです。
今さらですがありがとう
また読み返したくなりました。
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