市役所勤め、彼女いない歴=年齢
お昼は、家が近いのでそこで昼食をとり
仕事仲間との付き合いも無く----
無遅刻・無欠席ではあるが、13年間
仕事の異動も昇格もなし・・・・
そんな 天雫健太郎(あまのしずく けんたろう)
が初めて本当の恋をしたら・・・・
見た目がイケてないだけに、おそらくたくさん損をしてきたであろう
彼----見た目だけで判断されれば、おのずと対人関係にも
臆病にもなり、気づけば、親が本気で心配するほど
恋愛や結婚というものとは縁遠くなっていました。
しかし、初めて恋をした相手は盲目の女性----菜穂子
健太郎はどんどん 菜穂子の事が好きになっていきます
盲目の娘の将来を心配し、結婚相手にはハンデを補うにふさわしい相手を---
と思うあまり、ナーバスになる菜穂子の両親
35年 彼女なしの息子、しかも家計図が残るほどの天雫家の血筋を
自分の代で、絶やせないと躍起になる健太郎の両親-----
一見 親離れ 出来ない子供二人のようですが、
実は 親が子離れ出来ていなかったのかもしれません。
それは、二人が出会ってからは、どんどんお互いの思ったように
行動を 起こし自分の意見をしっかり 互いの親にも言えるように
なる事からも分かります。。。
とにかく 健太郎の一生懸命さと菜穂子のかわいらしさが
時におかしく、切なく、映画の全面にちりばめられています。
母親の車を待っている雨の中の菜穂子を
傘が無くて 雨宿りしている女性と思った健太郎は、菜穂子に自分の傘を
差し出し、何も言わずにその場を立ち去ります。。。。
傘に書いてあった名前で、それは結局、
後日二人が出会うきっかけになったのですが。。。。。
それからしばらくして、ある事情で骨折してしまった健太郎は
会社のかえり 急な雨に降られ傘を差そうとして
松葉づえのせいで バランスを崩し 道で倒れてしまいます。
こんな時 傘を差して一緒に隣りを歩いてくれる菜穂子がいたら。。。
と、
健太郎は彼女の存在を強く感じたのかもしれません
目が見えなくても 菜穂子は自分の本質を見抜いてくれて
自分を一番に理解してくれると思った健太郎。
目が見えない、菜穂子のハンデ・・・こうして一時的に
あしが不自由になってしまった自分----互いが必要としているもの
を補い合える、存在である事を確信したのだと思います
アスファルトに 仰向けに倒れる 健太郎に
雨のしずくが容赦なく打ち付けます・・・・
全編 笑って 泣けてキュンとくる映画です
まるで 自分のこころの汚れも雨に洗い流されていくようです。(笑)
人を好きになるだけで 世界がこんなにも 広がり
自分がこんなにも変わるなんて。。。聞くもの、触れるもの、そこに漂う空気すら
違ってしまうのです。。。