1987年に開催された
ロックフェス
26年の封印を解かれ
今 映画として公開された理由は
この映画そのものを観れば はっきりします。
音楽のちから、、、
震災後どれだけ この言葉を聞いた事でしょう
かたち無い音がどれだけ人を癒し
元気づけることか----
そしてこの「ビートチャイルド」
80年代のロックシーンは色褪せるどころか
鮮やかにチカラを増して
今の私たちの目の前によみがえってきました。。。
「渡辺美里」----彼女もこの頃まだかなり若いのですが
映画の中で、
印象的なのが、楽屋でステージの最悪の状態を
聞いても まったく動じないところです。
その時すでに 彼女のなかに 固く揺るがないものが
あったのだと思います
彼女の代表曲----「マイレボリューション」は
今の10代や20代のコが聴いたらどう感じるのでしょう
美しいメロディ、そのイントロが始まると
きっと世代を問わず こころの奥が ざわついてくる様な気がします
雨で濡れたステージで裸足になる事は
感電の危険があるというのですが
彼女はステージで堂々と裸足でパフォーマンスを始めるのです。
泥でぬかるんだ観客の状態と一緒になろうとしていた
のかもしれません。
そして、圧巻だったのが「尾崎 豊」のステージです
初めて彼のステージを見たのですが
「全身全霊を捧げる」とはまさにこの事かもしれません。
会場に到着し、バスを降りたときのごくごく普通の青年は
そこに居ませんでした。
人はこれほど変われるものなのでしょうか。
一曲に倒れるほどの魂を注ぎ 声の限り歌う。。。
若き日の、苦悩や迷いを詩にして歌う
彼に なんてどしゃ降りの雨が似合うのでしょう
人生なんて 晴ればかりのはずが無い----
容赦なく叩きつける雨に打たれながら、
彼の魂は強さが増していくようです。
『シェリー』
そして、散々一晩中 降り続いた雨は
明け方、ラストの「佐野元春」のステージで、ようやく上がり
朝日が顔を見せるのです。
眼もあけていられないほどの
強い雨が 今度は眩しい朝日に変わって観客を照らし始めました
この日 ステージを見に来た観客とアーティストが
体験した
ロックの洗礼とは---なんて過酷だったのでしょうか
音楽に勇気づけられ 試された、一晩だったに違いありません。
十分な心構え無くして、物事を突き詰める事などできない-----
と言われたのでしょうか。
普段、肩肘張ってかっこつけていたって
簡単に自然は人の拙さを見抜きます。
いとも簡単に、くだらない鎧を、雨は洗い流し
あらわになった ありのままの姿でステージを見せたアーティスト
そしてその瞬間を目の当たりにした観客-----
最悪のコンディションでも 音楽はちゃんと人々のこころを捉えていました
一番最初のステージを見せた ブルーハーツのヒロト
は観客に向って 降り出した雨のなかこう言ったのです
「最高じゃない!!!!
雨が降るから野外ライブなんでしょ・・・・・・」
ヒトミをキラキラさせたロック青年が
言った言葉が音楽=ロックのすべてのような気がします
「ひとにやさしく-----ブルーハーツ」
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