老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

俳誌 「風港」、、、のこと

2024-07-04 11:44:52 | 老人日記
        

昨日の新聞記事。
「俳誌(風港)終刊」と。
石川県球州市を拠点に、中川雅雪氏の主宰のもとに刊行されていたが、地震で「風港」発刊の中心となる自宅が被災をし、避難生活を余儀なくされ、俳句活動は難しくなり終刊を決めたらしい。

中心となる編集委員11人の大半も被災にあった。

対象の本質にせまる「写生」の精神を基本に、句会通じて全国300人の同人、会員が研鑽を積んできたが、3月号で終刊に。
断腸の思いだったに違いない。

俳人協会は、地震がきっかけとなり俳誌が無くなった例は「聞いたことが無い」としている。

中川氏は
「人は心豊に生きるために俳句を作る。悲しみや喪失感が落ち着いた時、会員たちはまた俳句を作ってほしい」
と言っている。
その日が一日でも早くおとずれる事にエールを送りたい。


風港に載せた雅雪氏の3月の句


   @    虎落笛なゐの瓦礫の泣くごとく    中川雅雪

   @    激震のあと満天の冬の星

   @    地震(なゐ)の夜の車中の毛布分け合へり
 
   @    給水を待つ列の子の雪つぶて

切々と臨場感が伝っわてくる。


他にこんな句も

           @       春光を散らし細波走りけり
   
    @     うららかや波が崩るる波の上
 
    @     春潮の際まで寄りぬ七尾線

    @     沖遥か帰燕の空のくれなゐに
   
    @     少年の句を添へ届く花の種 

    @     はだしの子校長室で勉強す

    @     幼子の鼻に擦り傷五月晴
 
    
俳句の記事に接すると興味が湧く。
まだ俳句に縁を切っていない自分がゐるみたいだ。


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