巨人ファンだが、内閣御用新聞読売と原は大嫌いだ。デタラメ補強で2軍は不良債権がうじゃうじゃ。若者の未来が淋しい。

読売の知恵ってこんなもの。お札が空を舞って、胴上げできず。躍動の若き巨人はどうも見られそうにない。せめて高校野球の上を。

昔、中畑清が新人の年。そして今年の阪神・原口。

2016-06-21 | プロ野球
昔むかしのこと。甲子園だったか、春先の巨人のオープン戦を観戦。オープン戦を気の良い仲間と観に行くというのは、専ら観戦後の飲み会がメインだったのだが。

それでも、巨人の試合前の練習を選手一人ひとりを食い入るように観ていると、中にひとり低いライナーでレフトスタンドに続けざまに放り込んでいる選手がいた。

確か、背番号24。誰や、この選手。今年入団の新人らしい。「この選手試合に使ったらエエん違うか」。素人目で見てもちょっと打球が違った。中畑清というらしい。

その後の中畑の選手としての評価は2分するが、それでも三塁のホットコーナーを、あの長嶋の代名詞となった三塁を恥とも思わず守備につき、4番まで努めた人気者だった。

守備には到底「上手い」という賞賛を与えることはできない。次に出てくる原辰徳の守備もまたどっこいどっこいだったが、それよりも劣った。

がしかし、その持ち前の明るさは長嶋を彷彿とさせた。自身のプレーが不調であっても「ゼッコーチョー!」と叫んでナインまでもを鼓舞するキャラクターは巨人ファンには受けた。

新人の年、その前向き姿勢と鋭く低い打球がスタンドに消えるのを、練習とは言え目前にした監督が当然のように新人起用する。以後の彼の笑える明るさは長嶋に匹敵する。

それから何年経っただろう。今年阪神にあの頃のような選手が彗星のように現れた。捕手である。派手さのないポジション。更には、守備は決して上手くない。

しかし、こと打撃と前向き姿勢は中畑級だ。阪神ファンからすると「中畑級」の表現に難癖が付きそうだが、阿部には届かないから今のところは「中畑級」とでも評価する。

中畑のようにひょうきんなところはないが、阪神にはかつてなかったタイプの選手には違いない。新人ではないが育成から這い上がってきた苦労人だから気構えが違う。

この原口はいまのところオールスターの中間人気投票捕手部門でぶっちぎりの1位である。そして、交流戦最後の試合で3番を任され、試合を決める2ランを打つのである。

お解りと思う。監督の目で有望選手を選び、監督の手でその選手を育てる。監督の権限で試合に起用し、そして主軸となっていく。そしてファンがヒーロー化する。

一にも二にも、選手自身の努力は言うまでもないが、その素質を見抜き、育てる勇気が監督になければ選手は覚醒しない時もある。

高橋も、金本も、共通するのはその積極性だった。いま、金本は生ぬる阪神を自身の目で改革している。高橋は果たして自分の目を活かしているのだろうか。