無題・休題-ハバネロ風味-

私の視線で捉えた世の中の出来事を、無駄口、辛口、様々な切り口から書いてみました。

歴史認識とは何か

2019-01-06 19:48:41 | 音楽・芸術・文学

百田尚樹著の「日本国紀」を読む前に、中途半端にしておいた本を先に読むことにした。この本の前には数ヶ月かかっても読み切れない藤井嚴喜著の「太平洋戦争の大嘘」を読むのだが、藤井嚴喜氏は著書を読むよりも話を聞く方が楽しい。この手の本は、物語風にはスルスルと読めない。

さて、本文の「歴史認識とは何か」だが、江川紹子氏が聞き手として関わっていて、日清日露戦争後の日本を中心に世界の関わりを大沼保昭氏より引き出している。百田氏も藤井氏も、どちらかと言うと現在の日本では右寄りの論客として知られている。オーム真理教で世に知られることになった江川氏は、どちらかと言うと左寄りだ。果たして大沼保昭氏の立ち位置は左右どちらなのかは判らなかったが、そのどちらでも読むに値すると考えた。私は元々職人の娘で左翼的な教育で育ったのだった。

読み始めてすぐに、南京大虐殺の文字が目に入った。そうか、そちら側から日本を見ていたのかなと心を落ち着けて読み進めると、別の章に大なり小なり虐殺のような事はあっただろうが、中国側の示す犠牲者の数には疑問があると述べている。慰安婦を持ち上げた某弁護士の名も、朝日・毎日新聞がリベラルだったと書かれていることにも納得する。そもそも1995年のアジア女性基金を立ち上げたメンバーの中に大沼氏は居られたのだ。噂ではアジア女性基金は民間の基金で作られたと聞いていたが、ちゃんと政府の金が入っていることも、その時のマスコミの伝え方もまずく、韓国の特に挺対協のやり方が慰安婦の為になっておらず散々な結果になっており、慰安婦問題は問題のままに現在へと続いていることが判った。2007年には基金の解散を迎えるのだが、その時の徒労感と鬱積は哀しいと言う感情になってしまったそうだ。たしかに、直接韓国から被害を受けていない私でも、最近の韓国には徒労感は付きまとう。
慰安婦問題の切っ掛けを作った北方4島からの引き上げ(日本人は帰れたが、朝鮮半島出身者は帰れなかった)も、書かれていて事実だったのに納得する。

と、言う訳で、色々考えさせられて、読んで良かったと思う本だった。

そうそう、自称慰安婦の人達は、日本の総理から「心からのお詫び」があれば、それで全て解決する。お金が欲しいんじゃないと言っているが、1996年に当時の内閣総理大臣が、一人一人に手紙を出して謝っている事は、す~~っかり忘れてしまったと思われる。いいや、韓国の常識では一度謝ると、未来永劫謝り続けなければならないらしいね。ww
その良い例が現在問題になっている韓国艦船のレーダー照射だ。謝るのは絶対に駄目のようだ。www

さて、この本の著者の大沼保昭氏は、実は山形県選出参議院議員の大沼みずほ氏のお父様だ。東京大学法学部を卒業、東京大学や明治大学の教授を務められた後、東京大学名誉教授として国際法を専攻された。惜しくも昨年みずほさんのFacebookで、訃報を知る事になった。見事なリベラルの王道を行く方だった。この父にしてこの娘あり。病床に着きながら娘の応援が出来なくてと謝っておられたと読み、また私の涙腺が・・・。

世の中に蔓延る、自称リベラルの者達よ。いっぺんこの本を読んでみろ!

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