Kさんから、本間美術館の前の看板工事が始まったと教えて頂いたので、気になってはいたが、なかなか出かけられない。頃合いを見て「よし、今だ!」とカメラを持って車に向かう。
ドアを開けて乗り込もうとしたら、とんぼが「行かないで!」とすがりついてきた。くぅ、可愛い。
看板の回りには、足場が組まれ、ネットで覆われていた。本間美術館の駐車場に入ったら、山形県議のIさんご夫婦と出会う。Iさんも、この看板の成り行きが気になっているようだ。
鶴舞園の清遠閣の2階から眺めたら、ネットの部分はよくよく見えなかったらしい。「もし、あのネットの中に看板が収まっているなら、見えないかも。」と話になった。
現場近くに寄ってカメラを構えた。はっきりとは見えないが、一番上の足場の階段は撤去の為の物で、その下の段の中央にちょこっと三角部分が見えるのが先端ではないだろうか。すると随分と低くなったと思う。「景観の為に、看板を低くしたのは、山形県では初めてのことではないか。」とは、I さんの意見である。
さて、看板も確かめたしと、方向を変えて車を動かしたら、遠くにモクモクと黒い煙が見えた。何だ、何か燃やしているのか、それとも火事か!と、野次馬はそちらへ車を進めたのだが。
SLだった。そういえば懐かしい汽笛の音が、風に流されて我が家の窓にも届いていた。「珍しいな、こんな汽笛を鳴らす電車が今もあるん。」とぼんやり聞いていたら、SLだったのか。これは撮さねばと、あっち行ってこっち行って追いかけ回したが、時すでに遅し、線路の向こうに人だかりが出来た場所に着いた頃には、煙の香りさえ消えていた。