無題・休題-ハバネロ風味-

私の視線で捉えた世の中の出来事を、無駄口、辛口、様々な切り口から書いてみました。

辻井伸行日本ツアー

2012-11-18 22:24:22 | 音楽・芸術・文学
辻井さんのツアーに、山形会場を見つけた。チラッとTVでもCMされていたので、1週間ほど経ってからコンビニにチケットを買いに走ったら、「数枚だけ残っています」状態だった。危なかった。そんなにのんびりしていたのではなかったのに。



お蔭で、ゲット出来た席は舞台からはるか遠い。客層は80%が女性だった。



自分が舞台に上がる訳でもないのに、舞台の中央に置かれたピアノに緊張する。



プログラムは大きく2部に分かれ、1部ではドビッシー、2部はショパンだった。詳細は、これから見る人の為に内緒にしておく。

1部が始まった。一箇所の旋律を除き、殆ど聞いたことのない曲だった。なので、比べる演奏者との違いも、上手いのかもヘタなのかも判らなかった。ただ彼の優しい音色は、客席に睡魔を降り注ぎ、黒い堕天使は船に乗り、月の光が注ぐ眠りの海原へと我々を誘った。隣も斜め前列の人も一緒に船を漕ぎ、ちょいと横の子供達は座席に横になって1部が終わっても爆睡していた。彼の音色はきっとアロンアルファ波がいっぱいなんだろう。

2部はショパンで、聞き覚えのある曲ばかり。彼の演奏の素晴らしさを十分に味わうことが出来た。カーテンコールが鳴りやまない。プログラムを悦脱した彼が悪いのか、拍手で終わらせない客のせいなのか、大盛り上がりでアンコールが続いた。「おばんです。よぐござったすな。」のMCで、山形に来るのが2回目、人の優しさ、食べ物の旨さ、そして震災での東北への思いを語ってくれた。アンコールが本番の時間をしのぐほどのコンサートはかつて観たことがない。けちんぼの平井堅に教えたいほどだ。
「花は咲く」は、NHKでコラボで放映されている曲で、売り上げが震災の見舞金に全額寄付すると聞いて、「買わずにはいられないよね。」と、のたまうご婦人も売り場へと急いでいた。楽しく、面白く、うるうると涙も出るツアーだった。彼はなんて良い奴なんだろう。



帰りの出口前に貼られていた手書きの、何度も舞台に戻ってきて弾いてくれた曲名。会場ごとに違うのだと思ったので、小さな画像にした。

家に帰ってTVを付けたら、NHKのEテレで辻井さんがピアノを弾いていた。

コメント (2)
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