角岸's blog (Kadogishi s' blog)

酒、酒&映画・・時事問題?

感動作というよりは、大笑いして最後はジーンとくる「最強のふたり」

2012-11-08 22:22:28 | 映画
この話題作をやっと観てきました。フランス映画「最強のふたり」
首都近辺は9月に上映されていたんですが、やっとこっちでも見られるように。



ストーリー
不慮の事故で全身麻痺(まひ)になってしまった大富豪のフィリップ(フランソワ・クリュゼ)は、新しい介護者を探していた。スラム出身の黒人青年ドリス(オマール・シー)は生活保護の申請に必要な不採用通知を目当てに面接にきた不届き者だったが、フィリップは彼を採用することに。すべてが異なる二人はぶつかり合いながらも、次第に友情をはぐくんでいき……。



一応、涙の感動作というふれこみになっているんですが、泣ける映画というよりは大笑いして、最後はジーンとくる映画といえましょう。
変にお涙ちょうだいに持っていかず、品の良いヒューマンコメディに仕上げているところが、さすがはフラン映画の大人のところ。

何といってもこの映画のポイントは、全身麻痺の大金持ち身体障害者フィリップの介護役を、スラム街のゴロツキ、ドリスが面倒みるというところ。当然、彼には介護の論理的な知識も経験もない。したがって、介護をするに全く遠慮がないというか、身体障害者を特別扱いしない。というかからかいっぱなし。

なんか、こう書けばなんか身障者を差別した不謹慎な映画と思われるかもしれませんが、そこはさにあらず。絶妙なさじ加減の演出で笑いをさそい、むしろ、フィリップはドリスから、同情されず特別扱いされないことこそに人間の誇りを傷つけられずにすんでいるんですね。

そして、なによりこの主役を演じているフランソワ・クリュゼオマール・シーが素晴らしい。特にドリス役を演じてるオマール・シー はもう最高ですね。オペラ鑑賞の場面なんか、木の衣装を来た歌手をからかうシーンは腹の皮がよじれるくらい笑います。

また、夜中に新鮮な空気を吸いたいというフィリップを連れ、まだ暗い早朝のパリのカフェで話し込むシーンは実に印象的でした。


しかし、久々にCGもアクションもない「人間ドラマ」を観ましたが、こういう映画がドンドン公開されるといいですね。
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なんか、ハリウッドでリメイクするという話もあるそうで、アメリカ映画になれば、もろ「お涙ちょうだい路線」になりそうで、なんかいやな予感がします・・・。