まなびの途中

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色々な出会いがありました。
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学んだことを書いてまいります。

意思を紡ぐもの。脳について、本の紹介1

2005年08月18日 | 本・映画
すでに、体内の微弱な体内電流をつかって、ペースメーカーのような
内蔵型装置を動かすことが、可能になったという、報告がなされている。
身体の、損傷した、あるいは、喪失した機能を、何かに代替わりさせることで
結果、延命につながる、装置なり、技術は、ティッシューエンジニアリングとして
目覚しい進歩を遂げている。
さらに、DNAの解析から、はじまって、細胞の新陳代謝、そして、
細胞分裂のサイクルの限界。一方で、ガン化した細胞のとめどもない増殖。
老化の秘密すらも、近々中に明らかにしてしまうほどの勢いだ。

すでに、心臓は、本来の鼓動回数を超え、人間だけに許された世界に突入
している。病理と、老化。侵食すべきでない領域が、ますます、
溶け合い、生き物にとって、当たり前の死すらも、どうやら、コントロール
可能になってきたようだ。

ところで、その身体を統括する脳。
神経外科からはじまり、脳外科など現場を含め、研究は細部にわたり、
一方で、コンピューターの現場からは、人工知能、ニューラルネットワークなど
脳のシステムを外部に移植する方法を模索している。
入れ物の、身体が、どうやら、可能な限り持ちこたえるとするならば、
人間を人間ならしめる、その大元は、つまり脳である。
脳を保存するなり、果ては、DNAを保存し、コピーを作るなどといっても、
できるのは、所詮入れ物であって、本人ではない。
個性なり、その本人を本人たらしめるものは、結局、脳である。

「考える脳 考えるコンピューター」ジェフ・ホーキンス ランダムハウス講談社
作者は、脳の研究者で有名な方ではない。
パームコンピューターの開発者である。
その彼が、著した本。先にも取り上げたが、いや、本当に面白い。
彼が言うには、取り上げた研究なり、解説した方法論は、すでに、誰かしらが、
行っているもので、特別な発見はないが、
自分が「発見した切り口」こそが、これからの脳のシステムなり、機能を
説明できる、優れた発見だ、としている。
結構、いけいけの論調が続くが、読むにつれ、納得がいくのに、笑える。

PCのハードディスクに格納されている情報は、テキストベースだと、
もう、天文学的な量を溜め込めるが、映像となった場合、限界が生じる。
記憶との比較が、直感として、ハードと脳で結びつかないのは、
毎度のことであるが、そもそも脳の新皮質に詰め込まれている、ニューロンは
数百億。そして、そこから伸ばされている軸索と呼ばれている、腕のように
のびた枝は、それぞれのニューロンからのばされた腕とシナプスという
結節点を結ぶ。
なんと、その腕は一つの細胞から数千。結果、組み合わせは、論理的に、
数十兆にもなる。
人生で起こる、たいがいのことは、記憶できるとされているのは、
これが根拠なんである。
こういう説明になって、始めて、すげぇ、ハードディスクが、頭につまってるんだ
と、合点がいく。なんて、文系の頭なんだろう.....。
その、記憶が、どのように、我々人間を、というか、意識を司るのか、
簡単に翌日、紹介をいたしますが、ぜひ、読んでみてください。
なんか、異論は、あるんだろうけど、よくわかりました。

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