まなびの途中

色々な仕事をしてまいりました。
色々な出会いがありました。
勘違いもありますが、
学んだことを書いてまいります。

自分も企業バカ です

2005年08月03日 | 自分の仕事に絡めて
先日にもご紹介した、企業バカ。
自分も身につまされる過去があると、申し上げたが、教訓として、少し。

テレマーケティングの仕事をしているときのこと、時の社長が、完全に
仕事に飽きてしまって、財務面をほとんど、自分がこなすことになった。
経営など、色気も無かった時代である。かかる経費を自動的に処理するだけで
あったが、社長の破壊的な金遣いの荒さに、もう、どうにもならなくなった。
国に対して、払うものと言えば、各種税金。
決算書をだせば、会計事務所に対して、決算費用もかかる訳で、そして、
税金が確定する。
まぁ、1年間も、ほったらかしていれば、そして、合計1000万円を超えると、
やってくるのが、地方税務署でなく、国税。ランクアップ!
おまけに、会計事務所の支払いも滞れば、すでに、助けるものなし。

税務調査だ。というより、査察に近い。来ました、国税。
当然ながら、逃げの一手の社長。相手するのは、もちろん、私。
開口一番、「お宅ら、つぶすよ」   国税の調査員が恫喝。
もう、なんで、お国のエリートさんが、そんな強面なの?という状態。
会計士、なみだ目。だって、社長、逃亡なんだもの。
「言ってあったでしょ、我々が来る日時。社長さんがいないっていうことはだ、
やってる意味、君達、わかるよね?」みんな、こくこく、うなずくばかり。

彼らが、帰って、会計士が一言。
「お前、金、集めてこいよな。それが、お前の仕事だろ!」捨て台詞。
本当に、大変でした。その後、一番のお得意さんの、売掛金は差し押さえられ、
次々と、信用を失い。社長は、相変わらず、逃げまくり、銀行やら、リース会社
への対応は、総て、自分。
最後のほうには、コピー機、リースですが、中身を持っていかれたときには、
本当、悲しくなりました。箱だけが、残りましたんで。
あげく、事務用品屋、50万円くらいの、支払い。遅れてました。
社長、乗り込んでこられまして、お願いだから、今日明日、払って。
と言って、懐から出したものは、包丁でした。
簡単なコンピューターで、銀行とオンラインをつなげていましたが、
毎朝、残高確認。特に、当座預金は、完全チェック。
4つくらい、銀行を使っていたが、打ち出されてくる、残高に、高鳴る心臓。
また、当座がマイナスだよ。しかも、200万円オーバー。
当日の午後3時までに、入金しなければ、いわゆる、不渡。
一時、毎日のように、マイナスが打ち出される。

その都度、社長に、どういう話だ!
結局、振り出した先に、話をつけにいくのは、やっぱり、自分の仕事。
引っ込めてもらうためには、小切手を、銀行に差し入れた人間がしなくては
ならない。差し入れる側とは、つまり、お金をもらう、予定の人だ。
その期待を裏切って、なお、小切手、回収してきてね、なんて、
どの面さげて、頼みにいけるっつーのか!  人生修行です。
銀行から、どうすんの?あと30分で、銀行閉まるんだけど。
今回は、もう、だめ?  なんてこと、言うな!
いや、すいません、あと、10分で、到着します。
何が!  いや、ご用意できます。
なんて、想像を絶する会話を、何度したことか.....。
3時過ぎていたが、インターホン口で、入金、させろおーーーー!と、わめいた
ことも、あったっけ。  とほほほ。

最終手段、わめく、社長を完全無視して、彼の、カード類、全て、ストップ。
くそ高い、ポルシェやら、くそ高い、家賃の住宅を、強制回収。
嫌がる彼を、ワンルームに押しやって、車も、売り飛ばし、溜め込んでる
事務所の家賃も、退去、退去で、縮小し、相殺し、なおかつ、大家に、
お金を借りたり。
しのいだしのいだ。
そして、最後には、高額な事務所を退出し、狭い事務所を借りて、完全縮小。
社員も、半分にし、あらかた、債務を解消。
当然、自腹も、切りました。親からも、友人からも借りました。

もちろん、その社長からは、一銭も、返してもらっておりません。
なにか、怪しげな、通販で、当てたらしくて、一挙に4000万円ゲット!
の話を聞きましたが、どうやら、あとが続かないらしく、今、何をしているのか。
その結果、自分は、若い社員を数人引き連れて、成り行きで、新会社を
始めたわけでございます、が、どうやら、こんだけの経験をしても尚、
企業バカは、慢性化しているみたくて、その辺のお話は、また今度。