傾聴ボランティア~緩和ケアにて~

~薬剤師・社会福祉士による小さなボランティア活動~

より忙しく

2006年02月20日 | 医療関連
現在の病院では、入院中の患者さんに事故が起こらないようにする対策が盛りだくさんなんだということ、伺いました。

その中で薬の管理も含まれている、とか。

だされた薬は患者さんに渡さず、看護師さんが管理して、時間になったら患者さんに渡して、コンプライアンスを守らせる。

ことモルヒネ、オキシコドン、フェンタニルなどの医療用麻薬に関しては管理が厳しく、

患者さんが飲み終わるのを横で見張っていることも

一般病棟ではみられる出来事だとか。


それじゃ、ベッドサイドに突発痛 breakthrough pain 用のレスキューを十分に置けない病院もあるのかもしれません。

ベッドサイドになければレスキューではないですよね。

レスキューがすぐに使えなければ、患者さんは痛みに苦しまなければならない。


なぜそんな事態になってしまったんでしょうか。

入院中の患者さんが薬を飲みすぎた、薬を失くした、転倒した、ということが

事故を起こした、となると、監督不行き届きと言われて、

場合によっては訴訟問題になりかねない、

という背景からそのような管理体制がとられるようになったんではないかと思います。

医療現場では訴訟がでないように、ピリピリしているんですね。

そのために現場では事故が起こらないように業務が増え、そのしわ寄せは患者さんに来る。


ちょっと極端だったかもしれません。


でも訴訟という手段が、患者さんの権利を獲得することにつながらないこともあるのかと、考えた次第です。