五反田発リスボン行き急行列車

五反田駅からリスボン行き急行列車に乗ることを夢想する前期高齢者の徒然

2014・5・11

2014-05-12 12:12:06 | 日記
母の日に映画に連れていってあげると云うのもおこがましいけど、食事は毎日作っているし、だからって何処か美味しい店で奢るお金もなかったので、いつもは出かける機会のない場所に母を連れていくと云うのもアリじゃないかと、一緒に六本木ヒルズにいく。映画まで時間があったので、52階?の展望台に登ってみる。殆ど真下に以前住んでいた西麻布がある。つい去年までやっていた乃木坂もある。母が5歳の時に東京に出てきた時初めて住んだ表参道も見える。今、店をやっている天現寺のビルも見える。遠くに海が広がっている。山並みも連なっている。改めて東京を眺め続ける……といつまでも書いていたいのは、この後映画「××」を見たのだけど、この景色にはとても適わないと思ったからだ。母と二人、一時間もお喋りを続ける。母の日のプレゼントとしてはカーネーションよりよかったと思う。6時までに店に戻る。アラビアータペンネ、アボガドとミニトマトのサラダで老老ディナーを終えて、お客さんを待つ。でも、誰からも連絡はない。もう四日続けてノーゲストだ。焦らない。でも、お金はなくなる。このままだと夏まで持たない。まだ開店して二カ月なのに凄い話だ。そんな状況を抱えつつ、店に飾った祖母の写真に見つめられながら1時頃まで台本を書く。女盛りだった頃の祖母の最後の恋の物語だ。台詞を書く度に写真の祖母の顔色を窺う。私はそんなふしだらな女じゃなかったわよと文句を言われている気がする。

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