五反田発リスボン行き急行列車

五反田駅からリスボン行き急行列車に乗ることを夢想する前期高齢者の徒然

2022・9・8

2022-09-08 06:09:42 | 日記
〇「朗報」がもたらされた。この一か月、今か今かと待ち続けた退院許可が感染症専門医のYさんからもたらされたのだ。明日まで様子を見て経過が良好なら金曜日の退院が可能だと云う。だったら「朗報」じゃなくて「 」なしで喜べばいいじゃないか?今まで一番シビアだったY先生が許可してくれているものがひっくり返るなんてことがある訳ない。でもそれは分からないのだ。。俺の担当医は血管外科のK先生だし、彼がノーと云ったらいくらY先生がOKサインを出したとしても許可してもらえない。昨夜は嬉しくて殆ど眠ることが出来なかった。現在朝の六時半。看護士が血液検査の血液を採取していったばかり。その結果次第で俺の「運命」が決まる。俺は採取血液を運んでいく看護士の後ろ姿に手を合わせた。
〇現在血液採取の三時間後。結果が出たみたいで問題のK先生がにこやかに病室に入って来る。血液検査の結果は完全にOKです。今日で抗生剤の点滴はやめることにします。明日からは内服薬だけでやっていきましょう/じゃ明日退院ですね?/いや内服薬の効果を見る為に来週までは退院できません/ちょっと待ってくれよ。来週まではって?/火曜日か水曜日までは/おいおい、冗談じゃないぞ。効果を見るのって、三日おきにやる血液検査だよね?今日が木曜日だから金曜土曜日曜と間をおくという訳だ?その間俺は少なくとも痛みもなにもないのにこの部屋代だけで一日一万四千円(全部入れると二万円超え)の個室に蟄居つかまらなくてはならないのか?内服薬をのんで血液検査するだけなら俺の家は隣も隣なんだし、何時間おきにだって外来で診察検査を受けることが出来るんだけど、どうして俺を寝不足に陥らせ、拘禁状態で精神的不安定にさせてここにしばりつけておかれなくちゃいけないんだ?/用心に用心を重ねて悪いことはないじゃありませんか?/ドクターK、あなたがそんなに用心深い人だとは思わなかったよ。俺は連続三振した打者みたいに悔しがるだけ
〇朝刊を広げたら映画監督の小林政広が結腸がんが死んだという記事が写真入りで出ていた。確か脚本家の筒井ともみさんに紹介された記憶があるけど、確かではない。そのときは映画監督とか脚本家ではなく歌手として紹介された気がする。事実彼は若いころフォーク歌手だった。後に乃木坂の店で「バッシング」の上映会をやった時、おまけに彼のライブがついてきた。俺としては「バッシング」だけでお喋りしたかったが、彼にとって歌は原点だったのだろう。映画の過激な政治的テーマとフォーク調のメロディのアンバランスがおかしかった。晩年は仲代達矢さん主演の映画や舞台それにテレビ時代劇の脚本演出をしていたが、俺としては「愛の予感」など初期?の作品の方が好きだ。享年68歳。ただただご冥福を祈る。
〇K医師とトコトン話す覚悟を決めた。夕方の回診で俺がこのまま入院していなくちゃいけない理由を納得できるように説明してくれないなら、別の病院にいくつもりだったので金曜日の午前中に許可がなくてもここを出るというつもりだった。K医師の来る前にY医師がきてくれたので俺の決心を伝えた。そのことがK医師にも伝わったのか、夕方回診に来たK医師は入って来るなり、確かに点滴の必要がなくなって内服薬を飲むだけなら外来で通って貰っても同じだねと朝云ったことを180度ひっくり返す。おいおい、俺が戦うモードに入ったから診断を変えてしまったのか?俺と同じように攻撃には強いけど守りには弱い人間と云うことか?まぁあなたがそんな性格していてよかったよ。お蔭で俺は明日の午前中に正々堂々とこの病院を退院することになる。

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