五反田発リスボン行き急行列車

五反田駅からリスボン行き急行列車に乗ることを夢想する前期高齢者の徒然

2021・8・13

2021-08-13 23:17:13 | 日記
目覚めるのが怖い。眠っている間は何でもないのに目覚めて起き上がろうとした瞬間、足が攣りだす。最初は右足か左足か?どちらかの足の脹ら脛に異変が起こり、まだ治まらない内に太股が攣りだす。その時はもう恐怖で、誰もいない部屋なのに、誰か助けてくれと叫んでいる。でも、恐怖はそれで終わらない。今度はもう片方の足に異変が起こる。もう叫ぶだけじゃ足りなくなって、ベッドから立ち上がろうとする。勿論、立つことは出来ない。よろける。それでも横になって呻いているよりはマシだとばかりに這ったり、転がったりして、異変に耐える。その間10分か15分か?今までにも足が攣ることはあったけど、こんなに長い時間、それもこんな異常な攣り方をするのは初めてだ。薬剤をしまってある引き出しを探って以前Hさんに貰った芍薬甘草湯を見つけ出し飲む。でも、あと三袋しかない。今日こそはどんな天気でも掛かりつけ医の診察を受けようと思って、老老ブレックファースト(卵ちりめん粥、明太子と小松菜のお浸し、きゅうりの浅漬けシソ和え、しめじの味噌汁)と洗濯機がまだなおらないので全自動なのに二時間以上つきっきりと苦闘したあと、昼間の診察時間に間に合うように恵比寿駅前のS医院に行く。それなのにS医院は今日から夏休みとの表示。仕方無く近所の薬局で薬を買って今夜からの異変に備える。折角ここまで歩いてきたのにこのまま帰るのも癪なので、近くの東京都写真美術館ホールで公開中の「カウラは忘れない」(満田康弘監督)を見ることにする。戦時中にオーストラリアで起きた日本人捕虜の集団脱走を扱ったドキュメンタリー映画だ。今小説でちょうど日本軍の俘虜の扱いかたを問題にする箇所があるので何か参考になることがあるかも知れないと思って見たのだけど、東条英機の戦陣訓にしばられ、故郷の家族に汚名が刻まれないように足掻く日本人兵士に辛い思いになる。4時に帰宅。老老ディナーは炒飯と餃子と中華スープ。今日はその後仮眠してからNHKの終戦特集「しかたなかったと言うてはいかんのです」(脚本・古川健)を見る。これは九大の米軍捕虜に対する生体解剖事件を扱ったドラマだ。ドラマの最後でこの「しかたなかったと言うてはいかんのです」と言う台詞が主人公の口から吐かれることでテーマは普遍性を持った。こうして捕虜を扱った二つの映画とドラマを見て、自分が物語の進行上扱おうとしていた俘虜問題のご都合主義に嫌気がさす。そう、一人の人間が死んでいるんだ。軽く扱うなとモデルになった俺の主人公が墓場から叫んでいる。

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