goro's 花 Diary

東京の街を彩る花たちを追っかけています。

湿地のアオイ

2008年08月08日 | 08 花たち



【マーシュマロウ】アオイ科ビロードアオイ属

フヨウも咲き始め、ムクゲの花はすっかり街の風景に溶け込んでいます。
本格的な夏は、アオイ科の花たちとともあり、かな。
マーシュマロウは、ゼニアオイ、タチアオイなどよりは少々遅く開花します。

地中海沿岸などヨーロッパ南西部から中央アジアにかけての地域が原産です。
耐寒性のある多年草で、日本には明治の初期(19年以前)にやってきています。

大きいものだと2mを越えるものもあるようですが、大方は100~140cmくらいでしょうかね。
繊毛の生えた葉っぱの手触りも柔らかく、3~4cmの薄紅色の花は涼しげで、一服の清涼感といったところでしょうか。
株全体のにおける葉と花の絶妙なバランスが、涼やかさ運んでくれるんじゃないかと思っております。

「マーシュマロウ・Marsh mallow 」とは、「 marsh (湿地)」の「 mallow(アオイ科の植物)」という意味です。

もともとは湿地で生育する植物ですので水分を好むと言われていますが、原産地は乾燥地帯ですのでね、日本で育てるには神経質になる必要はありません。
ごく普通の水分補給で大丈夫のようですよ。

花姿から「ウスベニタチアオイ・薄紅立葵」、葉っぱの手触りから「ビロードアオイ・天鵞絨葵」などの別名もあります。
納得ですね。

古来、乾燥させた茎、葉、根茎、花を、胃炎、咳止め、軟膏など薬用として用いていたそうですが、マーシュマロウといえば、お菓子の「マシュマロ」の語源だというのは有名な話です。
砕いたマーシュマロウの根茎の粘液を煮詰め、卵白や砂糖を混ぜ合わせて作ったのが「マシュマロ」なんだそうです。
なんだか美味しそうですね。

現在私たちが口にするマシュマロには、残念ながらマーシュマロウは使われておりません。