goro's 花 Diary

東京の街を彩る花たちを追っかけています。

流行り廃り

2008年08月26日 | 08 花たち



【スターチス】イソマツ科リモニウム属

スターチスは、昔から花屋さんの店頭でお馴染みの花です。
アレンジした花束に添えられる花としては、カスミソウと双璧でした。
憶えがありませんか?

切り花は見ていても、直に植えられているスターチスを見るのは初めてのことです。

スターチスの葉っぱって、あまり記憶になかったんですよ。
花茎は独特ですよね。
翼(ウイング)と呼ばれるもので挟まれて、平べったくみえます。

根元の根生葉は羽状で波うち、ロゼットを形成してたんだってこともわかりました。

原産地の地中海沿岸では半耐寒性の宿根多年草ですが、日本では一年草 として栽培されています。

スターチスは、通常花に見えるのは萼で、花は萼のなかで咲いている小さな白い部分です。
アジサイ同様、花より萼を愛でる植物です。 
今回紹介した以外には、ピンクや黄色などがあります。

「スターチス」は旧属名で、現在はリモニウム属に分類されています。
ただ園芸界では、旧属名のスターチスがそのまま使われております。
属名の「リモニウム・Limonium」は、ギリシャ語で「海岸沿いの草原」の意味だそうです。

「ハナハマサジ・花浜匙」という、頭をひねるような和名があります。
本来が海浜植物で砂地を好むので、「浜」は理解できなくもないんですが、「匙」はどこからきたんでしょうか?

【追記】8/27
どうしても「匙」が気になったので調べてみました。

日本に自生するイソマツ科の「ハマサジ・浜匙」という植物があります。
スターチス同様根元の葉はロゼットを形成しているのですが、へら(箆)状の葉を匙に見立て、海岸に生えることから「ハマサジ・浜匙」と命名されています。
その「ハマサジ」に似て、花が大きくきれいなことから、スターチスの和名は「ハナハマサジ・花浜匙」と付けられたようです。

今でこそドライフラワーは当たり前になり、各種の花をドライにして楽しむことができますが、その昔はドライフラワーといえばこの花でした。
生花の萼がすでにカソコソとしてドライ化?していますので、そのまま吊り下げればきれいなドライになります。
初心者でも失敗することなくドライフラワーを作れます。

スターチス、昔に比べると見かける機会が減ったように思いませんか?
人気に翳りがでたのかな。


同じくイソマツ科のこちらの花も紹介しましょう。


【アルメリア】イソマツ科アルメリア属

ヨーロッパや北米が原産の常緑多年草です。

「アルメリア」とは、「海に近い」という意味です。
「スターチス」同様、海浜性の植物です。

「ハマカンザシ・浜簪」「マツバカンザシ・松葉簪」などの和名は、2~3cmの球状の花序と、芝生のような細い葉に因みます。

アルメリアの花も、近年あまり目にしなくなりました。
40年近く前には花壇や鉢植えで、よく見かけたんですけどね。

おじさんも育てたことがあります、陽当たりの悪いアパートの軒先で。