生命保険各社が商品の保険料を決める際の基準となる「標準生命表」が来春、11年ぶりに改定される見通しとなった。長生きする人が増えたことを反映するため。来春から終身の死亡保険料は値下がりする一方、医療保険は値上がりする方向で保険料が変わりそうだ。

 標準生命表は、平均余命などを男女別、年齢別にまとめたもの。生保の契約者のデータをもとに保険商品設計の専門家でつくる「日本アクチュアリー会」がまとめている。標準生命表の数値より長生きする人が増え、実態とのずれが大きくなったため、同会は2007年以来11年ぶりに改定する方針を固めた。来年4月以降に適用する標準生命表を月内にもまとめる

 関係者によると、新しい標準生命表をもとに商品設計をやり直した場合、契約者が死亡する事例が減って保険会社が支払う死亡保険金が少なくてすむため、死亡保障は値下げされる見通しだ。いまの保険料と比べ定期保険なら最大で25%、終身保険なら5%ほど値下げされる計算となる。