クタビレ爺イの山日記

諸先達の記録などを後追いして高崎近辺の低山中心に歩いています。

思わぬ苦戦・高戸谷山 H-17-3-16

2005-03-16 19:53:18 | 安中・松井田
悪戦苦闘の高戸谷山

春先の気候不安定で最近は寒暖の差が激しい。3/9の大桁山以来、高温の日に恵まれなかったが3/16漸く好天の予報が出たので念願の高戸谷山に出かけた。この山は横川の小根山森林公園の北北東に当たる位置にあり、コースは一回り二時間半が標準の一般向きとされるが、踏み跡の消える箇所が三箇所ある点が要注意との事であった。
国道18号を行き、松井田バイパスの途中で松井田城跡の看板のある脇道の次の右への脇道に入って西松井田駅から北上する県道33号に乗る。このバイパスは位置が高いので松井田市街地からの道とは直接クロスしていない。何れも一旦バイパスから回り道で降りてからの合流となる。乗換えたら道なりに北西に進み、土塩(ヒジシオ)の分岐を左の道に入る。これは小根山林道と言うらしいが十分整備された走りやすい道である。12分で仙ヶ滝の脇を通過するが滝への降口看板は二箇所あり、二つ目の看板から0.5㌔上の右側に作業道が100㍍の間に二つある。案内書によると手前が下山口、上にある
のが登山口である。
やや広い路肩に駐車して、水資源保安林の看板のある作業道に進むが、いきなりのきつい登りに調子のでない体が悲鳴を上げる。完璧に整備された作業道を10分程で第1の目印・トタン葺きの作業小屋がある。
ここからは普通の山道になるが切り落としの杉枝が道に堆積し歩き難い事甚だしい。暫くで左への分岐に来たが、直進の方が道が良いので其方を選択した。これが大失敗の始まりで後で調べたらここを左に行って小尾根を巻くようにして尾根に出るべきであった。作業道を直進していくとやがて道は消えたので左の尾根を目指して急な崖を木に掴まりながら這い登る。この崖の下地は落ち葉が堆積し乾燥し切っているので土と言うより砂礫に近く、踏みしめる足元の砂ごと滑り落ちるのでホールドは一歩一歩足先で確保しなくてはならなかった。雑木の枝に掴まらないと自力では体の保持が出来ない。
今回初めて次の一歩の為に足場を固めて目星の木に飛びつくという私としては考えられない離れ業を連発した。案内書で40分のところを1時間10分も掛かって漸く第3の目印の岸壁前の尾根に這い登った。第2の目印の筈であった「秋葉大神」の石碑は道が違ったため見られない。
岩壁前で一休みしながら次のルートを探した。案内書には岩壁を左に巻けとあるが、尾根の左右は切り立っていて巻き道など見つからなかった。これが第2の失敗らしい。実際には岩壁の左に道があったらしい。ここまで来て撤退するわけにも行かず、群馬移動通信の大塚氏は積雪時にこの岸壁を直登したとの報告を書いていたのを思いだし正面突破を計った。今まで多くの岩壁を登って自信はあるが、それらは何れも鎖・梯子つきであり、今回のような手がかりは雑木のみの岸壁は初体験である。
しかし、乾燥しているので岩肌はぴったりと靴に張りつき滑ると言う心配はなかったが、中腹で掴まるべき雑木が無くなってしまい暫し立ち往生してしまった。この時は正直恐怖感に襲われ降りることも進むことも出来ない。暫く気を休めてから直登を避け、トラバース気味に四つん這いで岩角に手をかけてソロソロと登って漸くクリヤした。上から見ると殆ど垂直の岩に見え無謀の挑戦にぞっとしたが逆随分と岩登りの腕が上がったものだと自分ながら感心した。ここからは左の檜林の方へ上っていく。
再び道が消えるが、目の前は幅の広い斜面で50㍍ぐらい上に大きく頂上の尾根道らしきものが見える。
林の深い落ち葉の堆積に足をとられながら上り詰めると尾根道が左右にあり右手を見ると標高点のダンダラ棒が見えた。登山口から1時間32分が経過していた。後日、案内書通りの道筋でもう一度ここに来てみる事にする。
頂上には「御嶽神社」の大きな石碑と三角点・ポールがあり、MHC FUKUDAのサインの入った頂上標識が下に落ちていたので棒に付け直し、持参の山縣製頂上標識(7個目)を立ち木に括りつけた。ここでの展望は立ち木が邪魔して余り良くは無いが北には上信越国境の山並が遠望でき、西の方は鼻曲山や角落山の連なりが望める。
一服してから東から下山に掛かるがいきなりの断崖を降りる事になる。乾燥したザラ地に落ち葉が乗っているので足止めが無くて猿の様に交互の手で木にぶら下がって少しづつ降りる。鞍部は極端なヤセ尾根で左右は切りこまれ緊張の連続である。普通の山の下りは鼻歌交じりであるが、この山は気が抜けない。
一旦下ると小さなピークに登り返す。ここには石宮があり「大天狗」と刻まれていた。ここまで30分経過。
大天狗で道は左右に分岐する。方角からして右の道をとるが相変わらずの滑り道で下肢の筋肉が痙攣するようである。
下りも厳しいが道がはっきりしているので此方からの登りの方が気分的に楽かもしれない。相当降りたあと道は再び分岐するが今度も右の植林地帯に入る。ここで道がなくなるが兎に角右目に降りていくと、いきなり作業道と鋭角に交わった。今度は歩き易い広い作業道を一気に下ると駐車場所よりやや下の降口に辿りつく。頂上から56分も掛かった。
帰りには折角なので「仙ヶ滝」を見物、九十九川の源流に近い流れを集めており、滝の周囲には東屋があり、滝壷付近には36童子像のような多数の石像が並んでおり、周辺住民による祭礼もあると聞く。
帰りに仙ヶ瀧見物、地元の萩原子之吉さんと一緒になり、松井田城跡まで案内して
もらった。

帰途に寄った「仙ヶ瀧」



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