放送日は6月13日だったか、見たのはさっき、16日BS放送スペシャル、シリア 隠された傭兵たち―内戦10年の果てに―、わかりにくいタイトルだが、副題にある内戦とその事実は思いもよらないことを描きだしている。戦闘の相手が故郷で10キロ離れた村の住民だったことを知る。敵、味方ではない。殺し合ったのが同じ民族のもの、国のために戦って命を落とすでなく、またその相手が同胞であったとなると、その事実はなにあろう。
>内戦が続くリビアでは、トルコとロシアがそれぞれ送り込んだ多くのシリア人傭兵が戦闘に参加している。また先ごろ勃発したナゴルノカラバフ紛争でもシリア人傭兵が投入されているという。同じシリア人で殺し合う「代理戦争」の悲劇に
https://courrier.jp/columns/215917/
トルコとロシアに雇われた“シリア人傭兵”が繰り広げる「同胞同士の殺し合い」
2020年6月、トリポリ空港を奪還したリビア暫定政府軍
池畑修平
Text by Shuhei Ikehata
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内戦が続くリビアでは、トルコとロシアがそれぞれ送り込んだ多くのシリア人傭兵が戦闘に参加している。また先ごろ勃発したナゴルノカラバフ紛争でもシリア人傭兵が投入されているという。同じシリア人で殺し合う「代理戦争」の悲劇に、NHK「国際報道2020」の池畑修平キャスターが迫った。
2020年に「傭兵」が存在することの違和感
今回は、私が携わっている「国際報道2020」というニュース番組の制作過程で印象に残ったやり取りから始めたい。
内戦状態が続く北アフリカのリビアで、外国から送り込まれた傭兵が増えているという現状を伝えるVTRの内容についてスタッフと検討していたとき、ある後輩が「もう少し、傭兵の説明が必要という気がします。たとえば……国家が戦地に傭兵を送る目的って、自国民を送りたくないから、ということなのでしょうか?」と質問した。
私は、苦笑しながら「カネのために戦闘に加わる、それが傭兵というものだよ」と答えた。
だが、考えてみれば、彼女の疑問は的外れではない。それは、「そもそも現代においても傭兵という職業が存在していることへの違和感」が発端であり、むしろ、そうした違和感を抱かなかった私の感性が鈍っているのだと気づかされた。
しかも、リビアに送り込まれているのは内戦で疲弊した中東のシリアの人々だという。同じシリア人たちが、リビアでは、西部の暫定政府側と東部のハフタル司令官率いる軍事組織側とに分かれて銃を取り合っている。つまり、シリア人同士が異国で殺し合いを繰り広げているのだ。「それが傭兵というもの」では済まされない異様さだ。
貧困につけ込んで傭兵リクルート
リビアでは、暫定政府が1年あまりにわたって劣勢に立たされていたのだが、今年に入って盛り返し、6月には首都トリポリからハフタル派を撤退させることに成功した。その戦闘で存在感を示したのが、シリアから来た傭兵たちだったとされる。暫定政府の背後にはトルコのエルドアン政権がある。
NHKカイロ支局の取材班がシリア人ジャーナリストの協力を得てリビアにいるシリア人傭兵に電話をして話を聞くと、彼はトリポリの空港を守る任務に就いているとした上で、リビアに来たのは、報酬が高額なためだという。
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https://www.nhk.jp/p/bs1sp/ts/YMKV7LM62W/episode/te/N36QQ96RVK/
>「シリア 隠された傭兵たち―内戦10年の果てに―」
内戦続く中東シリア▽若者たちが次々と国外の紛争地で傭兵に▽敵味方に分かれ、殺し合う悲劇も▽背後に浮かび上がる大国の影▽ナビゲーターは難民支援を続けるSUGIZO
10年に渡る内戦で死者38万人、“今世紀最大の人道危機”が起きるシリア。去年、停戦合意によって大規模な戦闘は収まったが、若者たちが傭兵として国外の紛争地で殺し合うという新たな悲劇が生まれている。背後に浮かび上がるトルコとロシア。各国に散らばる傭兵や軍幹部を取材し、大国に翻弄されるシリアの人々の今を見つめる。ナビゲーターは難民の支援活動を続けてきたSUGIZOさん(LUNA SEA/X JAPAN)
https://www3.nhk.or.jp/news/special/new-middle-east/syrian-mercenary/
自動車整備士になりたかった少年
妹のため傭兵に
少年が銃を取った理由
内戦が生み出した貧困と傭兵
大国の思惑
シリア人が銃を向け合う
2万2000人
墓標のない墓に眠る
傭兵の死が問いかけるもの
「シリア 隠された傭兵たち―内戦10年の果てに―」 - BS1 ...https://www.nhk.jp › episode
7 日前 — 内戦続く中東シリア▽若者たちが次々と国外の紛争地で傭兵に▽敵味方に分かれ、殺し合う悲劇も▽背後に浮かび上がる大国の影▽ナビゲーターは難民支援を続けるSUGIZO 10年に渡る内戦で死者38万人、“今世紀 ...
兄は傭兵となって、命を落とした 18歳の死が問いかける ...https://www3.nhk.or.jp › news › special › syrian-mercenary
シリア人が銃を向け合う — 去年、シリアを離れ、内戦状態にあるリビアの首都トリポリに向かい、傭兵となりました。それから1か月後、スナイパーに狙撃され、短い一生を終えました。 妹のため傭兵に.
妹のため傭兵に · 内戦が生み出した貧困と傭兵 · 大国の思惑 · シリア人が銃を向け合う
BS1スペシャル 「シリア 隠された傭兵 ... - NHKオンデマンドhttps://www.nhk-ondemand.jp › ... › BS1スペシャル
3 日前 — 10年にわたる内戦で死者38万人、“今世紀最大の人道危機”が起きるシリア。2020年、停戦合意によって大規模な戦闘は収まったが、若者たちが傭兵として国外の紛争地で殺し合うという新たな悲劇が生まれている。
「スイズ傭兵」が、前線で対峙して、両方とも全滅したという話があります。「同郷だから手加減しよう」とか思っている奴は、督戦隊の将校に、頭を拳銃で吹っ飛ばされます。
中國でも、國共内戦のときには似たような話がありましたし、日露戦争のときにも、203高地を落としたら、「トーチカにいた兵隊は、足に錠をかけられていて、ろくに飯も食わされていなかったので壊血病で死にかけていた。督戦隊の将校は、とっくに逃げていた」とかいう話があります。
「租・傭・調」という言葉がありますが、昨今は「雇傭」という言葉は漢字制限のせいで使っちゃいけないという話があって、「雇用≡使用」ということになって「雇傭契約を結んでいないから、商業使用人だ」とか主張する企業経営者もいます。
「傭う」というのは、「一蓮托生」という意味合いがあるわけで、戦国時代だったら「都合のいい方に寝返っちゃえ」とか思われたらその場で殺されてもしかたがありません。
グルカ兵なんかもそうですし、知人もアメリカの海兵隊に所属していたとかで、「アメリカ市民」としての忠誠を求められたそうです。
ちなみに、うちの所長と Moto ちゃんは、「あっち側に寝返ったら、警告抜きで処分するから」と耳打ちされたそうです。ぶるぶるぶる。
まぁ、警察だって同国民に銃を向けているわけですし。まず治安が重要なんじゃないでしょうか。兵士だからって、誰だって人は殺したくはないし殺されたくもありませんから。
需要と供給のことで終わるなら、軍隊は使い捨ての集合であるという理解をしている、兵を語ることはできない、戦争を容認をしているようなものだと受け止めます。
「太平洋戦争当時は、『兵站』という概念が希薄だったから負けた」という俗説がありますが(「輜重・輸卒が兵隊ならば、蝶々・蜻蛉も鳥のうち」というのは、戦後に言われたことだと聞きました。一式陸攻が「ワンショット・ライター」と呼ばれたのも、日本人の左派リベラルが言いだしたことだ、と木村秀政先生が書いてらっしゃいました)、じつは「大陸は予想外に広かった」「敵が予想外に弱かった」せいで戦線が広がりすぎて兵站がおいつかなかった、というのが真相だったと、米軍の将校さんに聞かされたそうです(笑)。
昔のことは知りませんが、少なくとも自衛隊の兵隊は、「魔法だ」とそうです。「必要なものを、必要なときに、必要なだけ届ける」ことに関しては、パソコン使いが普通にゴロゴロしている日本では、まぁ、通常業務です。日本最大かつ世界最大の「やっちゃ場」(野菜市場)の仲卸業者の実力を甘く見てはいけませんし、日本の鉄道網がフツーに分単位で動いているというのは、世界規模でみると、やっぱり「魔法」のレベルです。アーサー・C・クラーク先生ではありませんが、「高度に進化したテクノロジーは、魔法と見分けがつかない」んです。
で、「戦場整理」というのは「防衛陣地の構築」だけではなく、(橋梁も含めた)道路だとか上下水道のようなインフラストラクチャーの復旧、医療や衣料・食料・住居の整備、教育機関の整備など、そういうのも含めて「戦場整備」だったりします。
これに関しては、日本の自衛隊は、ほぼ「世界最強」でして、自衛隊と合同練習をした各国の軍隊は、「あいつらとは絶対に戦争したくない」と畏怖されているとか。「日本海海戦」とか「硫黄島の激戦」とか「キスカ島の撤退作戦」は、将校クラスになると「トラファルガルの海戦」なんかと共に必ず教わるので、けっこう日本人には気をつかってくれているとか。「日本の防衛庁・自衛隊関係者が、我々のことを『アメちゃん』と呼んでいるのだが、我々は歓迎されていないのか?」という相談を Moto ちゃんが受けて、「『アメちゃん』は『アメリカン』の通称だから気にしなくていい。『ドイチュラント』は『ドイツ野郎』で『ルスキー』は『露助』で『イタリアーノ』は『イタ公』だ」と答えたら、後で「フランス人やオランダ人はなんと呼ばれているか」と訊かれて頭を抱えたとか。
元・バビロニアの首都だったバビロンの近くに自衛隊が駐屯していたことがあるのですが、近隣でデモ活動があったそうです。「そうだよなぁ」と思っていたら、「自衛隊は帰らないでくれ」という嘆願デモだったという、泣かせる話もあったそうです。
「兵力」「軍事力」は、(独裁政権の維持ではなく)「平和維持」「治安維持」のために使われるべきものであって、「戦争の道具」であってはならないと思っています。
だけど原子力の平和利用と核兵器をごっちゃにしたがる人がいるんですよねぇ ……