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コトバ

2013-09-03 | 日本語百科
コトバの成り立ちを考える。

コトバの成り立ちを考える。ことは という文字は言葉をあてて、木葉のようなたとえを意識している。ことのは というのは、和歌の技巧を修辞としてみる言葉であった。ことは と書いてコトバと読む用例は仮名文字の文献による。すでに、ことは には、言羽と書いた万葉歌があり、語の成立があって、言の葉、事のはという言い方がされたのだろう。

時代を経て一方で、詞辞また言語を宛てているので、その使い方が文法意識にもあらわれた。てにをは に対して、体言、用言をさした称と日本国語大辞典が説明するのは、手爾葉大概抄、鎌倉末か、室町初ごろの、>詞如 寺社 、手爾波者如 荘厳 以 荘厳之手爾葉 、定 寺社之尊卑 、詞雖 有 際限 、新 之自 在之 者手爾波也。 を引く。

それは日本語の言葉の種類分けにつながる。言語を分類するのは、てにをは ことば このふたつの区別があったということである。さらに加えて、言語四種論、1824年、同じく日本国語大辞典は鈴木朗の、体の詞の事、形状の詞、作用の詞の事、てにをはの事を引く。>三種の詞はさす所あり。てにをははさす所なし。三種は詞にして、てにをはは声なり。

この語の捉え方は漢字を用いた説明にはさらに区別をするところがある。同訓異字の説明には、次のようにまとめられる。日本国語大辞典、言葉の項より。同訓異字について見る。
>ことば【詞・辞・言・語】
【詞】(シ)神をまつることば。言語。詩文。文章。字句。「詞章」「歌詞」 (日本で)品詞。観念語。「名詞」「動詞」《古ことば・まつり》
【辞】(ジ)言語。文章。「文辞」「修辞」 (日本で)助詞・助動詞・接頭語・接尾語の類。「助辞」「接辞」《古ことば・まうす・いなぶ・とどむ・けがす・わかる・さる》
【言】(ゲン・ゴン)言い表わすこと。言い表わされたことば。「言語」「言論」《古ことば・こと・ものがたり・いふ・いへる・ものいふ・まうす・まうさく・のぶ・のたまはく・かたらふ・とく・とふ・のり・これ・ここに・われ》
【語】(ゴ)かたること。かたられたことば。「語録」「私語」 ことばづかい。成句。単語。「語句」「語源」《古ことば・こと・かたる・かたらふ・いふ・ものいふ・とふ・さへづる・ものがたり・をさめ》

コトバは言葉となって、言の葉が派生したであろうか。ことは ことば このいずれがさきであるかについては、コトバとして成立したと仮定すれば、事は 言は こと葉 とあって文字による語の意識が生まれる。次の説明は、日本百科大全書ニッポニカの引用である。項目執筆は築島裕による。時間をさかのぼって絵巻をとらえるのは注意がいる。

>コトバの語は、広く言語の意を表す一方で、ときにいくつかの限定された用法をも派生させた。和歌などの韻文に対して散文をさしたり、能楽・狂言などの謡物(うたいもの)や近世の邦楽などで、曲調部に対してそれのない部分をいったり、物語などの会話文に対して説明の文(地の文)をさしたりするのがそれで、総じてこれらの場合、コトバとは、一団の言語表現のなかで、技巧を伴わない部分、平板的な表現の部分をさしたようである。絵巻で、絵の部分に対して説明文の部分をコトバ(詞)と称したのも、同趣の用法かもしれない。


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