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ら抜きは新語ではない

2017-07-05 | 日本語の謎、なぞ
Q:ら抜き言葉はなぜ起こるのか。なぜ誤用として嫌われるのか。―― おきる おきられる、たべる たべられる、ねる ねられる という語で、おきれる たべれる ねれる という語形を、もとの変化から、ラ音を抜いた変化形としているように見えることから、ら抜き言葉としての現象を、メディアが取り上げたのは、言語調査による。文法の破格とするが、揺れている言葉遣いであるから、誤用として嫌われるのは、規範意識によるものであろう。学校教育に標準的な共通語として東京方言が用いられるが、その現象を記述した学校文法では、見れる などの語形は、誤用として注意されて、人々に広まったようである。


http://digital.asahi.com/articles/DA3S12695671.html?ref=chiezou

戦後は新聞などで「レルことば」「らの字欠語症」などと呼ばれ、ら抜き言葉という表現は80年代に初めて使われた。総理府が92年に発表した「国語に関する世論調査」で、若年層への浸透が指摘されたのを機に一般に通じる言葉となる。

ら抜き言葉をめぐる動き
1897年 国語学者の松下大三郎が遠江の方言として「逃げれる」「受けれる」を指摘
1923年 この年の関東大震災以降、東京でもら抜き言葉が広まる
  52年 「明解国語辞典」の改訂版が「来れる」を掲載
  64年 NHKの放送用語委員会でら抜き言葉の是非が議題に
  74年 「日本国語大辞典」が、本来は「来られる」であるが、可能動詞「書ける」「帰れる」などに引かれてできた言い方として「来れる」を掲載
  81年 毎日新聞の投書欄で読者からの投書の中に「『ら』ぬき言葉」という表現が登場
  92年 総理府の「国語に関する世論調査」で6割弱の人がら抜き言葉は気にならないと答え、社会的な関心を集める
  95年 国語審議会が文相に「共通語においては改まった場でのら抜き言葉の使用は現時点では認知しかねる」と報告
2016年 文化庁の「国語に関する世論調査」で、「見れた」「出れる」を使う人が初めて「見られた」「出られる」を使う人を上回る




デジタル大辞泉の解説
らぬき‐ことば【ら抜き言葉】
動詞に可能の助動詞「られる」がついた「食べられる」「出られる」「見られる」などから「ら」を抜いた、「食べれる」「出れる」「見れる」などの言い方の称。文法的には破格。ら抜き表現。

辞林 第三版の解説
らぬきことば【ら抜き言葉】
「見れる」「起きれる」「寝れる」「食べれる」「来これる」など、「~れる」の形で可能の意味を表す下一段活用の動詞をいう。「見られる(ミルの未然形ミ+助動詞ラレル)」「起きられる(オキルの未然形オキ+助動詞ラレル)」「寝られる(ネルの未然形ネ+助動詞ラレル)」「食べられる(タベルの未然形タベ+助動詞ラレル)」「来こられる(クルの未然形コ+助動詞ラレル)」などのように、「~られる」の形が本来の正しい言い方。「乗る」「釣る」「登る」など五段活用の動詞から生じる下一段活用の可能動詞「乗れる」「釣れる」「登れる」などの影響によるものと考えられている。東京語では、大正の末から昭和の初めにかけて使われ始め、戦後は特によく使われるようになった。「見る」「寝る」「来くる」など、主として語幹が一音節の動詞から生じたものであるが、近年は、「どんな大学でも〈受けれる〉成績」「朝早くはなかなか〈起きれ〉ない」などのように、語幹が二音節またはそれ以上の音節の動詞にも及んでいる。 → れる(助動) ・ られる(助動)


ウイキペディアより」
>文法の「揺れ」に関するもの
ら抜き言葉
「見る」のような上一段活用動詞、「食べる」のような下一段活用動詞、また「来る」の活用の種類であるカ変動詞の可能表現としてそれぞれ「見れる」「食べれる」「来れる」とするものは、「ら」を含んでいないということから「ら抜き言葉」と呼ばれる。但し、方言として使用するのは間違いではない。京都から東海地方で標準的に使用されている。


http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG21H9K_R20C16A9CR8000/
>食べれる・見れる…ら抜き言葉、初の多数派
文化庁調査
2016/9/21 22:18

 文化庁が21日発表した2015年度の「国語に関する世論調査」で、「食べれる」などいわゆる「ら抜き言葉」を使う人が増えていることが分かった。調査対象の言葉のうち、「見(ら)れる」「出(ら)れる」は「ら抜き」を使う人が多かった。1995年度の調査開始以来、初めて「ら抜き」が多数派となった。

 同庁の担当者は「『ら』を入れると可能か受動かなど意味が分かりにくく、的確に意図を伝えるため抜く人が増えた。多くの人が使うことによって耳慣れさらに増える」と分析している。

 調査は今年2~3月、全国の16歳以上の男女3589人を対象に個別面接で行い、有効回答数は1959人だった。

 「今年は初日の出が見られた」「今年は初日の出が見れた」の2つの言い方のうちどちらを使うかを尋ねたところ、「見れた」の48.4%に対し、「見られた」は44.6%だった。

 「出れる」「出られる」もわずかに「ら抜き」が上回った。いずれも5年前の調査では「ら」を入れた使い方が多かったが、今回初めて逆転した。「来(ら)れる」「食べ(ら)れる」などは、「ら抜き」の方が少なかった。

 「ら抜き」は1995年度以降、5年ごとに言葉を変えながら調査している。95年度は「来(ら)れる」で「ら抜き派」が33.8%だった。

 誤用が目立つ慣用句についての質問では、本来「政治的・宗教的などの信念に基づいて正しいと信じてなされる行為・犯罪またはその行為を行う人」の意味を持つ「確信犯」について、69.4%が「悪いことであると分かっていながらなされる行為・犯罪またはその行為を行う人」を選んだ。

 カタカナ語の浸透ぶりを調べる質問では、「アスリート/運動選手」「リベンジ/雪辱」などで本来の日本語よりカタカナを使う人が多かった。

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