ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

ゴルゴ13の全ストーリーを解説

ゴルゴ13第76巻-3ワッピング要塞

2007-06-14 01:57:52 | 第076巻~第080巻

■ワッピング要塞(第262話) 発表1987年6月

評価   ★★★

依頼人  ①CIA ②ニューズインフォメーショナル社主アーウイック ③イギリス王室報道官マッケンジー

ターゲット ①モザンビーク大統領マシェル ②MOGAT委員長オドーネル ③アサートン伯爵

報酬    不明

今回弾丸発射数      3/ 通算弾丸発射数 1,519

今回殺害人数        3/ 通算殺害人数   1,666

今回まぐわい回数    0/  通算まぐわい回数    90

<ストーリー>
イギリス大手新聞社「ニューズインフォメーショナル社」は合理化を進め組合と対立していた。偏向報道や王室との癒着が噂されていたが・・・

<この一言>
一つ聞いておくが・・・依頼者は三人という事か・・・?

<解説>
ニューズインフォメーショナル(NI)社は合理化を進め、自社工場での印刷にシフト、労組との関係がこじれていた。また、保守党との癒着による偏向報道や、王室からのリークを元にした記事作成など、報道姿勢にも歪みが生じていた。この事態を見かねたロイター通信の重鎮「ケンプ」は、敏腕記者「マーチン」にNI社の調査を命ずる。

マーチンは取材を通じ、NI社社主アーウイックと保守党副幹事長フィールディングの癒着、アサートン伯爵の王室情報のリークを突き止め、このネタを印刷関連企業労組「MOGAT委員長オドーネル」に持ち込み、事実を発表させようとする。事実を突きつきられたアーウイックは、ゴルゴにオドーネルの殺害を依頼。ゴルゴは同席したアサートン伯爵と副幹事長フィールディングが共同依頼者でないことを確かめる。
同一タイミングでアサートン殺害の依頼を受けていたゴルゴは、各々の依頼人の利害が対立しないように、依頼主がアーウイックの単独依頼であることを確認したのであった。

真のジャーナリズムとは何かを問う社会派作品。情報ソースとの癒着や偏向報道を戒めると同時に、日本の記者クラブ制度やマスコミの商業主義を批判している。ラストシーンで、圧力により真実が報道されず闇に葬られる様が描かれているが、痛烈なアイロニーだ。ゴルゴに依頼をした時点で、「ペンは剣よりも強し」が否定されてしまうのである。

本作に登場するロイター通信だが、カナダの「トムソン」社に買収されることが発表された。

ズキューン

ゴルゴ13 (76) 巻掲載
ゴルゴ13 144巻(最新刊)発売
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