■ラスト・ゴーギャン(第261話) 発表1988年3月
評価 ★★★
依頼人 画商ホーナー・ロレンス
ターゲット コンツェルン総帥 雑賀
報酬 不明
今回弾丸発射数 1/ 通算弾丸発射数 1,516
今回殺害人数 1/ 通算殺害人数 1,663
今回まぐわい回数 0/ 通算まぐわい回数 90
<ストーリー>
ゴーギャンのデッサン”後ろ向きにすわるマルケサスの女”には油彩が存在するのか?美術品を買い漁るジャパンマネーにゴルゴは・・・
<この一言>
指定したスイス銀行の口座に金の入ったのを確認したら、仕事にかかる・・・そのままもう少し絵を見ていてくれ・・・
<解説>
ゴーギャンの名作モノタイプ”後ろ向きにすわるマルケサスの女”のモデルを祖母に持つ「ゴーグ」。ブラックマーケット・オークションに出展された”マルケサスの女”に対面するゴーグは、その美しさに感涙する。しかし、オークションで”マルケサスの女”を落札したのは、投機目的で購入した「日本人・雑賀」であった。芸術の価値を認めず投機の対象としか見ない雑賀に”マルケサスの女”が渡ることを悲嘆したゴーグは、美術史家アンリに”マルケサスの女”を永久に抹消して欲しいと嘆願する。アンリは知人の画商「ホーナー・ロレンス」を通じ、ゴルゴに”マルケサスの女”の抹消を依頼する。
雑賀の殺害依頼を別筋から受けていたゴルゴは雑賀を狙撃、飛び散った雑賀の血肉で”マルケサスの女”を汚辱する。血肉で汚された絵画は修復不可能でその美術価値がなくなるという美術知識を持っていたゴルゴの頭脳プレイが光る。
バブル期にその価値も分からず美術品を買い漁った日本人を風刺した作品。ゴッホの絵画を高額落札した日本企業の社長が、「自分が死んだら絵とともに火葬してほしい」と言って世界中の顰蹙を買ったバブル時代のエピソードを思い出す。アフター・バブルの「失われた10年」が「失われた15年」になった今日では、隔世の感がある・・・
ズキューン
ゴルゴ13 (76) 巻掲載
ゴルゴ13 144巻(最新刊)発売
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