Kyoko AIHARA's Diary (Writer&Photographer) 相原恭子(作家&写真家)のブログ 

ヨーロッパ紀行、京都花街と着物、ビールとグルメなどをテーマに執筆、撮影、国内・海外での写真展や講演等。今日も良い日!

2019年5月1日(水)天皇陛下ご訪問・ご一緒に旅なさった貴族の城 ベルギー

2019-05-02 | ドイツ・ベルギー
令和
陛下の即位
連日の報道で、皇室に注目しますね。

いつもはあまり見ないTVをかなり長時間見ました。
品格を感じさせる上皇と陛下のお言葉や立ち居振る舞い、
凛としたケジメのある儀式の数々に、
久しぶりにとても快い気持ちになりました。

そして、
ベルギーのアンゼゲムにある「ヘルムスローデ城」を訪ねた日を思い出しました。


お城に飾ってあった天皇陛下の高校生時代のお写真。
左の白磁の壺は、紀宮さまがお城をお訪ねになりお食事をなさった時のお土産だそうです。


ドゥマーレ男爵夫妻。ご夫妻は、当時17歳でいらした陛下がヨーロッパを歴訪なさったときに、年の近いヨーロッパの貴族としてご一緒に何日か旅をなさったそうです。
陛下はとても感じの良い方、お気遣いのある方で、写真がお好きで、
いつもカメラをお持ちになり、たくさん写真を撮られたことが印象的だとか。

陛下がこのお城へいらしたのは、上皇后美智子様とのつながりから。
当時の皇太子様(現在の上皇)とご成婚なるか・・・という時期にマスコミに騒がれ過ぎては大変と、美智子様がヨーロッパへ出られて、ご滞在なさったのがドゥマーレ男爵のご両親のお城だったそうです。
当時、男爵は小さな子供でいらしたけれども、ご両親と美智子様は親しくなさっていらしたそうです。


現在のお城は写真(上)で、驛の部分だけです。
伯爵家の奥様のご実家のお城です。
城全体の写真はセピア色の下の写真です。ドイツ軍の占領下で、ドイツ兵がタバコの火の不始末から火災となり、驛以外が焼け落ちてしまったそうです。
大火事の前は、ひじょうに壮大なお城であったことがわかります。
戦後、伯爵家にお城は戻りました。
お城を再建しようかという議論もあったそうですが、伯爵(奥様のお父様)はこのまま、残った部分(驛を改装して)で暮らそうと決められたそうです。


奥様とご一緒に広大なお庭を散策しました。最初英語で話しましたが、途中からドイツ語になりました。ベルギーでは、ドイツ語も公用語です。

小鳥の声、緑の香に包まれて癒された快い時でした。
夕方からお庭でご子息たちがバーベキューをして下さり、とてもおいしいお食事でした。

「お城で日本の方の結婚式はいかがですか?」
と、外国で結婚/披露宴する日本人がいることをご存知だったご夫妻がおっしゃいました。
そして、
「あなたの結婚式はいかが?」とお聞き下さり、あらら、困るばかり・・・。
未だにそのままになっています。

写真は、「ベルギー美味しい旅」(小学館)文・写真 相原恭子 より。