Kyoko AIHARA's Diary (Writer&Photographer) 相原恭子(作家&写真家)のブログ 

ヨーロッパ紀行、京都花街と着物、ビールとグルメなどをテーマに執筆、撮影、国内・海外での写真展や講演等。今日も良い日!

2011年8月21日(日) 神護寺のかわらけ投げ

2011-08-21 | 京都府

弘法大師が高野山へ行く前、
神護寺にいらしたそうです。

今日、神護寺へ小雨降る中、お参りしました。

雨にぬれた緑が新緑のように美しくて、
遠くの峰が、霧にかすみ、深山を感じました。


連山を眺めながら、かわらけを投げると、
信じられないほど飛びました。

あたかも小さい白い蝶が羽ばたくように、
ひらひらと風に乗り、大きな弧を描きながら飛行し、
深い深い谷間へ
さらに弧を描きながら
驚いたことに、
うれしそうに楽しそうに飛び、
銀色に光る谷底の川の近くまで、
行き着いたのが見えました。


雄大幽玄の景色の中を、
けなげにひらひら、
緑の森を背景に
白く美しく飛んでくれた
小さな小さなかわらけさんに
ただただ感謝。

2011年7月17日(日) 昨日の石見神楽 in 八坂神社

2011-07-17 | 京都府
石見神楽のスサノオのみこと

大蛇(オロチ)も恐れる、このニラミ。



鬼のすさまじい形相も。


ダイナミックに厄を払い、
国土平定。

人の心をスッキっとさせる単純明快な理論の展開が、快いお神楽。

ここ何年か、石見神楽を観ましたが、
各地のお神楽も観てみたいなと思いました。

2011年7月16日(土) スサノオだぁ~!

2011-07-16 | 京都府
ものすごく暑い京都。
(たぶん、東京も、横浜も、暑いでしょうけれども・・・)

八坂神社で石見神楽を観ました。

火を吹く大蛇をスサノオがバッタ、バッタと薙ぎ倒し、
両手に剣を持って乱舞する
ラストシーンは、超圧巻でした。

ダイナミックな力!!!
厄も災いも、ものすごい勢いで退散させる迫力に圧倒されて、
何にも負けないエネルギーが伝わってきました!


2011年7月14日(金) 祇園祭の「鯉山」

2011-07-14 | 京都府
祇園祭で、初めてお参りしたのは鯉山だった。
左甚五郎作、という登り竜ならぬ、登り鯉や、
登龍門というご朱印も好き。

そして、今年も宵山。
鯉山を始め、いくつか山鉾をお参り。
去年は、なんと全部お参りして、ご朱印も全部集めた!

今年は夕立もなく、
ひたすら暑い。
「厄除け安産お守りは・・・」
という歌も、情緒がありますねぇ。


2011年7月4日(月) 祇園祭

2011-07-04 | 京都府
7月になると、祇園祭だ!
とお祭りの気分が盛り上がる。

京都のお友達から、
「何日にくるの?」とメールあり、
嬉しい。

某呉服屋さんの二階から、山鉾巡行を見せてもらうのも愉しみ。
(舞妓ちゃん、仕込みちゃんたちも来ております。ビールのお酌してくらはります。)

石見神楽は壮観で、ヤマタノオロチを退治する迫力は素晴らしく、
火を噴くオロチ・・・ダイナミックである。

これも、毎年見る。

宵山も雑踏のみとはいえ、やはり、ちょっと出かけよう!

上七軒のビアガーデンは、
お友達の芸妓さん、舞妓さんがお当番の日をねらって、
やはり、毎年何回か行く。

ああ、だから、寝る時間がなくなるのも道理かしらん・・・。

2011年6月19日(日)  21日(火)放送 「京都 三条ラジオカフェ」

2011-06-19 | 京都府
昨日、京都の三条ラジオカフェで録音がありました。

FM797 Thinktank Journal Vol.2
FM797京都三条ラジオカフェで毎週火曜日18:00-18:30OA中!
世界を翔けるシンクタンカー中野有が世界の中の日本、京都を見つめ語ります。

という番組に出演します。

6月21日(火)18:00~ と、 19:00~ ニ回、放送だそうです。

You tube で聴けるとのことどす。
聴いとくれやっしゃ!


私が京都に関わるようになったのは・・・、
京都と海外について、
京都花街について、
などなど、お話させていただきました。



http://fm797thinktank2.seesaa.net/article/210526639.html
HPは上記です。

ケルンに居た時は知りませんでしたが、
奇しくも私が住んでいたケルン(ドイツ)と京都は姉妹都市。
それが伏線となって、今の京都とのご縁があるのかと思うと、
不思議であり、
とても嬉しいことです。




2011年6月7日(火) 美しい梅雨 「もみじ葉」

2011-06-07 | 京都府
紅葉(こうよう)もいいが、
もみじは、新緑の輝きがもっとも好きだ。
先日も、成田山新勝寺を訪ねて、新緑に心が洗われる思いがしたとブログに書いたが、
この時期になると、夜になると蛍が飛ぶから、さらに素晴らしい。

まさに、
“夏は、夜。月の頃はさらなり。闇もなほ。螢の多く飛び違ひたる。また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くもをかし。雨など降るもをかし。”
・・・その通りである。清少納言も同じ情景を眺めたのだと思うと、確かな自然が途切れなく続いているのを感じる。

写真は、目が醒めるような萌黄色の青もみじに、雨のしずく。
あたかも、ダイヤモンドや真珠みたいに美しくて、
大切に、いつまでも、このまま取って置きたい。
そう思って、旅館の窓から乗り出して、撮った一枚。

大好きな長唄「高尾(もみぢ葉)」も思い浮かぶ。

もみぢ葉の 青葉に茂る夏木立
春は昔に成りけらし 世渡る中の品々に
我は親同朋の為に 沈みし恋の淵 ・・・




この唄にある「春は昔に成りけらし・・・」は、
若い頃(=春)は昔に成りけらし、と高尾太夫の身の上を唄っているのだが、
実際、新緑の時期になると、たった二ヶ月前の春の桜が
すごく昔に思える。

2011年5月16日(月) 西陣 国宝「風神雷神図屏風」爪綴れで再現

2011-05-16 | 京都府

建仁寺所蔵の「風神雷神図屏風」(国宝)を爪綴れで再現している人が居る。
伝統工芸士・平野喜久夫さんだ
去年、取材させてもらった。

先程お電話したらば、まだまだ仕上がりには時間がかかるそうで、
「来月、京都へ行ったらまた寄せてもらいます」とお話したところである。
作品の拝見と再会を楽しみに!


数え切れないほどの色彩に染めた糸を使い、
明確な直線や曲線、微妙な色彩のグラデーションまで、
爪綴れで織って行く。指の爪の先をギザギザにして、その爪で織るのだ。


西陣の技術の蓄積の、素晴らしさ、物凄さを感じさせる。
大変な手作業であり、根気の要る仕事だ。



京都の「西陣織会館」で作業なさっているので、
どなたも無料で入れて、見学できます。
爪綴れに限らず、友禅、西陣織、箔置きなど様々な技術を、
第一線で活躍なさる伝統工芸士の方々が、デモンストレーションなさっています。
私が子供の頃飼っていた蚕も、飼われていて、「懐かしいわぁ!」

今度の本(6月末頃に、淡交社から刊行)
「京都花街 ファッションの美と心」に、
芸妓さん、舞妓さんの衣裳の伝統とともに、
西陣や友禅、髪結いさん、呉服屋さんなどについても薀蓄を書きました。
写真も豊富。ぜひ、写真を楽しみ、読んでみてね!


2011年5月1日(日) 朝粥

2011-05-01 | 京都府
今日は、早起き。

某お寺で、お参りして、朝粥を頂いた。
遅寝早起きとなり、ちょっと辛いが、
朝希望 夜感謝 という言葉を胸に、
今日もスタート!

午前中から、「京都花街ふぁっしょん展」へのお客様いらっしゃり、
高知からの方と、お昼をご一緒。

あいにく曇りだが、夕方から
「ゑんま堂狂言」初日を見に行こうか・・・。

皆さん、良いGWの一日を!


2011年4月22日(金) 閻魔堂狂言

2011-04-22 | 京都府

5月1日から4日、ゑんま堂狂言がある。
京都の三大念佛狂言の一つ。そして、入場無料です。

何年か前に観たことがあるのだが、
とても見ごたえがあり、今年もぜひ行こうと思う。

狩野永徳筆の洛中洛外図屏風(天正10年(1583)織田信長が上杉謙信に下されたもの)
の中に、境内でこの狂言を演じる様子が描かれているそうです。


天正といえば、やはり天正10年だったと思うが、天正遣欧少年使節が、
ローマへ派遣された年ではないだろうか。
ポルトガルや長崎を旅しながら、彼等の足跡に接したことがある。

「ゑんま堂狂言」は、その頃からすでに、演じられていたのだと思うと、大変な伝統を感じる。

2011年4月11日(月) 四条河原の出雲阿国

2011-04-11 | 京都府
先週のこと。
お花見客で賑わう四条大橋周辺。
小雨が降り始めて、仕事の打ち合わせ場所へ急ぐ途中。
「出雲阿国」の像 
が、目に入った。



1603年、出雲大社の巫女と称する阿国は、京都で念仏踊りを踊ったといわれる。
以来、このあたり、四条河原で歌舞伎踊りが盛んになった。
元和年間に四条通の南側に三座、北側にニ座、大和大路にニ座、計七つの櫓が公許された。


説教師、女浄瑠璃、操り人形などの芝居や見世物も賑い、
人が集まった・・・。

そして、今も人が集まる地だ。

着るものも、食べ物も、住居も、
社会のしくみも、経済状況も・・・
今とは大きく異なった当時、
人々は何を望み、何を幸せとし、
何に悩み、どんな気持ちで毎日を過ごしていたのだろうか。

思わず、想像してみたくなる。

ちなみに、出雲阿国(1572年生誕)と、シェイクスピア(1564年生誕)は、ほぼ同時代の人だ。

2011年4月6日(水) 仕事の合間にお参り

2011-04-06 | 京都府
少しの空き時間に社寺を訪ねると、
どこでも読経の声が響いていた。

被災地への御祈祷や、義捐金受付の箱。
少しでも何かできたらいい、と皆が心から思っているのを実感しながら、私もお参りした。

地に響くような読経を聴きながら、淡々と今年も咲く桜。

そういう淡々とした強さを持ちたいと思いながら、
寺の石段を降りた。


2011年4月5日(火) 比叡山で回向

2011-04-05 | 京都府

京都の方にご紹介いただき、
叔母の回向にと、比叡山「阿弥陀堂」へ行ってきました。

今日は快晴。
雲ひとつない比叡山で御祈祷の後、琵琶湖を見はらしました。


やはり気温が低い、比叡山。
桜は5月初めになるだろうとのこと。
山頂は日がキラキラと輝きながら、爽やかな風が吹き抜けました。


本当に美しい情景。お堂と信仰と自然の調和に心が満たされ、
大きな力に抱かれるような気がしました。


被災地の方々が少しでも心の安らぎを持てるようになりますように、
また、原子炉の問題がこれ以上大きくならないように・・・、
これも、お祈りさせていただきました。

落ち着かない日々ですが、とても大切な数時間を過ごさせていただけたことに、感謝しています。

2011年2月7日(月) 赤いくくり猿 ~八坂庚申塚~

2011-02-07 | 京都府
八坂庚申塚

ここ周辺がなんとなく好きで、散歩することがあります。


くくり猿は、
手足をくくられた猿。



庚申塚さんによれば、意馬心猿 という言葉があるように、
猿のように人の心は動きまわる。
落ち着かない。

くくり猿は、庚申さんによってくくりつけられている状態。
つまり、心がうまくコントロールされた良い状態だそうです。
私も部屋に一つ掛けました。
心の良い状態を保ち、それが続きますようにと・・・。

2010年12月21日(火) 月とすっぽん

2010-12-21 | 京都府
先日の京都で、西陣各所を取材させてもらった。

西陣には有名な老舗があり、こういうところ、一人では行けないが、お茶屋のおかあさんや、友人知人にお供させてもらうことがある。
魅力的だが、一人でふらりと立ち寄ろう・・・という店ではない。

そんな中、気楽に、思いつくまま、お手ごろ価格で、まる鍋(=すっぽん鍋)や、もろこ、てっさ、モモ焼など、とても美味で、洒落たお料理を出してくれる「京料理 八八屋」という店がある。今、三代目というご夫婦が何となく良い感じで、何度も行きたくなる。

寒い日に、上七軒の某お茶屋さんで写真を撮らせてもらい、歌舞練場の中庭で御餅つきがあり、お昼ご飯にお持ちをいただいた。
夕方、千本通りを歩きながら、カメラが重いし、暗くなって寒くなってきた。

さっきまで物凄い黒紋付を見せてもらったり、気分が盛り上がっていたのに、何だか、急に、つまらないな~。

そして、「八八屋」さんへ。まる鍋、もろこ、ナス田楽など何だか、たくさん食した。
帰り際に、フグのヒレを焼いたのを持たせてくださった。
私がヒレ酒が好きだからだ。(嬉しいな)

帰宅して18日の深夜。物凄い月明かり。
月が明るいというより、夜中に太陽が出ているかのような光だった。

月の輝く夜に、すっぽん鍋を思い出しながら、ヒレ酒・・・。
江戸時代なら、供奴も、今夜は提灯なしで、旦那に遅れず出かけよう、ってな夜だった。