房総閑話

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ツルニチニチソウ(蔓日々草)、咲き始めました。

2019-02-26 11:38:12 | 写真
まだ寒いけど植物界は微妙に暖かくなっているのを感じているのかもしれないが、3月に咲く花が2月に咲いてしまうのはやはり地球温暖化の環境異変だろうか。

ツルニチニチソウ。漢字で、蔓日々草。キョウチクトウ科ツルニチニチソウ属のヨーロッパ原産の多年草です。




キョウチクトウ科の花びら(花弁)の特徴は何枚にも見える花びらは実は筒状(ロート状)の花びらが深く切れ込んでいることです。ツルニチニチソウで見ると、筒状の花びらが5箇所深く切れ込んで5枚の花びらに見えています。



ガクは針状で毛が生えています。



つぼみはねじれた状態になっています。このねじれがほどけて開花します。


(2019年2月22日撮影)

受粉方法は調べてみてもよく分かりませんでした。
花の中央の五角形の中に雄しべ・雌しべがあります。
五角形の中に見える黄色い器官が雄しべです。雌しべは5枚の雄しべ(くの字形に曲がっている)に包まれるように隠れていて外からでは見えません。蜜はロートの下部にあります。雄しべが蓋になっていて雌しべが見えない状態での受粉は自家受粉しか出来ません。

他家受粉を基本に最初に考えたのがキキョウの受粉方法です。雄花期と雌花期があるのではないかと考えました。雄しべが熟して花粉を出す時期が雄花期で、雄しべが枯れると蓋が開き雌しべが熟して雌花期になる。雌しべが成長して雄しべより大きくなっている記事が見れたからです。



さらに器官を調べると、雄しべ表面側には花粉はなく、内側に花粉が付くそうなんです。雌しべの柱頭はロートの下部からのびていて先端は円盤状になっていて平らです。その平らの部分から雄しべ向かって毛が生えています。雄しべの外側は細い毛で覆われて白く見えます。

このことから何かの刺激で、雄しべの内向きにある花粉が雌しべに落ちて受粉すると考えられます。そうなると、限りなく100%に近い自家受粉です。

そこで考えたのがガガイモの受粉方法です。ストローの長い昆虫が蜜を吸うために雄しべの合わせ目にストローを挿し込みます。雄しべの外側は毛で覆われているためストローを挿し込むのを困難にさせています。蜜を吸い終わってストローを抜くときに雄しべの内向きにある花粉がストローにつきます。次の花にストローを挿し込むと、雌しべの柱頭と雄しべの間にある毛がストローについている花粉を柱頭に落としてくれます。お掃除されたストローで蜜を吸い、また抜くときに花粉をつけて次の花を繰り返す他家受粉です。
どうでしょうか。仮説としては面白いと思います。

ところで、ガガイモは今はガガイモ科ですが、旧分類ではキョウチクトウ科なんです。ツルニチニチソウとガガイモは非常に近い関係にあるのではないでしょうか。仮説とガガイモの受粉方法からツルニチニチソウよりガガイモの方が進化してるようにみえます。


黄色い蓋の向こうにどういうシステムが隠されているのか。

(2019年2月25日撮影)
(Canon IXY DIGITAL 510IS)

キキョウの受粉方法を書いた過去の記事です。
ガガイモの受粉方法を書いた過去の記事です。

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