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大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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日々の恐怖 9月27日 狐火(2)

2016-09-27 18:57:03 | B,日々の恐怖





  日々の恐怖 9月27日 狐火(2)





「 そもそも大学生かどうか以前に向こうに何があるかもわかんないし、向こうには行かないほうがいいって誰か言ってたし。」
「 誰だよそんなの言ったの。」
「 さっきそこで擦れ違ったおっさん。」

 そこで皆で振り返ったんだけど、そのおっさんがどこにもいない。
数分前のことだし、合宿所に続く道以外は一本道だから姿くらい見えてもよかった。
しかし、まぁ真っ暗だったから見えなくてもおかしくない。
 ここで、

「 なんかおかしくね?」

って気づいた。

「 近くに民家もないのに、真夜中におっさんが懐中電灯もなしに湖を散歩するか?」

振り返ると、火はいつの間にか全部消えてて真っ暗だった。

「 やばい、やばい。」

って言ったのがきっかけで、そっから先は全速力で合宿所に戻った。
 合宿所戻った頃には皆笑顔で、あー怖かったーとかって笑ってたんだけど、そのまま朝になって、もう一度そこに行ってみたら、火が複数見えたそこは、道路どころか船もない水の上だった。
 霧が凄くて近くまで行けなかったのが残念だった。
結局あれなんだったんだろうなと、そのときは思った。


 なんでこんなことを思い出したかっていうと、大学生になって同じような経験をした。
夜中コンビニ行った帰りに、神社の近くでぼんやりした火が見えて、もしや放火かって近くに行こうとしたら、擦れ違ったおばあちゃんに、

「 そっちは行かんほうがええよ。」

って言われて、改めて見たら火も消えてて、気のせいかなってそのまま家に戻ったんだけど、

“ そういや夜中の3時に着物きたばーちゃんが歩いてるもんかな?”

って思って、高校の頃のこれを思い出したから。











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