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大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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日々の恐怖 9月24日 青(3)

2016-09-24 11:50:41 | B,日々の恐怖




  日々の恐怖 9月24日 青(3)




 ルームミラー見たら赤灯が見えたし、じゃあ大丈夫かと思い、言われるがままに現場を離れた。
 気を落ち着かせる為に次のPAに入って一服しながら後輩に聞いてみた。

「 青い人って、なに?
何かあるみたいなこと言ってたけど、あれはなに??」

とかいろいろ質問て言うか、尋問してみた。
そしたら、

「 昔からなんとなくわかるんです。人が死ぬなぁとか。
特に青い人。
アレに憑かれてる人は、本当に死期が近いんですよ。」

それで、

「 見えるんなら助けることって出来るんじゃないのか?」

って聞いたら、

「そう思った時もあったけど、無理なんです。
青い人に憑かれちゃうと。
自分はただ見えるだけだし・・・。」

って話してくれた。

「 なんで早く現場から離れたかったのか?」

には、

「 青い人が車に乗ってきそうだったから。」

「 なんでオレにも見えたか?」

には、

「 自分と波長が合う人は、一緒にいると見えちゃうことがあるんです。」

 後輩、何度も何度も、

「 すいません」

って謝る。
別に悪い事した訳でもないのに。
てか、オレは単純に、

“ スゲー!”

としか思わなかったが。
 車で走り出してから後輩が、

「 いつも自分しか見えてなくて、本当は青い人はいなくて、自分がオカシイだけなんじゃないかって思ってた。
だから、今回はなんかホッとしました。
1人で人の死を感じるのってキツイんですよ。」

と言った。
 俺は、

“ もしかしたら何度も言ってたすいませんは、亡くなった人へ向けて言ってたのか?
助けられなくて、すいませんって・・・。”

と思った。
 その後輩、出張続きの仕事が嫌で会社辞めちゃって、そのまま疎遠になったのが悔やまれる。
ただ、青い人が元人間だったってのは冗談であってほしい。











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