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ゆるキャン△の聖地を行く9 その10  掛川城

2019年12月02日 | ゆるキャン△

 見付天神から御前崎へはまず国道1号線東海道を利用しましたが、1号線を走ったのは掛川まででした。久しぶりに掛川城へ立ち寄ることにしたからです。
 沢田の分岐で旧東海道筋にそれて掛川市街の南寄りから旧城下町に入り、大手門横の市営駐車場に車を入れて徒歩に移りました。駐車料金は200円でした。

 上図は大手門です。駐車場から歩いて1分のところにあり、掛川城見物散策コースの起点となっています。

 

 大手門は平成7年(1995)の復元で、市街地の再開発の都合で旧位置より50メートルほど北に移されています。掛川城の表玄関にふさわしい楼門造りの本格的な櫓門で、廃藩後に袋井市油山寺に移築されて現存する国重要文化財の大手二ノ門を参考にして建てられています。

 掛川城は、天守閣は平成6年(1994)の復元ですが、櫓や門の一部は江戸期の遺構が各所に現存していて、それらを見て回った事もありましたが、今回は時間が限られているので袋井市や菊川市の移築建築を見るのは止めておきました。
 上図は、大手門のすぐ内側にある大手門番所で、これも江戸期からの遺構です。市の文化財に指定されています。


 大手門からかつては城の濠がわりとなっていた逆川沿いの散策路を西へ進み、次の交差点で右折して橋を渡ると本丸エリアに入ります。その表門にあたる上図の四足門が高い階段の上にそびえて迎えてくれます。
 この門は、古絵図には描かれますが発掘調査では遺構が確認されておらず、位置が本来の場所とはずれているようですが、それでも本丸大手の威観をしのばせるには十分な復元建築です。

 

 四足門をくぐると本丸に入ります。左手には見学受付があり、右手には上図のように復元天守閣が丘頂に聳え建っています。
 この復元建築は、戦国期に10年間在城した山内一豊が建設した天守閣をイメージして建てられています。山内氏は後に土佐高知に移封となりましたが、その建てた現存天守閣は掛川城天守と同様の姿に建てさせたと伝わります。それで、この天守の復元にあたっては、古文献の記録と現存する高知城天守を参考にして設計図がひかれたそうです。

 

 なので、掛川城の復元天守は、一見すると高知城天守に似ています。建物の平面規模はこちらが小さく、戦国期の様相に近づけてありますので、江戸期の遺構である高知城天守とは少し雰囲気が異なります。

 

 天守曲輪の西には二ノ丸があり、文久元年(1861年)の再建である国重要文化財の二ノ丸御殿が建ちます。天守を見学したら、次にその二ノ丸御殿に行く事になります。

 

 とても復元建築とは思えないほどの、いかにも戦国末期の総漆喰造の三階櫓といった雰囲気の姿は、この種の歴史的景観復元のケースとしては成功していると思います。日本最初の総木造の復元建築である点も特色です。

 

 総木造ですので、内観は御覧の通りの重厚さと歴史的風情に満ちています。現存する江戸期の天守閣の内部に入るのと同じ雰囲気が味わえます。昔のお城はこういう内部構造であった、というのを理解してもらうためには最適の状況です。おそらく、こうした文化啓蒙および教育効果も期待されているのでしょう。

 

 天守閣から見下ろした本丸エリアです。四足門の右の小高い塁線上に建つのが太鼓櫓です。江戸期の安政元年(1854)の大地震後に二層櫓として再建されたもので、市の指定文化財です。もとは三ノ丸にあったのですが、移築に際して現在地に移されました。
 この櫓は一般公開されていないので、私も内部を見たことがありません。

 

 

 天守閣は、細い丘の上に建つので周囲の切岸面も急です。過去に何度か崩れた記録があり、裾部を石垣で固めているものの、地震などには脆いため、天守閣の復元に際して地盤の積み直しと石垣の組み直しを施して強化したそうです。
 この細い帯郭が二ノ丸への連絡路となっており、そのまま下に降りて二ノ丸に行きます。

 

 二ノ丸に降りました。国内に数例しか現存しない城郭御殿建築の一例である二ノ丸御殿への見学路が芝生のなかに整備されています。

 

 振り返ると、こんな景色が見られます。天守閣が高い位置にあるのがよく分かります。

 

 本丸の東側を固める堀の一部が、発掘調査で検出された状態のままで展示されています。堀底に畝があり、いわゆる堀内障壁の一種の様子をうかがうことが出来ます。堀の奥に太鼓櫓、左手に四足門が見えます。

 

 二ノ丸御殿の玄関付近から天守閣を見ました。このように天守と御殿がセットで景色になっているのは、中部地方ではほかに名古屋城だけです。近畿地方でも彦根城しかありません。関東地方では皆無です。掛川城がいかに見どころ豊富であるかが分かります。

 

 二ノ丸御殿は、現存する江戸期の御殿建築ですので、内部もこのような純和風の設えとなっていて、廊下も畳敷きとなっています。廊下に面した襖障子が外されている他は、当時の姿をそのまま伝えます。一般公開されているので、殿様気分でまったりと過ごす事も出来ます。

 

 二ノ丸御殿の式台玄関です。本来は藩主および家老格のみが使用する、格式の高い玄関です。御殿には他に二ヶ所の玄関があって、藩士および足軽の出入り口に供されました。
 現在は、この式台玄関が一般公開の出入り口となっています。

 

 式台玄関前から天守閣を見ました。なかなか絵になりますね。日本に現存する江戸期の御殿建築はここを含めて4棟しかなく、あとは復元建築ばかりですので、大変に貴重な歴史遺産です。
 ゆるキャン△の巡礼者も聖地ばかりに絞らないで、こういったスポットを見て体験しておくと良いでしょう。

 掛川城の公式サイトはこちら。  (続く)

 


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