私は歌が好きである。大晦日の紅白に魅力は感じないが思い出のメロディには聞き入ってしまう。どの歌も時代を映しているのだが大信田礼子の「同棲時代」、あがた森魚「赤色エレジー」を聞きながら70年代前半、新聞を配りながらの学生時代を思い出していた。
「同棲時代」は確か週刊漫画アクションに連載され、住み込みだった新聞販売店の隣にあったお好み焼きやで時折目にしていた。上村一夫の繊細で流れるような絵、今日子と次郎が相手を思いやりながらもすれ違っていく、そんな世界に共感というよりも、あの時代を感じていたように思う。
「神田川」も「同棲時代」の延長にあって、「がきデカ」「喜劇新思想体系」で知られる山上たつひこの文庫本漫画で登場人物が「神田川」の「ただ貴方のやさしさが 怖かった」にひたすら感動して涙するひとコマがあった。それを見たのはまだダイエーが中津町にあり、一階に果物屋さん(確か四国屋さん?)と本屋があり、その本屋で立ち読みした時、寒い日だった。「ただ貴方のやさしさが 怖かった」は今までにないフレーズで、全体の歌詞とともに山上たつひこが取上げたのは私にとって大納得だった。「同棲」は社会現象になっていった。
どの歌手もそれなりの年輪を重ねていて、同じ時代の空気を吸いながら生きている、なんだか知り合いか同窓生みたいに思えてくるから不思議なものである。
ひたすら感傷的になっていたとき、Kさんから電話が入り、「Hさんの病状が思ったより進んでいる。みんなで見舞いに行く前にでも行ったら」とのこと。現実に引き戻されたが、少しでも病状の回復を願わずにはいられない。
甲子園、鹿児島工業高校逆転勝ち。
カットはブッキング発行の「同棲時代」表紙より
「同棲時代」は確か週刊漫画アクションに連載され、住み込みだった新聞販売店の隣にあったお好み焼きやで時折目にしていた。上村一夫の繊細で流れるような絵、今日子と次郎が相手を思いやりながらもすれ違っていく、そんな世界に共感というよりも、あの時代を感じていたように思う。
「神田川」も「同棲時代」の延長にあって、「がきデカ」「喜劇新思想体系」で知られる山上たつひこの文庫本漫画で登場人物が「神田川」の「ただ貴方のやさしさが 怖かった」にひたすら感動して涙するひとコマがあった。それを見たのはまだダイエーが中津町にあり、一階に果物屋さん(確か四国屋さん?)と本屋があり、その本屋で立ち読みした時、寒い日だった。「ただ貴方のやさしさが 怖かった」は今までにないフレーズで、全体の歌詞とともに山上たつひこが取上げたのは私にとって大納得だった。「同棲」は社会現象になっていった。
どの歌手もそれなりの年輪を重ねていて、同じ時代の空気を吸いながら生きている、なんだか知り合いか同窓生みたいに思えてくるから不思議なものである。
ひたすら感傷的になっていたとき、Kさんから電話が入り、「Hさんの病状が思ったより進んでいる。みんなで見舞いに行く前にでも行ったら」とのこと。現実に引き戻されたが、少しでも病状の回復を願わずにはいられない。
甲子園、鹿児島工業高校逆転勝ち。
カットはブッキング発行の「同棲時代」表紙より