ガウスの旅のブログ

学生時代から大の旅行好きで、日本中を旅して回りました。現在は岬と灯台、歴史的町並み等を巡りながら温泉を楽しんでいます。

旅の豆知識「重要伝統的建造物群保存地区」

2017年06月07日 | 旅の豆知識
 旅先で歩いた町並みの中で、いつまでも心に残っているものがありませんか。城下町の落ちついたたたずまいだったり、門前町のにぎわいだったり、港町の喧騒だったり、人それぞれの思い出があるのではないでしょうか。
 そういう町並みのなかには営々といとなまれてきた歴史というか、人々のいぶきを感じるものです。街かどでみつけた、石碑の一つに歴史上の事件を見いだしてハッとしたり、たまたま訪れた古寺のふるぼけた仏像のなかに歴史の流れをうかがい知るといった具合です。あなたが発見したものは何だったのでしょうか....。
 近年、どの地方に行っても同じようなビルや家屋が立ち並び、いわゆる現代的な町並みに変貌しつつあります。確かにその方が利用しやすく、合理的なのかも知れません、しかし、その地方独特な伝統的町並みが消えて、どこも同じようになってしまうのは、とても残念な気がします。
 そのような中で、国が「文化財保護法」に基づいて選定する“ 重要伝統的建造物群保存地区 ”というのがあります。周囲の環境と一体をなして歴史的風致を形成している伝統的な建造物群で価値の特に高いものを選定して、建物だけでなく地域として保存しようというものです。現在、北海道から沖縄に至る、全国114ケ所が選定されています。飛騨高山の三の町、神戸市の山手の洋風建築群、倉敷市の倉敷川沿いの美観地区など有名な場所もありますので、旅先で立ち寄る所に加えてみてはいかがでしょうか。

〇重要伝統的建造物群保存地区とは?
 城下町、宿場町、港町、農漁村集落など伝統的建造物群およびこれと一体をなしてその価値を形成している環境を保存するため、市町村が都市計画区域内では都市計画によって、都市計画以外の区域では、条例によって定める「伝統的建造物群保存地区」のうち、当該市町村の申出にもとづき、その保存地区の全部または一部で我が国にとって、その価値が特に高いものとして、「文化財保護法」に基づき、文部大臣が選定した地区を「重要伝統的建造物群保存地区」と呼び、現在92市町村、114地区が選定されています。尚、2017年(平成29)5月19日に、兵庫県養父市大杉伝統的建造物群保存地区(山村集落)が新たに答申され、官報告示を経て115地区になる予定です。

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